残照日記

晩節を孤芳に生きる。

謹賀新年

2012-01-04 16:18:44 | 日記
○玲瓏と明けし今年ぞ幸(さき)くあれ  楽翁

∇皆様明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。さて、今年2012年(平成24年)の干支は「壬辰(みずのえ・たつ or じん・しん)」。“干支の学”によれば、「壬」は「任」であり、「妊(はらむ)」「佞(ねい、へつらう)」である。昨年の「辛(かのと)」の陰気を受けて、事に任ずる諸種の人物・団体が蠢(うごめ)き、「革新」を孕む陽気が愈々表面化し高まる時である。一方で、この時局に便乗して「佞人」たちも暗躍する時である。しかも「辰」は「振」であり、「伸」「震」である。国内外共に、良くも悪くも「革新」の勢いは振興・伸張し、震動せずには置かない年周りになるだろう。世界情勢を注視すること、そして自分の立ち位置をしっかり決めて踏ん張ることだ。又、巨大地震による震災にも要注意しよう。

∇「易経」「雑卦伝」に曰く、≪革は故(古)きを去るなり≫と。「革」とは改めること、変革することである。「革」の卦に曰く、≪天地が革(改)まって四季の循環が行なわれる。湯王・武王の革命も、この天地の理法に従い、民の心に応じたものである。機運は乗じているが、火と水が消しあう(対抗する)矛盾相克を止揚すべき難局の時。多少の混乱は避けられないだろうが、正道を守って、より高い段階に飛躍する時である。早まることなく、かつ毅然と事を推し進めることだ。「改革」は時機を過たず実行することが大切である。≫と。「革」卦の五陽に曰く、≪大人は虎変す。≫ 上陽に曰く、≪君子豹変す。≫と。「虎変」・「豹変」は、虎や豹が秋になって毛が抜け変わり、一変して鮮明で美しい模様を見せること。十分に熟すまでは「注視」して我慢すること、機熟したと確信したら英断を下す。孰れにせよ、国家・国民の全てが、「変革」のターニングポイントの只中にある。老生ももう一度「虎変」・「豹変」してみようと思う。