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JVC 超高解像度イヤホンHA-FXD70レビュー +α

2012年07月04日 | ヘッドホン、音響関連
α = HA-FXC71の長期使用レビュー

かつて、JVCではHA-FXC71というイヤホンがあって
低価格の売価と関わらず、その高音の広がりの良さ、繊細さと分解能は僕を魅了させた
やがて時間が立つ、FXC71も生産終了になり
後継機のFXD70は如何なるものだろうと、非常に興味を抱いていた


箱の正面

箱の裏

アクセサリー

本体

ドライバが見える

ドライバが見える

本体

本体

本体

イヤピースを抜いてみる

NW-A857と繋いでみる

NW-A857と繋いでみる

NW-A857と繋いでみる

NW-A857と繋いでみる


FXC71の長期使用レビュー

JVCはFXC51/71をはじめ、ドライバユニットを限界まで耳に近づくことができたトップマウント構造を採用した。この構造体によりドライバは耳膜との距離は極端的に短いため、音をロスせずに伝わることができる
メリット的には、極めて高い解像度と原音忠実性が得られる
しかし反対的には、音場がどうしても狭くなり、音の定位性も良いとはいえなかった。さらに調音バーツが少ないため音のバランスはモニタライクらしくなる。

それでも、FXC71は実売3000台の売価としてはあり得ない程の実力を持つ、そして2chの低価格イヤホンスレで神話を書き続けた
筆者もFXC71を二機購入しましたが、単純的に高音のクリアさと解像度を評価すれば手持ちのMDR-EX1000よりも優れるかもしれない
しかしEX1000は実売35000円もする超高級イヤホンであり、もともと勝負にならない戦いだが以外的に互角していた場面があった

しかし、やはりEX1000はただものではありません
EX1000の優れたところはまず音場の広さ、音のバランスの良さと音の自然さ等が数える。解像度とクリアさ的にはMDR-EXシリーズとしては最優秀であり、イヤホンのフラッグシップ機としてはかなり好評を得たモデルだ
実際長い時間を用いてEX1000とFXC71を比べると、FXC71の音はうんざり感があってかなり聴きつかれる、サ行は刺さりもそれなりあってバランスも高音寄りのせいであまり音楽鑑賞には向かない、イコライザで調整しない限りを気楽に音楽を聞くことができなくなる。

僕の手持ちのウォークマンNW-A857はいつもイコライザを弄ってFXC71で聞く
イコライザは下のように設定してある、これで音のバランスは改良される
Clear Bass +1
0.4kHz +1
1.0kHz +2
2.5kHz +0
6.3kHz +0
16 kHz -1

元々下手にイコライザを弄るとどうしてもそのイヤホンの弱点が聞き取れやすくなるが
意外的にFXC71はそうではなかった、解像度(分解能)が高いお陰でイコライザで調整しても違和感が殆ど感じられなかった

しかし、FXC71はかなりDAP、アンプを選ぶ
手持ちのDAP(デジタルオーディオプレイヤー)はたくさんあって、似合う物と似合わない物も存在した
自分が2nd予備機として使っていたNW-A857はFXC71との相性がばっちり、しかしS-Master MXを装備したNW-Z1070には合わなかった
具体的には、FXC71をNW-Z1070に挿すと特定の音域では爆音みたいなノイズが聞こえた
この爆音はまるでドライバが駆動されすぎて限界に達したように聞こえる(自分の推測ですが)
据え置き型のアンプに繋げた時にもそれらしき症状が出てくる
とにかくFXC71は敏感的、駆動能力が大きめの機器では要注意ということになる

FXD70レビュー エージング時間:50HR+

さて早速本命のFXD70をレビューしようか
私は3つのFXDを試聴した経験があった、一つ目は春のヘッドホン祭りで試聴した展示機、二つ目はeイヤホンの試聴機、三つ目は自分で購入した物
ぶっちゃけ、それぞれ全部違うかなと思ってました(爆)
なんてだろう
今になって少し分かってきた気がしますが、FXD70はすごくエージングに敏感しているだからだ
実際FXC71の時もそうだった、最初弄ったイコライザ設定は時間を経つとアレってのは何度もあった
では早速本題に入りますが、一体FXD70の音質は如何に?

一言、素晴らしかった!

もちろんFXD70より優れるイヤホンとヘッドホンはいくらでもあったが
この素晴らしさは値段的に評価したもの
FXD70の素晴らしさは、FXC71の高解像度、高音の美しさを継承しながら音のバランスと音場を大幅改良したことで成立したものであった
多分、一万五千円台以内のイヤホンの中では敵える物はないだろう
一聴、FXD70はFXC71と似ているですが
低音はやや強調するようになり、一番目立つのは中音が暖かくなったこと
これで音の傾向をモニタライクから少し艶やかさのあるHi-fi調音に変化して
聞き易さが大幅改良された...
とは言え、MDR-EX1000と比べるとやはりよりモニタライクに聞こえる
しいと言えば、CD900ST的な感じかもしれない

全体的な感想として
FXD70はややドンシャリ、明瞭かつモニタライク的な音がした
分解能は非常に高い、手持ちのイヤホンの中では一番細かい音を拾えるもの
原音忠実性はイヤホンとしては優秀、音場は広いとは言えないが密閉式ヘッドホンと大体同等であった
エージング初期、女性ボーカルではかなりサ行が刺さられるが、エージングに進むと共に若干改善される。どうしてもサ行が気になるひとはイコライザで調整することを薦めます。

おまけ、HA-FXD80-Zについて

正直の感想では、FXD70よりずっと下位機種のように聞こえた
音のバランスは若干改良されたが(いわゆる臨場感的?)
解像度、高音の広がり、クリアさはFXD70より大幅劣る
ハウジングに穴が開けたがオープンエア的な音場感は得られず中途半端な調音になってしまう
自分の好みもまとめて考えてますが
FXD80-Zは自分的にお勧めしません、一度FXD80,FXD70両方試聴してみればすぐ分かると思います。

SONY MDR-EX1000
音場の広さ:★★★★☆
低音:★★★★☆
中音:★★★★
高音:★★★★☆
分解能:★★★★☆
艶やかさ:★★★★
定位性:★★★★
音の傾向:均
評点:9.6

JVC HA-FXD70(RUN/IN 10HR 市販品VER)
音場の広さ:★★★☆
低音:★★★☆
中音:★★★☆
高音:★★★★★
分解能:★★★★★
艶やかさ:★★★
定位性:★★★
音の傾向:微ドンシャリ
評点:9.4

JVC HA-FXC71(RUN/IN 200HR 市販品VER)
音場の広さ:★★☆
低音:★★★
中音:★★★
高音:★★★★★
分解能:★★★★★
艶やかさ:★★
定位性:★★
音の傾向:やや高音寄り
評点:9.2

JVC HA-FXD80-Z
音場の広さ:★★★
低音:★★★☆
中音:★★★
高音:★★★
分解能:★★★
艶やかさ:★★☆
定位性:★★☆
音の傾向:均-低
評点:8.0

SONY MDR-EX600
音場の広さ:★★★★☆
低音:★★★★
中音:★★★★
高音:★★★☆
分解能:★★★☆
艶やかさ:★★★★
定位性:★★★☆
音の傾向:均
評点:9.0

SONY MDR-EX90SL
音場の広さ:★★★
低音:★★★
中音:★★★
高音:★★★
分解能:★★★
艶やかさ:★★★
定位性:★★☆
音の傾向:均
評点:8.6


JVCケンウッド JVC ステレオミニヘッドホン HA-FXD70-S


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とおりすがり)
2013-11-19 17:15:04
まったく同じ意見です。
JVC HA-FXD70>JVC HA-FXD80

能率が悪い機種ので
低出力な環境だとシャカついてしまい
評価が低くなりますが、
余裕のある環境だと、異様なくらい
再現能力が高いですね。

5万円クラスのヘッドフォンも
いくつか所持していますが、
正直広がり以外
大きな格差を感じられないほどです。

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