ソニーヘッドホンMDR-SA3000レビュー
これは、かつて聞いたことのない透明感のある音
ソニー特有の艶やかさは、一度聞いたら忘れることができない
MDR-SA3000の音でした
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MDR-SA3000スペック
型式
オープンエアダイナミック型
ドライバーユニット
口径50mm(CCAWボイスコイル採用)ナノコンポジットHDダイアフラム
感度
100dB/mW
再生周波数帯域
8-100,000Hz
インピーダンス
70Ω
最大入力
1,500mW
コード
3.5m 6N-OFCリッツ線(片出し)
質量
約265g
自分は、オープンエアのヘッドホンが大好きて
最初で買ったソニーMDR-F1から、オーディオテクニカのATH-AD1000, ATH-AD2000を続いて
まるで日本メーカーのオープンエアヘッドホン系譜を辿り着くように行ってきた
春のヘッドホン祭の時からソニーのフルオープンエア新作MDR-MA900を聞いて以来
中々その自然な音色を忘れられず、eイヤホンに行って買おうとした
運なのか、たまたまeイヤホンはその時中古のMDR-SA3000を値下げセールをやってまして
興味本位で聞いていると
まさかMDR-SA3000はMDR-MA900よりも遥かに優れていた
元々何とか捻出したMA900の購入予算は、SA3000を買って5000以上余った!
以下廃言
昔、MDR-F1を買った時は、左に置いてあったのはまさにMDR-SA3000じゃないか
じゃなぜその時は選ばなかっただろう
そうだ、SA3000の抵抗は70Ωであり、音圧感度も100dB/mWで高いとは言えない
昔はソニーのウォークマンNW-S706Fしか持てず、こうりゃ旨く駆動することさえもできないだろう
あえて言うと
今度はポタアンのFiio E17とノートPCを持参したお陰で、SA3000の良さを体験できたかもしれない
たしかに手持ちのNW-A857に直挿して聞くと、音量を最大にしても満足できる音量が取れなかった
さらに駆動能力不足のせいで、音はスカスカになる
なるほど、この状態で簡単駆動できたMDR-F1(12Ω)と比べたら、確かにMDR-F1を選ぶだろう
でも、アンプがあればSA3000は化ける
なにより、SA3000のドライバユニットはSA5000と同様のナノコンポジットHDドライバーユニットを採用しており
このナノコンポジットHDドライバーは、なんとソニーの神器 Qualia 010 のために開発した物だった
Qualia 010のドライバとの違いを言うと、Qualia 010の場合は440kJ/m3力ネオジウムマグネットを採用した
(MDR-EX1000とMDR-Z1000も)、SA5000/SA3000は廉価版の360kJ/m3オジウムマグネットに変更した
自分の経験では、より強い磁力を持つ磁気回路は音が出しやすく、低音の量と制動力が高め、高域はあまり変わらない
つまり元々高音寄りのヘッドホンドライバをよりバランス的に変化させる
実際AD1000とパーメンジュールを採用したAD2000はまさにそうだった(側圧の強弱もあったけどね)
その反面
MA900はMDR-F1の正当進化系と言われましたが、そのドライバユニットはXB1000のために開発したものであって高域には向かなかった
MA900開発者インタビューの話も読んで頂いたけど、やっぱりMA900のコンセプト的にはあまり完成形とは言えない所が多かった
たとえばイヤパッドの話、量産手前でまだ似合う素材を掴まらないこと(低域と中域の繋がりが悪くなる)
まだ70mmドライバは高域向けではないこともインタビューの中で言及した
また、スペック的に考えると
SA3000はナノコンポジットHDダイアフラム、MA900は一般のマルチレイヤダイアフラム
SA3000はOFC 6Nのケーブルを採用し、MA900は一般のOFC 4Nを使った
音に関わる素材的には、SA3000は上位機を言わざるを得ないかもしれない
余計なことばかり言ってましたが
時間かけてMDR-SA3000とMDR-MA900を比べると、低域の量を除けば確かにSA3000の方はずっと優秀だった
具体的には、全音域に渡ってSA3000の解像度はMA900より圧勝、特にSA3000の高域の広がりと伸びはあまりにも優秀かつクリアで
場合によって美しい高音を謳うAD1000にも叶わないかもしれない
MA900でもっとも謳う音場の広さですが、実際聞いてみたらSA3000の方は広かった
SA3000を聞いてからMA900を聞くとMA900は普通のオープンエア型に聞こえる
多分唯一MA900がSA3000より良い所は低域の出し方かも、イコライザを弄らない限り確かにMA900の方は低域の量が多く迫力もある
なるほど、MA900は映画、マルチメディア用途を考えると納得できるバランス配置になる
高音よりの音楽鑑賞系ヘッドホンよりも、映画ではより迫力の音を出してくれるのは大事かもしれない
MDR-SA3000の音質
極めてクリア、ATH-AD1000、ATH-W1000よりもずっとクリアだった
多分俺が聞いたヘッドホンの中で一番クリアだった
高音の伸びは化け物レベルだが、刺される感覚はあまりしない
解像度は極めて高いため、ある意味でかなり聞きつかれる
輪郭はとってもくっきりで、音場感、定位感も優れる
しかし音場があまりにも広いため、ボーカルは遠く聞こえる
この点についてATH-AD1000は正反対になるかもしれない、
ボーカルを近く聞きたい場合はAD1000という感じで使い分ける
注意しなければならないのは、SA3000にはアンプは絶対必要のこと
つまりDAP(ポータブルプレイヤー等)に直挿ししても良い音はでない(マニア向けの物を除けば)
最低限でもポータブルアンプを使わないといけない
自分の場合は家では
PC->光デジタル->AT-HA26D(DAC一体型アンプ)->MDR-SA3000
外では(あまり外に持ち出さないが)
NW-A857->LineOut->Fiio E17->MDR-SA3000
になる、どうしても手持ちのプレイヤで聞きたいならポタアンは必要となる
音質評価、比較
SONY MDR-SA3000
音場の広さ:★★★★★
低音:★★★☆
中音:★★★★
高音:★★★★★
分解能:★★★★★
艶やかさ:★★★★
定位性:★★★★★
音の傾向:均-高
評点:9.8
Audio-Technica ATH-AD1000
音場の広さ:★★★☆
低音:★★★★
中音:★★★★
高音:★★★★★
分解能:★★★★
艶やかさ:★★★★★
定位性:★★★★
音の傾向:均-高
評点:9.8
SONY MDR-MA900
音場の広さ:★★★★
低音:★★★★☆
中音:★★★★
高音:★★★★
分解能:★★★☆
艶やかさ:★★★☆
定位性:★★★☆
音の傾向:均
評点:9.5
SONY ステレオヘッドホン MDR-SA3000
これは、かつて聞いたことのない透明感のある音
ソニー特有の艶やかさは、一度聞いたら忘れることができない
MDR-SA3000の音でした
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DSC09688.jpg
DSC09691.jpg
DSC09692.jpg
DSC09693.jpg
DSC09694.jpg
DSC09695.jpg
DSC09697.jpg
DSC09698.jpg
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MDR-SA3000スペック
型式
オープンエアダイナミック型
ドライバーユニット
口径50mm(CCAWボイスコイル採用)ナノコンポジットHDダイアフラム
感度
100dB/mW
再生周波数帯域
8-100,000Hz
インピーダンス
70Ω
最大入力
1,500mW
コード
3.5m 6N-OFCリッツ線(片出し)
質量
約265g
自分は、オープンエアのヘッドホンが大好きて
最初で買ったソニーMDR-F1から、オーディオテクニカのATH-AD1000, ATH-AD2000を続いて
まるで日本メーカーのオープンエアヘッドホン系譜を辿り着くように行ってきた
春のヘッドホン祭の時からソニーのフルオープンエア新作MDR-MA900を聞いて以来
中々その自然な音色を忘れられず、eイヤホンに行って買おうとした
運なのか、たまたまeイヤホンはその時中古のMDR-SA3000を値下げセールをやってまして
興味本位で聞いていると
まさかMDR-SA3000はMDR-MA900よりも遥かに優れていた
元々何とか捻出したMA900の購入予算は、SA3000を買って5000以上余った!
以下廃言
昔、MDR-F1を買った時は、左に置いてあったのはまさにMDR-SA3000じゃないか
じゃなぜその時は選ばなかっただろう
そうだ、SA3000の抵抗は70Ωであり、音圧感度も100dB/mWで高いとは言えない
昔はソニーのウォークマンNW-S706Fしか持てず、こうりゃ旨く駆動することさえもできないだろう
あえて言うと
今度はポタアンのFiio E17とノートPCを持参したお陰で、SA3000の良さを体験できたかもしれない
たしかに手持ちのNW-A857に直挿して聞くと、音量を最大にしても満足できる音量が取れなかった
さらに駆動能力不足のせいで、音はスカスカになる
なるほど、この状態で簡単駆動できたMDR-F1(12Ω)と比べたら、確かにMDR-F1を選ぶだろう
でも、アンプがあればSA3000は化ける
なにより、SA3000のドライバユニットはSA5000と同様のナノコンポジットHDドライバーユニットを採用しており
このナノコンポジットHDドライバーは、なんとソニーの神器 Qualia 010 のために開発した物だった
Qualia 010のドライバとの違いを言うと、Qualia 010の場合は440kJ/m3力ネオジウムマグネットを採用した
(MDR-EX1000とMDR-Z1000も)、SA5000/SA3000は廉価版の360kJ/m3オジウムマグネットに変更した
自分の経験では、より強い磁力を持つ磁気回路は音が出しやすく、低音の量と制動力が高め、高域はあまり変わらない
つまり元々高音寄りのヘッドホンドライバをよりバランス的に変化させる
実際AD1000とパーメンジュールを採用したAD2000はまさにそうだった(側圧の強弱もあったけどね)
その反面
MA900はMDR-F1の正当進化系と言われましたが、そのドライバユニットはXB1000のために開発したものであって高域には向かなかった
MA900開発者インタビューの話も読んで頂いたけど、やっぱりMA900のコンセプト的にはあまり完成形とは言えない所が多かった
たとえばイヤパッドの話、量産手前でまだ似合う素材を掴まらないこと(低域と中域の繋がりが悪くなる)
まだ70mmドライバは高域向けではないこともインタビューの中で言及した
また、スペック的に考えると
SA3000はナノコンポジットHDダイアフラム、MA900は一般のマルチレイヤダイアフラム
SA3000はOFC 6Nのケーブルを採用し、MA900は一般のOFC 4Nを使った
音に関わる素材的には、SA3000は上位機を言わざるを得ないかもしれない
余計なことばかり言ってましたが
時間かけてMDR-SA3000とMDR-MA900を比べると、低域の量を除けば確かにSA3000の方はずっと優秀だった
具体的には、全音域に渡ってSA3000の解像度はMA900より圧勝、特にSA3000の高域の広がりと伸びはあまりにも優秀かつクリアで
場合によって美しい高音を謳うAD1000にも叶わないかもしれない
MA900でもっとも謳う音場の広さですが、実際聞いてみたらSA3000の方は広かった
SA3000を聞いてからMA900を聞くとMA900は普通のオープンエア型に聞こえる
多分唯一MA900がSA3000より良い所は低域の出し方かも、イコライザを弄らない限り確かにMA900の方は低域の量が多く迫力もある
なるほど、MA900は映画、マルチメディア用途を考えると納得できるバランス配置になる
高音よりの音楽鑑賞系ヘッドホンよりも、映画ではより迫力の音を出してくれるのは大事かもしれない
MDR-SA3000の音質
極めてクリア、ATH-AD1000、ATH-W1000よりもずっとクリアだった
多分俺が聞いたヘッドホンの中で一番クリアだった
高音の伸びは化け物レベルだが、刺される感覚はあまりしない
解像度は極めて高いため、ある意味でかなり聞きつかれる
輪郭はとってもくっきりで、音場感、定位感も優れる
しかし音場があまりにも広いため、ボーカルは遠く聞こえる
この点についてATH-AD1000は正反対になるかもしれない、
ボーカルを近く聞きたい場合はAD1000という感じで使い分ける
注意しなければならないのは、SA3000にはアンプは絶対必要のこと
つまりDAP(ポータブルプレイヤー等)に直挿ししても良い音はでない(マニア向けの物を除けば)
最低限でもポータブルアンプを使わないといけない
自分の場合は家では
PC->光デジタル->AT-HA26D(DAC一体型アンプ)->MDR-SA3000
外では(あまり外に持ち出さないが)
NW-A857->LineOut->Fiio E17->MDR-SA3000
になる、どうしても手持ちのプレイヤで聞きたいならポタアンは必要となる
音質評価、比較
SONY MDR-SA3000
音場の広さ:★★★★★
低音:★★★☆
中音:★★★★
高音:★★★★★
分解能:★★★★★
艶やかさ:★★★★
定位性:★★★★★
音の傾向:均-高
評点:9.8
Audio-Technica ATH-AD1000
音場の広さ:★★★☆
低音:★★★★
中音:★★★★
高音:★★★★★
分解能:★★★★
艶やかさ:★★★★★
定位性:★★★★
音の傾向:均-高
評点:9.8
SONY MDR-MA900
音場の広さ:★★★★
低音:★★★★☆
中音:★★★★
高音:★★★★
分解能:★★★☆
艶やかさ:★★★☆
定位性:★★★☆
音の傾向:均
評点:9.5
SONY ステレオヘッドホン MDR-SA3000
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