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アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ウスベニアオイ、タチアオイ - シベ観察

2021-08-06 11:37:26 | みんなの花図鑑
<アオイ科の花シベ観察>
きょうは、ゼニアオイ ウスベニアオイと白花のタチアオイです。


ゼニアオイ ウスベニアオイ

ゼニアオイで投稿しようとして、念のため、スマホの Google Lensで確かめたら、ウスベニアオイと言ってきます(ToT)
ゼニアオイとウスベニアオイとどう違うんだ?!
「草姿が酷似しているのは当然で、ゼニアオイはウスベイアオイの変種(または園芸種)です。」(ガーデニングの図鑑「ウスベニアオイとゼニアオイの違い」)
とあります。




ウスベニアオイの葉には(深い)切れ込みがあり、葉は5~7裂しています。(とあります)
ゼニアオイの葉は(引用記事によると)以下のとおりです。


「ウスベニアオイ Malva sylvestris はゼニアオイMalva mauritianaとは別種として扱われていたが、現在ではゼニアオイをウスベニアオイに含める見解が一般的である」(三河の植物観察「ウスベニアオイ」)





その他、ウスベニアオイの「花色は淡いピンク~赤紫色で、花弁は凹形」、
ゼニアオイの「花色は濃ピンク~紫色で、花弁は浅い凹形」…
とか、ちがいがあるのですが、私の今の関心は 雌雄のシベ (^^ゞ



そういう目で花を見ると、ホホー やっぱり独特ですね (^_-)-☆

めしべの柱頭(花柱)がおしべの上に出て おしべを覆っているようです。




「花柱の枝は10~12本。柱頭は10~12個。」(同上)




ムクゲやフヨウのような長いおしべ筒がありません。
「雄しべ筒は長さ約5㎜ 」(同上)






タチアオイ

上のウスベニアオイの横に咲いていた 白花のタチアオイです。




花弁が非常に薄く 緑色の花弁が透けて見えます。




シベですが、こんどは おしべ筒(アオイ科の雄しべは 花糸が合着して一つの筒を作っています)がはっきりしています。





そのかわり、雄しべ筒と葯ばかり目立って 雌しべが見えません。




タチアオイのシベは 雄しべと雌しべとで活動期が異なります。
雄性先熟といって、先ず始めにおしべが全面展開するのです。




そして、雄しべが花粉を散布し終わったころ、おしべの筒の中から 雌しべ棒(花柱)が伸びてきて…




柱頭を展開します。\(^o^)/
 







トウワタ(唐綿)‐ キョウチクトウ科

2021-08-05 18:04:19 | みんなの花図鑑

トウワタ(唐綿、学名: Asclepias curassavica)はキョウチクトウ科(旧分類ではガガイモ科)の多年草。
原産地は南アメリカ。寒さに弱いため、日本では一年草(wiki 「トウワタ」)




花は赤い花弁に黄色または橙色の副花冠を有する。シルキーゴールドと呼ばれる黄花品種もある。(同上)




原産地は 「北アメリカ、アフリカ」とする記述も見受けられます。




花後に出来る果実が熟して弾けると、中からフワフワした綿毛の付いた種が出てきます。





「トウワタ(唐綿)」の和名は、この種の綿毛に由来しています。




さやに納まった種子。




綿毛というより 冠毛 といったほうがぴったりですね













欄外で・・・・

セミの抜け殻、三段。




モミジアオイ - アオイ科のシベ

2021-08-05 10:21:12 | みんなの花図鑑

昨日の タイタンビカスに続き、アオイ科のシベの観察です。




今日の花はモミジアオイ。きのうの タイタンビカスの ’ブライトレッド’ と同じではないか、と思われるかもしれません。
それもそのはず、モミジアオイは タイタンビカスの母親なんです。




(花が傷だらけですが)葉を見てください。切れ込みの深い モミジのような葉をしています。




本題の アオイ科のシベの観察 モミジアオイ・バージョンですが、
昨日のタイタンビカスとほとんど同じです。
雄しべのほうは 花糸が合着して筒を作っていて、頭の葯の部分だけ筒から離れて伸びています。
葯が伸びる方向は、アオイ科の種類によっては 全体に 天の方向に集中する種類もあるのですが、
このモミジアオイは 全方位に(筒の外壁から鉛直に)伸びています。
めしべの花柱はこのおしべ筒の中を貫いて抜け出たところで 柱頭を展開しています。
柱頭は 5つに分かれています。
タイタンビカスの柱頭のように 天を仰ぐことはないようです。




おしべ筒の終点から めしべが外に出ているところを拡大してみています。




同上です。




モミジアオイの葯と花粉です。



タイタンビカス - アオイ科のシベ

2021-08-04 18:12:54 | みんなの花図鑑

タイタンビカスは アメリカフヨウとモミジアオイの交配種で、三重県津市の赤塚植物園で開発されたアオイ科フヨウ属の園芸植物です。




アメリカフヨウにそっくりなお花を咲かせますが、違いを簡単に見分ける方法は 葉です。




アメリカフヨウの葉は切れ込みがなくて 卵型ですが、タイタンビカスには葉に 切れ込みがあります。モミジアオイの葉によく似ていますね。




アオイ科の花シベは おしべとめしべが組み合わさって独特な形態をしています。




別の花で、シベをもっとよく観察してみましょう

こちらは ピンクの タイタンビカス ’ローズ’ かな?




おしべは花糸がが合着して筒になっています。




雌しべは その雄蕊の筒の中を貫通して 筒を抜け出た先で 柱頭を展開しています。
柱頭は5つに分かれ、上を向きます。




雄しべが筒になっていて、めしべがその中を貫通しているということは、両者の堺(おしべの終端)があるはずで、そのあたりを拡大してみると、やはり 境界がありました。




上の画像をトリミングしたものです。





サンタンカ - 西尾市憩の農園ほか

2021-08-04 09:38:59 | みんなの花図鑑

これは 西尾市憩の農園で2018年7月に撮った サンタンカの花です。



実は、以下のように、つい最近も同園でサンタンカの写真を撮ったのですが・・・

こんな風に、熱意の感じられない画像しか取れず・・・




同じ被写体なのに、どうして、同じように撮れないのかと・・・




がっかりしている次第です。これを 退行現象といいます (´v_v`)




サンタンカ(・コッキネア)はインド原産のアカネ科の植物で、熱帯地域では庭木として広く親しまれています。
沖縄では サンダンカといって、オオゴチョウ、デイゴと並び「沖縄三大名花」のひとつになってます。






サンタンカは各地植物園でも定番の?熱帯性花木です。
これは やはり2018年9月、富山県の氷見市海浜植物園で コンデジで撮ったサンタンカです。



これは やはり2018年8月、豊田市の鞍ヶ池植物園で撮ったものです。


93歳で亡くなられた鶴見俊輔さんの文に「退行計画」という文章があります。

いたい目にあうごとに、わたしは、自分のえりくびをつかまれて、真理のほうに向けられる。真理は、痛い方角にある。しかし、真理は、方角としてしか、わたしにはあたえられない。思いちがいに思いちがいをついで、その方角に向うのだ。思いちがいのなかで、思いちがいをすてることでその方角を向いて死ぬ以外に、何ができよう。

グロリオサ - 炎のような

2021-08-03 18:10:58 | みんなの花図鑑

知人宅のグロリオサが真っ赤に燃えてます。




グロリオサは熱帯アジア及びアフリカ原産のイヌサフラン科(APG植物分類体系。 旧分類ではユリ科)(wiki 「グロリオサ」)




学名: Gloriosa rothschidiana




グロリオサ(Gloriosa )の名は 「光栄、見事、立派」などの意味を持つラテン語「gloriosus」から。(てゆうか、gloriosusの複数形が Gloriosa ?)





この炎のような花びら、反り返って、おしべや雌しべと遠く離れています。
虫は当然、炎のほうに飛んでいくと思います。




でも、それでいいんですって?
「花が咲き終わると、花びらが閉じて、雌しべと雄しべをくっつけ合うんですよ。そうやって自家受粉するので、虫たちに頼る必要がないんです」って。




とすると、炎のような花弁は何のため?




ユウギリソウ - キキョウ科

2021-08-03 08:12:23 | みんなの花図鑑

たくさんの小さな花が密集して咲いているのを、霞みがかった夕霧に見立てたのが、
「ユウギリソウ(夕霧草)」の名前の由来だと言われています。




その小さな花ですが、細く長い花筒の先が 5つに裂けています。
シソ科の唇状花に似ていると思うのは私だけでしょうか (^^ゞ




でも、じっさいは、キキョウ科なんですねぇ (T△T)




これなど(↑)キキョウに多少似ているとは思います、花弁の色が (´v_v`)




長く突き出しているのが 雌しべの花柱です。




おしべのほうは 花筒の中にあって 外には出ないようです。



ショウジョウソウ - トウダイグサ科

2021-08-02 18:31:21 | みんなの花図鑑

ショウジョウソウは 茎の頂上近くに花を咲かせ、花に近いところの葉が朱色になります。
ポインセチアと同じで こういう葉を苞葉といいます。




ショウジョウソウの名前は朱色に色づいた葉を、空想上の生き物「猩猩(しょうじょう)」に例えたものです。
ポインセチアも「ショウジョウボク(猩々木)」の別名があります。




さて、トウダイグサ科のユーフォルビアの仲間(ショウジョウソウの学名は Euphorbia heterophylla)は杯状花序という独特の花序を持っています。
杯状とは(カップ状)ということで、徳利のようなボトルの中から めしべ、おしべが産出されます。花弁はありません。
上の画像で、中央の花序は 雌花(めしべ)がカップの中から産まれ成長しているところです。
青いリンゴのようなのが子房で、その頭についている白いもやしのようなのが柱頭です。
柱頭は活動期には その下の花序のように 6角形に開きます。




上の画像で 左右の青いリンゴを垂らした花序に挟まれて、雌花(めしべ)が生まれようとしているやや小さい花序があります。
雌花の子房はすぐ大きくなるので、カップの口をふさがないように、カップの横に垂れます。




黄色い役をつけているのが 雄花(おしべ)です。
盃のような形をしているのは 腺体で、この中に蜜があります。
前回、ハツユキソウの花序を観察したとき見た、腺体の周りの 白いエプロンのような付属体は、このショウジョウソウには見当たりません。




オオケタデ - タデ科

2021-08-02 11:17:48 | みんなの花図鑑

オオケタデの花にアリが来て蜜を吸っています。
場所は Sさんの畑(家庭菜園)です。




イヌタデ(Persicaria longiseta )より大きいものに オオイヌタデ(Persicaria lapathifolia )があり、それよりさらに大きいので オオケタデ(Persicaria pilosa または Persicaria orientalis )と呼びます。
このオオケタデは 私の背より高いです。




見てわかるように、タデ科の花ですが、より大きくてマクロで花シベを撮るには好都合です。





さてこれは、おしべ期の花のようです。ピンクの葯がきれいです。
おしべの数を数えてみると、7個あります。




これも 葯が7個見えます。




これも、上の小花は おしべが7個あります。
右下の小花は 葯をつけているおしべは3つしかありません。残る4個は活動を終えて 葯を落としています。
その代わり、下のほうに 雌しべの柱頭が見えてます。




これは 雌性期に入った小花です。




雌しべの柱頭に おしべの花粉がついています。




蜜はどこにあるのでしょうか?
アリがなめているところに蜜があるのだとすれば、シベの付け根に蜜を出しているようです。





日曜特集・本證寺のハス

2021-08-01 18:00:00 | みんなの花図鑑

本證寺は西尾市に近い安城市野寺にある、三河一向一揆で家康に対峙した三河三ヶ寺(他は岡崎市の上宮寺、勝鬘寺)のひとつ。




鼓楼や土塁を備えた城郭寺院で、ハスの花はその土塁前の内堀に咲いています。







このハスは2009年、本證寺ハスの会という自主グループの方たちが再生されたものです。



























ピンクの蓮は南側の堀にあります。