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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

イソトマとミゾカクシ - キキョウ科

2024-08-10 15:00:00 | みんなの花図鑑
キキョウ科の似た者同士(´∀`)

イソトマ



イソトマ属(Isotoma)とはキキョウ科の属の1つ。オーストラリア、ニュージーランド、ソシエテ諸島、西インド諸島に10種程度が分布する。(wiki 「イソトマ属」)
普通、単に「イソトマ」というと学名: Isotoma axillaris、シノニム:Laurentia axillaris)のことである。オーストラリア原産。(同上)






属名の Isotoma は isos(等しい)+ tome(分割)の造語で、5枚の 花弁が同サイズであることを表したものだそうですが、私がこれをとりあげたのはむしろ 5枚の花弁が上2枚 下3枚に分かれていて、後述のミゾカクシの花弁を連想させたからです。
なので、いわゆる「イソトマ( Isotoma axillaris)」ではないのかもしれません。






もともと5本あった雄しべは葯を内向きにして合着し筒状となっています。雄しべ筒の中に花粉が排出された後、筒の中を未成熟の雌しべがゆっくりと上がってきて、外に顔を出すと、柱頭が2裂して受粉活動を始めます。〔2枚目の画像を参照〕




ミゾカクシ

ミゾカクシ (溝隠、Lobelia chinensis)はキキョウ科ミゾカクシ属の雑草。和名は、溝を隠すほど茂ることから付けられた。また、田の畦に筵を敷いたように生える様子からアゼムシロ(畦筵)ともいう。」(wiki 「ミゾカクシ」)




花弁が特徴的です。基本合弁花なのですが、先端が深く割れた唇形花なのです。
「ミゾカクシの花は、上唇が大きく2裂し、下唇が3裂するという表現になるが、元々合弁花なので「花筒の先端は5裂し」でもよいのかもしれない。」(植物雑学事典「ミゾカクシ(アゼムシロ)」)




そしてシベがまた特徴的です。鳥の嘴みたいな恰好をしているのです。




「花筒の上側は深く切れ込んで花の内部が見える。花柱の周囲には筒状に合着した雄しべの葯がある。」(同上)
「雄しべは上部で合着する。」




「雄しべは葯が合着して花柱を取り囲み、ヘビが鎌首をもたげたように見える。雄しべが花粉をだしてから、雌しべの柱頭が顔をだす。(野に咲く花)」(松江の花図鑑「ミゾカクシ(アゼムシロ)」)


そして・・・
「筒の先にある毛が押されると花粉が押し出されます。花粉が全部出たあとに雌しべがでてきます。」(沖縄の自然を楽しむ野草の本)」(同上)


(これまでの画像はすべて筒の先に雄しべの毛がある雄性期の花でした)

ここからは 雌性期の花です。

花粉が全て出ると柱頭が伸びてきます。




葯筒から伸びだした2裂する柱頭。







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