オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

アンノウン

2016-01-20 | 映画
アンノウン( Unknown)は、2011年のアメリカのサスペンス映画で、ディディエ・ヴァン・コーヴラールの小説『Out of My Head』が原作。
 
アメリカの植物学者マーティン・ハリス博士はバイオテクノロジーの国際学会に出席するために妻エリザベス(リズ)とともにベルリンにやって来る。学会を支援しているアラビアの王子もやって来てパーティもある予定だ。タクシーでホテルに着くと、荷物を1つ空港に忘れて来たことに気付いたマーティンは妻をホテルに残し、通りかかったタクシーを捕まえて空港に向かう。ところが突然の事故でタクシーごと川に飛び込んでしまう。タクシー運転手ジーナになんとか救出されたマーティンは収容された病院で4日間の昏睡状態から目を覚ます。事故前後の記憶が曖昧だが、心底愛する妻に心配をかけていると思ったマーティンは居ても立ってもいられずホテルに向かう。しかし妻はマーティンを「知らない人」と言い放つ。しかも見ず知らずの男が「マーティン・ハリス博士」を名乗っている。パスポートもなく、自分が自分であることを証明できないマーティンは自分自身の記憶にすら自信が持てなくなる。しかし、自分が拉致されそうになり、それに伴って周りの人間が残酷に殺されていく。背後に「陰謀」があることを確信したマーティンは、看護師に教えてもらった元東ドイツ秘密警察の男ユルゲンと運転手ジーナに協力してもらい、真相を突き止めようとする。
 独自の調査で真相にたどり着いたユルゲンだったが、マ-ティンの同僚の前で殺されない前に自殺する。そして、マ-ティンの知己だったはずの男の正体は国際的な暗殺集団だった。自分の正体が明確になっていく。
妻は誰だったのか?妻が書いた暗号は何のためだったのか?3ヶ月前にも自分はベルリンにやって来ていた。植物学者はずだった自分の正体は?
今までになかったスト-リ-の展開だ。王子暗殺に見せかけ、植物学者の抹殺を計画した金儲け殺人集団。計画の失敗後、何も知らない植物学者は遺伝子組み換えトウモロコシの種子を無償で提供すると全世界に発表した。欲深なモンサントと違って、学者の良心が示され、後味がいい。世の中には金のために研究するというより、研究のためには魂を売る・・・・と言うより始めから魂なんか持っていない専門馬鹿の学者が多すぎる。北朝鮮に協力する学者、原発を開発した学者、残酷な殺戮武器を開発する学者や技術者・・・・みんなオウムにからめとられた若き研究者と同じ穴の貉だ。
 
久しぶりにハラハラドキドキの上質のサスペンスを楽しんだ。共演のジ-ナ役のダイアン・クルーガーがいい。この映画では、ちょっと吉田羊に似ている。
ドイツの女優でドイツ語、フランス語、英語を完璧に話す。当初はバレリーナを志し、ロンドンのロイヤル・バレエ・スクールで学んでいたが、怪我で断念。その後、ドイツでモデルとして活躍。パリに移り、フロラン演劇学校で演技を学び、同校の優秀な生徒に与えられるクラッセ・リプレ賞を受賞。2002年にデニス・ホッパー主演の『ザ・ターゲット(2002年の映画)(英語版)』で映画デビュー。
2004年公開の『トロイ』でハリウッドに進出し、『トロイ』と同年公開された『ナショナル・トレジャー』で国際的に知られるようになる。
2001年に俳優のギヨーム・カネと結婚したが、2006年に離婚。同年からカナダ出身の俳優、ジョシュア・ジャクソンと交際を始める。ギョーム・カネとの結婚から「結婚という紙切れで結ばれる関係を信じない」と言い、現在はジョシュア・ジャクソンとパートナーの関係でいる。60歳になっても一緒にいれば結婚するかもしれないと言っている。
 

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