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側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

測湾整体と提携する整形外科医の存在 Part 2

2009-06-07 01:17:08 | 特発性側弯症と民間療法
初回記載:2009年6月7日 追記:2017年11月8日 追記:2018年2月14日 民間療法に関する主張は、新たに民間療法反対論(https://blogs.yahoo.co.jp/gcpmamoru)というブログに記載していくことにしました。  整体・カイロ等民間療法者への呼びかけ  これは私見であり、反対意見があることも知った上でここに記載するものです。  根本原則として、病気の治療は医療機関で行われるべきものと考えます。医師、看護師、検査技師(検査部門)、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、医療コーディネーター等々が医療設備を用いて、責任の明確な立場の方々が患者を検査し、治療し、看護するもの、と考えます。まして、子どもの病気に対してはそれが否定される理由がどこにあるのでしょう。 特発性側弯症は子どもの病気です。自分の症状や治療内容を理解できる大人ではありません。 子どもなのです。 民間療法者は、大人を対象としてビジネスをすることで何が不満なのでしょう? 自分達が子ども達を救っていると本当に信じているのであれば、その医学的証拠を、医学データととして認められるレベルのものを提示すべきです。施術前後の写真は証拠ではありません。患者さんからの感謝の手紙は証拠ではありません。医者を巻き込んで「これは凄い」とと語ってもらうことは証拠ではありません(そもそも医者であるならば、医学データの何たるかは知っているはず。医者の自分が凄いと言うのだから、これは事実だ。というのは権威を利用した「まやかし」「印象操作」です)。政治家を連れてきて、「これは凄い」と語らせることは証拠ではありません。〇〇協会や△△団体から表彰されることは証拠ではありません。 医学データを示すことなく、事情を理解しえない子どもを治療しようとすることは、もちろん医療ではなく、道義にも倫理にも反する行為です。

今回も私august03の意見•見解です。(このところ新しい文献等のご紹介をしておらず申し訳ございません。)

思春期特発性側弯症のその発症原因は不明です。この病気以外にも現代医学でもその
病気の原因が何であるのか、どのように治療することが有効であるのかが未だにわか
っていない病気は数多く存在します。
ガンも未だに完治させることのできない最大の疾患のひとつです。仮にそれと比較
するのであれば、思春期特発性側弯症に対する「治療方針」というものは明確に
提示されています。医学の世界では病気の治療とは、別の見方/言い方をすれば、
確率の世界と表現することもできます。
過去からの多くの症例の積み重ね、それは日本にとどまらず、世界共通のものとして
データの蓄積とレビューが行われているのであり、いまも続けられており、そして
これからも続けられていくものです。なぜならば、それが「医学」だからです。

特発性側弯症の疑いがありと診断された場合でも、コブ角が20度(25度)未満の場合
は、しばらくすると自然にまっすぐにもどる症例があります。何もしなくても元に
もどるのです。治療の必要もなければ、体操の必要も、何も必要はありません。
普通の生活をしていることで元にもどる患者さんが存在します。
これは日本だけのことを述べているのではありません。世界中のデータがそれを
示しており、ゆえに、マイルドカーブの場合は、先生は「しばらく様子を見ましょう」
という説明をされるわけです。なぜ、そう言えるのかといえば、そういう多くの症例
を経験されてきているからです。

この説明に収まりがつかないのがお父さん/お母さんがた、という例がこれまでに
数多くありました。いまでもそれは続いていると思います。

「これだけ医学の進歩した世の中で、何もしないということがあるか!! 」
という具合に、お父さんは、怒りにも似た感情をもたれるわけです。
「何かしてあげないとかわいそうだ。何かしてあげないと、なぜなら私のせいなのだから」
という具合に、自分を責めて、なにかを追い求めるのがお母さんがただと思います

周囲からは、特に“舅、姑”の皆さんからのお母さんを責める声は聞こえよがしに
響くことになります。「うちの家系にはこういういまわしい病気の血はない」と
いうような類のことばがねちねちとくり返されることになるのでしょう。

そういうことの繰り返しが、夫婦の離婚につながり、家庭崩壊をまねいてきた例が
数多く存在します。 いま、これを読まれている方のなかにも似たような経験を
してこられた方、あるいは、いまも「責められている」という方がおられると思い
ます。

この側弯症という病気、とくに思春期特発性側弯症という病気は、病気その事自体
よりも、この病気を原因として発生する上記のような「精神的トラブル」の影響の
ほうが大きいのではないかと思います。
お子さん自身の精神的なケアも必要ですが、同時に、ご両親がたの心のケアも必要
です。そして、時間はかかるでしょうが、この病気がどういうものであるかという
ことを舅•姑の方々にも理解してもらうことが必要です。
こどもを「産んだ」という行為ゆえに、どうしても「お母さん」が唯一の原因で
あるかのような「錯覚」を生じてしまいますが、それが事実とは限りません。
もしかすれば、その遺伝的要因は「父方」から引き継がれいるかもしれないのですから。
私august03は、ここで父方、母方のどちらが良いとか悪いとか、そういうことを
論じたり、科学的論拠をのべたりということをしようとしているのではありません
ので、どうか誤解されないので欲しいと思います。

私が述べたいのは、病気を誰かのせいにするとかしないとか、そういうことの次元
でとらえ続ける限り、「心のケア」はできない。家庭崩壊という最悪のシナリオに
陥ってしまうことの危険性を述べたいのです。

そして、そういう崩壊の一因を作っているのが、側湾整体とそれを支持する整形外科
医にある、ということを述べたいのです。

側弯症をずっと長く診てこられた先生は、患者さんから「治りますか?」と質問
されたら、「治ります」とは答えません。なぜならば、この病気においては、
「治る」という概念があてはまらないからです。

マイルドカーブのままで装具治療も不要のままに元に戻る患者さんもいれば、
装具治療で「抑え込む」ことが成功して、装具を卒業される患者さんもいれば、
装具でも抑え込むことができず、手術にまで進んでしまう患者さんもいます。
これらのグループがある確率で表現することができるのが、この特発性側弯症とい
う病気なのです。

もうひとつは、装具で抑えこんだ患者さんの中には、大人になるに従って、次第に
カーブがじわじわと進行する患者さんも存在します。確率的には、やはり装具を
終了した時点で、40度前後まで進行していた患者さんの場合は、その後20年~30年
後には、手術を考慮したほうがいいかもしれないというような腰痛に悩まされる方
もでてきます。.......ただし、これは年齢的要因もあるので、一概に側弯症だった
から。とは言い切れないものがありますが。

いずれにしましても、まじめに患者さんを診ておられる先生は、「治りますか?」と
質問された場合、「治ります」とは答えないでしょう。先生にできることは、
マイルドカーブの場合は、装具が必要かどうかの見極め.....つまり進行性かどうか
経過観察をおこない、進行性であれば、装具を処方し、そして定期的に進行して
いないかどうかを点検し、もしも抑えこめずに進行し続けていた場合は、手術の
タイミングをはかる、ということになるわけです。

これが世界中で行われている治療方針です。
そして、ここにこの治療方針に横やりをいれ、医学を否定し、先生方と患者さん
(ご両親)とのあいだに“不信の根”を植え付けて、おのれの金儲けに利用している
側湾整体が、ここに日本には存在しています。

皆さん、冷静に考えてみていただけますでしょうか。
体操だけで「治る」ならば、なんたらというアルファベットを並べた療法で「治る」
のならば、次のことが必ず言えます。

 1: そのような医学的データを示されたら、医師らは素直にそれを認め
   いわばシャッポを脱ぐ、ということ
 2: そのような医学的データがあるならば、世界中の医師が.....というよりも
   民間療法者が注目して、全世界チェーンを展開できるということ
 3: そのような医学的テータがあるならは、ノーベル医学賞が授与される
   ということ

古代ギリシャの時代から、この病気は存在し、古今東西の大勢の様々な方々が
この病気の治療法を探して試してきました。そして、その結論が、現在行われて
いる上記に示した治療方針なのです。
それに対して、なんたら療法で「治る」ということは、人類史上初めての快挙なのです。

それが、いかに「いかさま」であるかは、もうご理解いただけると思います。

この病気は、確かに難儀な病気です。じっとしているよりは何かをしたいと考える
のは、人として当然の感情だと思います。
しかし、そのことと、側湾体操やなんたら療法とは、まったく無関係以外のなにもの
でもありません。

医学的事実にもとづいて、冷静に対応してください。お母さんは、自分を責めないで
ください。お父さんは、お母さんを責めないでください。冷たい目でみないでください。
祖父(舅)、祖母(姑)からお母さんを守ってあげてください。

この病気は、脊柱が曲がるという病態との闘いであると同時に、皆さんの精神、
皆さんのこころが試されている病気という側面があります。皆さんが強い心を持つ
こと、それが離婚などに繋がらず、家庭崩壊にも繋がらず、逆に親子の絆を強く
暖かいものにしてくれるのです。

私august03がなぜ、側湾整体を強く抗議するかというと、彼らは人の「弱いこころ」に
つけいっているからです。人は弱いものです。強くなれ、というほうが本当は非難
されるべきなのです。人は弱い、人はもろい、そういう存在です。
だから、その弱いこころにつけいって金儲けに利用している存在が許せないのです。

そのような「悪魔のささやき」をする存在がいなければ、この社会に側弯症という
病気がどういうものであるかの正しい理解がひろまれば、弱いこころを揺すぶられる
こともなくなるのです。弱いこころを揺さぶる原因がなくなれば、多くの方々が
医学にもとづいた「目」でこの病気を見ることができるようになるのです。

かつて米国でもこれと似たような状態の時期がありました。その弊害が叫ばれ、
これをなんとかしなければと多くの市民のかたがたが立ち上がりました。
日本は、その米国からいまだ20年も遅れた状態を続けています。

もう、そろそろ目覚めてもいいのではないでしょうか。目覚めて欲しいと思います。
側湾整体にいまだに通っている皆さん、皆さんのこころが試されています。
皆さんだけの問題ではない、これからも発症してくる大勢のこどもたちにどのよう
な医療環境を皆さんは残したいと考えておられるのでしょうか。

地球環境問題が叫ばれていますが、この問題は、日本の側弯症治療をどういう環境
のもとにしたいのか、そういう理念が問われているということなのです。
残念ながら過去20年間は、そのような環境問題に目覚められた方はいませんでした

みなさんは、どういう道を選択されるのでしょうか ...... ?

august03


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