(添付は広島市医師会だよりから転写した写真です)
グーグル検索にて [脊柱側弯症検診 広島]といれますと、「広島方式による側弯症
集団検診」というPDFをダウンロードすることができます。今回の記事と添付写真は
その広島医師会だより487号と同471号からご紹介します。
一部抜粋します。
側わん症は10歳以降の思春期に最も多く発症し、症例の80%が女性であると言わ
れています。昭和53年学校保健法施行規則の一部改正の際、側わん変形を認識しや
すい“前屈テスト”が義務付けられました。前屈テストにより軽症の側わん症が発
見されるようになりましたが、見落とし例も多く、側わん症の認識の低さがうかが
えます。この事を踏まえ、広島市医師会姿勢検診小委員会では検討を重ね、自動体
型撮影器(シルエッター)を活用することにしました。
側わん検診は裸での前屈テストが原則ですが、第二次性徴が出現し始める小学校
5、6年生以降の女子では、裸での検診が出来にくいことが指摘されています。
もし、検診を衣服着用ですれば、右写真の症例のように側わん症による身体の微妙
な変化を見落とすことになるので、この点を配慮して当検査センターでは女性職員
が個別に検診を行なっています。
広島方式は、撮影・測定などは広島市医師会臨床検査センターの女子職員が担当し
ています。そして判定は広島市姿勢検診判定委員会が、さらに第二次精密検診につ
いては広島市臨床整形外科医会がそれぞれ担当しています
3年間で4,509人実施しました。その判定管理区分内訳は、要受診者が153(3.3%)、
要注意者が443人(9.8%。また、精密検診の結果内訳は、平成15および16年度の2年
間で精密検診受診者109人のうち要治療5人(4.5%)、経過観察70名(64.2%)
この度も、二次検診への受診率の低さが問題となった。10mm 以上の高度な変形53
名のうち診察を受けているのが19 名(36%) に過ぎなかった。
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(august03より)
上記の広島医師会だよりを読んでいて、ふたつのことが気になりました。
ひとつは、「上半身裸での検査ができるのか?」ということ。もうひとつが、要検査
と促されたにも係らず二次検診(整形外科でのレントゲン検査等)を受ける率が低い
ということです。
「脊柱側弯症検診事業 廃止する地域」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/d50ec7afd3ac2e28314cb9c62ae5b3dc
......毎年学校で上半身裸になった時、養護教諭等が脊柱側わん症のチェック要領
に基づいて視診しリストアップ、その後学校医による検診を行い、疑いのある児童
生徒は、精密検査の対象となり専門医療機関を受診し、十分に検診としての効果を
果たしているため、今後モアレ検査は廃止したい。......
こちらの記事では、検診事業を廃止して、学校の養護教諭が一次検診を行う方式に
変更した地域のことが述べられています。
実は、上半身裸での検査ができるかできないか、により検診の精度に大きな差が
でることが予想されるわけなのですが、広島地域ではこれまでの経験から学校での
女子に対する上半身裸での検査が難しくなってきていると述べており、かたや
とある地域では学校の養護教諭に女子を上半身裸にして検査することを求めている
わけです。
思春期特発性側彎症の治療のスタートラインは、いかに早い時期に(コブ角の小さ
いうちに)発見できるかどうかが、その後の人生を大きく左右すると言っても過言
ではありません。
どの方法がより適確であるのか、その答えはまだどこにもないのかもしれませんが
同じ日本国内での、しかも小学校、中学校という義務教育機関における検査であり
ながら、ここに示したように、まったく正反対の「方針」が存在している。という
ことに何かおかしな感じを受けるのですが.....皆さんはどう感じられたでしょうか?
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ブログ内の関連記事
「脊柱そくわん検診」については左カテゴリーより「モアレ検診」についてを
選択してご覧願います。
グーグル検索にて [脊柱側弯症検診 広島]といれますと、「広島方式による側弯症
集団検診」というPDFをダウンロードすることができます。今回の記事と添付写真は
その広島医師会だより487号と同471号からご紹介します。
一部抜粋します。
側わん症は10歳以降の思春期に最も多く発症し、症例の80%が女性であると言わ
れています。昭和53年学校保健法施行規則の一部改正の際、側わん変形を認識しや
すい“前屈テスト”が義務付けられました。前屈テストにより軽症の側わん症が発
見されるようになりましたが、見落とし例も多く、側わん症の認識の低さがうかが
えます。この事を踏まえ、広島市医師会姿勢検診小委員会では検討を重ね、自動体
型撮影器(シルエッター)を活用することにしました。
側わん検診は裸での前屈テストが原則ですが、第二次性徴が出現し始める小学校
5、6年生以降の女子では、裸での検診が出来にくいことが指摘されています。
もし、検診を衣服着用ですれば、右写真の症例のように側わん症による身体の微妙
な変化を見落とすことになるので、この点を配慮して当検査センターでは女性職員
が個別に検診を行なっています。
広島方式は、撮影・測定などは広島市医師会臨床検査センターの女子職員が担当し
ています。そして判定は広島市姿勢検診判定委員会が、さらに第二次精密検診につ
いては広島市臨床整形外科医会がそれぞれ担当しています
3年間で4,509人実施しました。その判定管理区分内訳は、要受診者が153(3.3%)、
要注意者が443人(9.8%。また、精密検診の結果内訳は、平成15および16年度の2年
間で精密検診受診者109人のうち要治療5人(4.5%)、経過観察70名(64.2%)
この度も、二次検診への受診率の低さが問題となった。10mm 以上の高度な変形53
名のうち診察を受けているのが19 名(36%) に過ぎなかった。
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(august03より)
上記の広島医師会だよりを読んでいて、ふたつのことが気になりました。
ひとつは、「上半身裸での検査ができるのか?」ということ。もうひとつが、要検査
と促されたにも係らず二次検診(整形外科でのレントゲン検査等)を受ける率が低い
ということです。
「脊柱側弯症検診事業 廃止する地域」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/d50ec7afd3ac2e28314cb9c62ae5b3dc
......毎年学校で上半身裸になった時、養護教諭等が脊柱側わん症のチェック要領
に基づいて視診しリストアップ、その後学校医による検診を行い、疑いのある児童
生徒は、精密検査の対象となり専門医療機関を受診し、十分に検診としての効果を
果たしているため、今後モアレ検査は廃止したい。......
こちらの記事では、検診事業を廃止して、学校の養護教諭が一次検診を行う方式に
変更した地域のことが述べられています。
実は、上半身裸での検査ができるかできないか、により検診の精度に大きな差が
でることが予想されるわけなのですが、広島地域ではこれまでの経験から学校での
女子に対する上半身裸での検査が難しくなってきていると述べており、かたや
とある地域では学校の養護教諭に女子を上半身裸にして検査することを求めている
わけです。
思春期特発性側彎症の治療のスタートラインは、いかに早い時期に(コブ角の小さ
いうちに)発見できるかどうかが、その後の人生を大きく左右すると言っても過言
ではありません。
どの方法がより適確であるのか、その答えはまだどこにもないのかもしれませんが
同じ日本国内での、しかも小学校、中学校という義務教育機関における検査であり
ながら、ここに示したように、まったく正反対の「方針」が存在している。という
ことに何かおかしな感じを受けるのですが.....皆さんはどう感じられたでしょうか?
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