~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

早期発見のためにできることを 09年06月啓蒙キャンペーンに向けて

2008-12-10 00:54:47 | 側弯症を家庭で見つける為の検査法



みかんさんよりご投稿をいただきました。

つい最近、装具治療を開始した中2の母です。
先月、初めてこの病気と診断されたばかりです。
実は、我が娘の病気がわかったきっかけが
学校検診でも、母親の私が気がついたわけではなかったので
(実際、学校で検診があったのかどうかさえもわからないです)
娘も早期発見できていればここまでカーブが進行していなかったのでは
・・と後悔しております。
なので、この病気の存在を啓蒙することは
とても重要だと感じている母親の一人です。

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 Step by stepのなかでなんどか取り上げてきておりますが、日本には小学校、
中学校において「脊柱側弯検診」の実施が法律で定められているのですが..実態は
以下のブログ内の記事をご参照ください

  「側弯症検診 愛媛大学整形外科医師のページより」
  http://blog.goo.ne.jp/august03/e/746ee735a9df13505cc9dad2bf020c07
1979年(昭和54年)に学校保険法に側彎症検診が加えられた。側彎症検診の方法は
各自治体に任されており一様ではない。

  「(脊柱)学校検診を巡っての意見 ブログより」
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/30794021bb892e72103f352a55bb10cd
学校保健法施行規則や学校保健法を読んでみると学校健診の実施主体は教育委員会
であると思われ、学校医は職務として「法第六条の健康診断に従事すること」と
なっているだけです。「従事すること」であって「行うこと」ではないので健診の
実施責任までない様に思います。
とすると、脊柱側湾は整形外科疾患ですから、(たぶん)非整形外科医である学校
医に実施責任が無い様に思えます


側弯症の発症率には地域差は存在しません。単純に人口比に応じたある確率で
毎年あたらしい患者さんが発症しています。
すでにおわかりのように、40度で初めて発見されると、30度で発見されるのとでは
大きな違いがあります。それが25度あればなおさらです。それが20度であればさら
に違いがあります。

この病気(特発性側弯症)は原因は不明ですが、早期に発見できれば装具療法により
約80%のこどもたちは、進行を抑えることができます。それがカーブが小さいときで
あればあるほど抑える効果も変わってきます。

どんな病気もそうですが、この特発性側弯症もなににつけても早期発見がとても
大切です。そして、その為の「学校での脊柱検診」なのですが.....残念ながら...

みかんさんの娘さんのような例をこれまでも何度も見聞きしてきました。
それを聞くたびに、なぜ? どうして? という思いが消えません。

ひとつの、そしてとても大きな原因が、この病気のことを社会の大半の方々は
知らない。という事実があります。

      知らないのなら、知らしめればいい ! 

夢のような話かもしれませんが、なんとか、来年6月に側弯症啓蒙キャンペーンを
全国で展開したいと願っています。
米国のキャンペーン月間と歩調を合わせて、日本でも啓蒙キャンペーンを展開して
それを毎年繰り替えします。一年目は効果がなくても、二年、三年と繰り替えして
いくことで、きっといつか、みかんさんの娘さんのようなケースはなくなるときが
くると思います。
いえ、こさせなければいけないのです。

私にはこのブログをどなたが読まれているのかはわかりません。私にわかるのは
毎日何人のひとたちが訪問していただけたか、ということだけなのですが、毎日
かなりの人数の方々にご覧いただけるようになりました。

私は医師ではありませんし、私自身が患者でもなく、私がこのような形で側弯情報
を発信しているのは、ある意味で患者さんがたにとっては奇異に見えるのだと思い
ます。でも、お願いですから、私はおかしな奴かもしれませんが、皆さんの善意を
利用するような悪人ではありません。売名をしたいわけでも、お金を儲けたいわけ
でもありません。どうかそれだけは信じていただければと願っています。
そして、いかがでしょうか? 皆さんの手で、啓蒙キャンペーンを作り出してみて
いただけないでしょうか? 私自身もなにができるかまだわかりません。具体的な
形があるわけではありませんが、わたしも何かやってみたい、という声を少しづつ
集めていければ、きっと大きな輪ができると思います。
VEPTR嘆願署名運動では、10万人に及ぶ善意の輪が広がりました。

政治に何かを期待するとか、誰かが何かするだろう、というのを待つのではなく
ちょうどエコと同じように、ひとりひとりが小さな心配りをすることで、何かが
大きく変わると思うのです。

2009年6月を目指して、ちょっとだけ考えていただけませんか?

august03

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ブログ内の関連記事
 「スクリーニングの重要性......成長期以降での進行にも注意必要」
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/d31bd42e18a93965037c4305a9d48941


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