今回の衆議院選挙は、未来の党の公認候補である笠原多見子候補を
応援しました。みんなからどうしてとよく聞かれました。
しかし私が小沢一郎政治塾出身であり、未来の党の前身である
小沢一郎率いる「国民の生活が第一」をずっと応援してきていること、
そして、菅、野田内閣における東日本大震災と原発対応の酷さに驚きあきれ、
その上に消費税増税などを決める政治をずって批判的に見ておりました。
また、陸山会裁判などは、小沢一郎を抹殺するための裁判でありその
裁判が菅、野田政権下で行われたこともはらわたが煮えくり返っていました。
もうここまで言えば十分というか逆に未来の党の笠原さんを応援しないほうが
おかしいくらいだったのです。
今回の衆議院選挙の選挙結果は、以下のとおりです。
大変残念なことですが、笠原さんは次々点に泣きました。
票数 得票率
当選 野田聖子 自民 前 90,164 49.93%
柴橋正直 民主 前 54,254 30.04%
笠原多見子 未来 前 21,294 11.97%
鈴木まさのり 共産 新 12,687 7.03%
野原典子 幸福実現 新 2,179 1.21%
敗因について色々と聞かれるわけですけども、有権者が思った以上に
冷めているのを感じました。選挙が盛り上がらないのです。自民が圧倒的に
有利であると早い段階でマスコミが世論調査を流すものだから
これが最後まで足を引っ張りました。
私は、選挙期間中の世論調査の公表は投票行動に影響を大きく
左右しますから禁止にすべきだと思います。確か、お隣の韓国は、そうなっています。
結果は、自民圧勝という結果に終わったわけですが、自民党は、2009年の大負けした
選挙よりも比例票を減らしていますから、民主が自滅し維新とみんなの党に流れました。
未来の党は、政策が浸透せず埋没したというのが実際です。
驚くべきことに、今回は、自民党の全国比例獲得票数は、1662万票で05年の2588万票、
09年の1881万票より少なかったのです。得票率も09年の26.7%とほぼ変わらなかったのであり、
有権者は、自民党を積極的に支持したのではなく、自民党はこれまでの選挙を淡々とやっていただけだと
言えるのです。
たとえば、野田聖子さんの票を分析してみます。9万票を取りました。
同氏は何があってもコンスタントに9万票を取るスター議員ですが、
その内訳は2万5千から3万票は公明党からの応援の票で、残り6万票余りが自民党票です。
この構造は、以前から全く変わっていません。
固定票があるからこそ強いと言えますが、今回も自民党は公明党に大きく助けられて大勝ち
したとも言えるのです。これは全国共通です。
しかし、小選挙区制は政権交代が起こりやすいといわれますが、あまりにも死票が多いこと、
そして、現在の小選挙区の区割りでは余程のことがない限り自民と公明に勝利することは
難しいといえます。
小選挙区制度を作ったのは小沢一郎ですから批判をするのは心苦しいのですが
敢えていわせて頂くと小選挙区制度は候補者の固定化と低投票率を招くため
中選挙区を軸としてもっと民意が反映されるような選挙制度に改めるべきときが
来ているのではないかと思います。
ところで、僕は、安倍首相には、無理をして欲しくないと思っています。
憲法改正、徴兵制や核武装は国民の大多数が支持をしていないことであるし
原発もやめて欲しいと思っているからです。
また、日本人としての誇りを取り戻すと言っていますが、そもそも国や政治家が
国民を教育しようなどというのは前近代的なものに過ぎません。
国と個人のかかわり方はもっと希薄なものであるべきであり、誇り云々の話は、
伝統文化とか地域に根ざした地方自治体マターではないかと思います。
今回の選挙選を通じて不満だったのは、年金問題をもっと争点にして欲しかった。
「年金」とは「特別会計」の範疇であり、この「特別会計である年金」が大きく毀損
していることが日本の財政問題の最大の問題点であることを指摘し、
各党からは解決の道筋をマニフェストとして提示して欲しかったです。
それにしても選挙直前のマスコミ報道は、ひどかった。
自、公、民と維新しかないと思っている有権者は多かったのでは
ないだろうか。
人間というのはあきらめたときに負けが決まる。