摘む人の少なくなりし蓬かな
季語 蓬 キク科の多年草。山野に自生し高さ70~100cm。葉は菊の葉のように切れ込み、裏面に白い綿毛が密生し葉に香気がある。昼間は開いて光を受け、夜は閉じるので葉裏の白が目立つ。若葉を積んで搗いて餅に入れ、色や香気を楽しむ。古くは草餅、蓬餅を区別していて、草餅は母子草を搗いて餅に入れたものを指したようである。成長した葉は干して綿毛を集め灸に用いた。緑深く茂った蓬には生命力を感じる。蓬生(よもぎう)は蓬などが生い茂り荒涼たるさまを言う。
歳時記抜粋。
例句 おらが世やそこらの草も餅になる 一茶