太陽はほぼ完全な球体であり、その扁平率は0.01 %以下である。 因みに、地球の扁平率は0.0033528 になる。
太陽組成は、水素 3.46 % ヘリウム 24.85 %、が主成分であり、木星や土星と同じガス星であるから、扁平率にも同じような法則があるのかもしれない。
木星と土星の扁平率を比べると、木星 0.06487、土星 0.09796、になっている。
一見すると、これはとても変に思える。
木星と土星の自転速度は略同じであり、直径に至っては木星の方が大きいのだから木星の方が扁平になっていても不思議はないのだが、土星の扁平率の方が大きくなっている。
これは、少しだけ、扁平率を求めるために工夫が必要になると思う。
先ず、土星と木星では組成が異なっている。土星は、水素>93% ヘリウム>5% であり、木星は、水素 >81% ヘリウム>17% であるから、比重を考慮する必要がありそうだ。
比重を考慮すれば、円周に掛かる重力の影響に大きな違いが表れて、土星の表面重力は、8.96 m/s²、木星の表面重力は、24.79 m/s²、になる。
このようにして、重力と遠心力の影響を掛け合せた値の平方根を取れば、扁平率を求める事ができる訳だが、この方法で太陽の扁平率も求める事が可能なのか? 実に、安易な方法であるが、確かめてみよう。
太陽の場合には、表面重力 274 m/s²、半径6.9551×10⁵ km、自転周期 27日6時間36分(赤道)28日4時間48分(緯度30度)30日19時間12分(緯度60度)31日19時間12分(緯度75度)になっている。
すると、太陽の遠心力と重力を掛け合せた値の平方根からは、ほぼ同じ法則で扁平率を求める事ができる。
即ち、ガス星の形状には、非常に簡単な規則性があることが示唆されるのだが、太陽とガス惑星には著しい違いがある。
太陽は恒星であり、核融合でエネルギーを作っている。太陽系の全質量の99.8 %を占め、太陽系の全天体に重力の影響を与える。
太陽は、強力な磁場を持っており、この強力な磁場の発生メカニズムは、同じガス星の、木星や土星には存在しない。