👆は、B中間子のヒッグスエリアに因る質量解析 (upsilon(4s)は、96%以上の割合で、B meson 、反B meson に崩壊する)
👆B中間子は、➀ と 1⃣ によって形成された基底状態にあり、崩壊時間も大幅に長くなっている。upsilon(4s)は非常に短命なので、粒子と言うよりも共鳴状態としての意味合いが大きかったが、👆B中間子は粒子としての性質が現れている。
もしかしたら、upsilon(4s)が3sに崩壊しないのは、崩壊しないのではなく、崩壊過程が観測できないからではあるまいか?即ち、崩壊しても崩壊過程が確認できない程に短命であると考えれば理屈に叶っている。
実際、upsilonの共鳴には二つのピークが現れる事がある。この二つの共鳴は、二種類のupsilonの混合状態であると考える事もできるし、upsilonの崩壊過程が示されていると考える事も可能であり、崩壊の過程でupsilon(4s)が3sに崩壊しているのだが、共鳴状態に埋もれて見えなくなっていると考える事も可能である。
このような解釈は、クォークモデルでは出来ない。そもそも、クオークモデルに於いては、upsilon meson は、二つの bottom quark の複合粒子であり、その励起状態に混合状態が発生する必要がある。本来、upsilonの共鳴は、スピンによって分類されており、スピンが混合するような事があれば標準モデルは成り立たない。
👆は、基底状態の upsilon meson の崩壊であるが、本来であれば、基底状態の upsilon mesonが二つの B meson 、反B meson に崩壊する方が良さそうに見える。
しかし、基底状態の upsilon mesonが、二つの B meson 、反B meson に崩壊することはできない。それは、質量の合計が足りないからであり、エネルギー保存則が阻んでいるからなのだ。
しかし、励起状態のupsilon(4s)が基底状態の upsilon meson を経由して崩壊しているとすればエネルギー保存則を破ることなく、二つの B meson 、反B meson に崩壊する事ができる。
upsilon共鳴にある二つのピークは、励起状態のupsilon(4s)が基底状態の upsilon meson を経由して崩壊している事を示唆している。