兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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タール便について知ろう

2022年12月16日 | 病気

予報どおり、一気に冷え込みましたね。今まで暖かかったので、急に朝マイナス気温になると身体がびっくりします。日中の風も冷たくて、冬本番ですね。

 

 

今日は便のお話です。

黒い色をしていることから「黒色便」などとも呼ばれる「タール便」

ふつう  というか、一般的に私たちの便は、黄土色とか茶色と言われるような色をしています。

ところが、突然黒に近い色の便が出ることがあります。これにはたいていの人が驚くはずです。

(最近は自動洗浄機能付きのトイレもあって、便の色を全くわからない 勝手に流れちゃうから という人もいます)「く、黒い?!」「こんな色のうんち、初めて!!」どうしてこんな色の便が出るのでしょうか?

 

まず、考えられるのは便秘の症状が続いているケース。便秘や便がスムーズに出なくなると便は黒っぽい色、濃い褐色になります。

 

また、私たちの腸の中には「善玉菌」「悪玉菌」がいますが、「悪玉菌」が増え続けると、腸内環境が悪くなって便がどんどん黒くなっていきます。

便秘が原因であれば、「善玉菌」を増やすことで腸内環境を整え、便秘を治すことで黒っぽい便を解決できます。

 

ここでもう一つの原因です。こちらがとっても重要なのですが、それは内臓からの病気のシグナルです。

 

 

タール便が続くとき、その原因としては内臓、特に食道や胃、十二指腸から相当量の出血が続いていることが考えられます。その理由は胃酸に触れると血液は黒くなり、タール便になるからです。

具体的な病名は 食道からは 食道静脈瘤 食道がんなど、胃からは重症胃炎、胃潰瘍、胃がんなど 

また、十二指腸からの出血の場合は十二指腸会お湯や十二指腸乳頭部がん などが疑われることになります。

 

このように様々な重篤な病気がタール便には潜んでいる可能性があります。

タール便は血液が沢山体内から出ていくわけですから、「貧血」になることもあります。

また、タール便の場合、下痢も頻繁に起こります。

黒い便が続くようなら早急に上部内視鏡検査が必要になります。

 

繰り返しになりますが、何日も続くタール便は大きな病気が隠れている可能性があります。

便の性状は色は健康のバロメータにもなってきますので、時々は色形を確認するようにしてください。

いつもと変わったことがあるときは、たかがうんち!と思わずに、かかりつけのお医者さんに相談してくださいね。

 

参考になれば幸いです。




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