湿度が高く、蒸し暑い日が続いています。
何となく、頭が痛い なんかだるくてしんどい はっきりしない体の不調で来院される方も増えています。
私もこの季節は苦手です。湿度と温度で皆さんと同じようにだるさを感じることがあります。
熱中症予防に漢方薬を処方してみたり、食事がとりにくいようであれば点滴をさせていただいたりと 個々に対応しています。
規則正しく生活をしても、季節や天候にはかないません。
さて、田植えも若干ピークを過ぎたようです。
外来でお話をしていると、毎年のことではありますが、積極的にスポーツドリンクを摂取したり、経口補水液を摂取したりという方が増えてきます。
スポーツドリンク、経口補水液に関してはいずれも ドラッグストアで簡単に手に入ります。
しかしながら、ちょっと汗をかく程度の日常活動では スポーツドリンクや経口補水液を日々の水分として補う生活は身体にとって逆効果になる可能性があります。
スポーツドリンクは子供たちも結構好きですが・・・とっても甘いですよね。
成分表示を見ていただければよくわかると思うのですが、成分表の一番最初に来る成分は お砂糖です。砂糖もしくは果糖ブドウ糖液 などと書かれていると思います。
例えばですが、ポカリスエット100mlあたりには、水分の吸収速度を上げるために糖質が6.2g含まれています。
夏場に糖尿病の方などが清涼飲料水やスポーツドリンクを摂りすぎて血糖が悪化するといったことが、割と多くあります。
炎天下での長時間作業などでなければ、スポーツドリンクの過剰摂取は避ける方が良いです。夏に食欲がないからと言って、スポーツドリンクばかり飲んでいると血糖が上がってしまい、逆に食欲が落ちてしまいます。
砂糖の過剰摂取で 体重が増えてしまうことも危惧されます。
経口補水液に関しては、最近 消費者庁からも注意喚起が発表されています。
経口補水液は嘔吐や下痢などで脱水状態にある人が速やかに脱水を補正するために作られています。
そのため、一般的な飲料(スポーツドリンクを含む)よりもナトリウム、カリウム等の電解質量が多いので、高血圧の方や腎機能が低下している方では、より注意が必要です。
ナトリウムの過剰で足がむくみやすくなったり、心不全を起こしたり、血圧がより高くなってしまうことがあります。
また、腎臓への影響で カリウム貯留からのこむら返りや ひどい場合は不整脈の原因となることも考えられます。
スポーツドリンク同様に 糖分の過剰摂取も心配です。
消費者庁のホームページにもまとめてありましたので、よろしければご参照ください。
これからますます暑さが増していきます。
今年の夏も 暑くなる予報が出ており、スポーツドリンク、経口補水液など 上手に利用できるといいですね。
自身の腎機能や、血圧が心配な方は 主治医の先生にも一度、水分摂取に関してたずねてみてください。
参考になれば幸いです。