兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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帯状疱疹ワクチンに関して

2022年09月09日 | 病気

秋らしい空気の日が増えましたね。

小学校の運動会の練習も始まったようで、過ごしやすい日が増えればいいな と感じています。

 

先日の帯状疱疹後の神経痛に関しての記事でワクチンのご質問を頂きました。

日常的にも尋ねられる内容なので、今日はそのお話を書いてみたいと思います。

今、帯状疱疹のワクチンは2種類 接種することが可能です。

一つは従来から子供さんの水疱瘡の予防でも使用している、生ワクチンの『乾燥弱毒性水痘ワクチン』という名前のものです。もともとは子供さん向けでしたが、2016年からは50歳以上のかたの帯状疱疹予防にも適応が拡大をされました。

またもう一つは2020年1月に帯状疱疹専用の予防接種として認可されたもので『シングリックス』というお名前です。

こちらは生ワクチンではない(不活化ワクチン)ので、免疫不全や低下の方・ステロイド治療中、抗がん剤治療中などの状態でも接種することが可能です。

 

 

それぞれ ①水痘ワクチン ②シングリックス 

帯状疱疹の予防効果は ①51.3% ②50歳以上 97.2% 70歳以上89.8% 

帯状疱疹後神経痛抑制効果は ①66.5% ②50歳以上 100% 70歳以上85.5%

接種回数は①1回 ②2回

効果持続期間 ①5年で効果減弱 ②8年後で84%の有効率

費用 ①1回8000円前後 ②1回2万円ちょっと ×2回(こちらは医療機関で大きく異なる場合がありますので、それぞれお問い合わせいただき確認をしてください)

適応年齢 いずれも50歳以上

 

簡単に上記に記載をしましたが、やはり費用面と接種回数が大きく違うかなと思います。

予防効果が高いけれど、値段が5倍くらいになってしまうので、それなら5年ごとくらいに生ワクチンを接種しようかな とりあえず、生ワクチンを打とうかな という方が当院では今のところは多い印象です。

お値段のことを気にしないのであれば、②のシングリックスのほうが持続期間、予防効果ともに勝っていますので、シングリックスをお勧めします。市町村によっては帯状疱疹ワクチンの費用助成を行っている自治体もあるようです。

ご確認の上で、接種の種類などご自身にあったものを選択されるとよいと思います。

ただ、帯状疱疹のワクチンはあくまでも予防で、完全に発症をしないというものではないようです。その点も十分理解したうえでの接種を検討してください。

 

 

 

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