リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

国民の飽きが首相の味方―文書に基づいて矛盾を指摘して議論を動かすべき

2018-05-28 | 政治
公文書の改竄,事実と異なる国会答弁,意図的な文書の破棄――底なし沼のように次々に問題が明るみに出ている.このたび首相との面会の報告を記録した文書がみつかったが,加計学園は「県と市に誤った情報を与えた」と主張して泥をかぶることで首相に累が及ばないようにしている.首相も記録を「伝聞の伝聞」として誤情報で片付けようとしているようだ.(朝日新聞2018-5-28)野党は加計氏の国会招致を要求しているが,与党はこれも拒んでいる.
首相・与党がこれほどまでにかたくななのは,ひとえに世論がこの問題に飽きてきていることを感じ取っていて,あと少し踏ん張れば逃げ切れると読んでいるからだと先日の新聞で読んだ.その根拠は,下げ止まっている内閣支持率だという.これまで世論の反発が高まって支持率が急落したりすると,拒んでいた証人喚問を認めるなど譲歩してきた.
決定的証拠が出てこないので難しいところではあるが,世論が厳しい目を向け続けていれば,政府も真相解明に協力せざるを得なくなる.世論の飽きが首相の最大の味方だ.心しておきたい.

追記:私も含めて世論が飽きてくるのは,議論がどうどうめぐりのように聞こえるからだ.全体としてみれば,次々に新たな文書が出てくるのに通り一遍の否定をし続ける首相の態度に問題があるとは思うが,追及する側も,同じことの繰り返しで逃げられないよう工夫が求められる.このたび共産党の小池晃書記局長は,加計学園が「なかった面会を持ち出した」とする主張の矛盾点を,愛媛県の文書に基づいて追及していた(朝日新聞2018-5-29).こういう具体的な指摘を重ねていくことで,通り一遍の否定を繰り返す首相の態度の不自然さが浮き彫りになっていく.

追記2:朝日新聞2018-6-2でも「面会ないなら矛盾」として,文書の具体的記載に基づいて,「なかった面会」という加計学園の説明の矛盾点を指摘している.

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