リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

加計学園は,総理の口利きを利用したのではなく,総理の名を騙ったと明言できるのか

2018-05-27 | 政治
加計学園の愛媛県今治市での獣医学部新設をめぐり,学園理事長の加計氏と安倍首相が面会したとの学園側の報告を記載した愛媛県の文書について,今治市長も裏付けるかのような発言をしたことで,もはや捏造などとして片付けるわけにはいかなくなった(過去ブログ).ただ,文書にあったのは面会についての学園側の報告であって,学園が虚偽の説明をした可能性は愛媛県も今治市も否定していなかった.このたび加計学園はまさに「なかった面会を引き合いに出した」というコメントを発表した(朝日新聞2018-5-27).当時の担当者に記憶の範囲で確認した結果だという.
財務省が首相夫人の名前を削除するなどの改竄した公文書を国会に提出するご時世だから,学部新設の認可を得ようとする学園の担当者が首相の名前を無断で持ち出す可能性は否定できない.だがそれにしては面会を2015年2月25日と特定している.真実らしく見せかけるために具体性をもたせたといえなくもないが,かなり苦しいのではないか.

仮に学園側が虚偽の説明をしたというのが正しかったとすると,問題は,加計学園が「首相の口利きを利用した」ことではなく,「総理に関するウソの面会をでっちあげた」ということになる.(同3面によれば野党も同趣旨の指摘をしている.)ここは加計氏に,偽証が罪に問われる証人喚問の場でそのことを明言してもらうべきだ.私は野党が求める安倍昭恵首相夫人の証人喚問は必ずしも有効だとは思っていないが,今回は十分その意義があると思う.

追記:加計学園は「県と市に誤った情報を与えた」と主張しているが,その内容は1枚のファクスで報道各社に送られただけで,愛媛県や今治市に対しては謝罪どころか,直接の連絡もしていないようだ(朝日新聞2018-5-28).謝罪で済むことでもないのだが,それすらないのはやはり筋が通らない.

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