今週からは少しづつ、アンの物語より、いつ読んでも涙がこぼれてしまう、心を打つ言葉を紹介したいと思います。
今日は、「赤毛のアン」おそらくアンについで、人気ナンバーワンキャラクター「マシュー」の一言。
「そうさな、わしには十二人の男の子よりもお前一人の方がいいよ」
年老いて農作業がきつくなってきたマシューを心配して、マリラとマシューが望んでいた男の子だったら、農園のお手伝いができて、良かったのに、と話すアンに対してマシューが言う言葉です。それに続く全文はこちら。
「そうさな、わしには十二人の男の子よりもお前一人の方がいいよ」とマシューはアンの手をさすった。「いいかい?ー12人の男の子よりいいんだからね。そうさな、エイヴリーの奨学金をとったのは男の子じゃなくて、女の子ではなかったかな?女の子だったじゃないかーわしの娘じゃないかーーわしのじまんの娘じゃないか」
ー「赤毛のアン」村岡花子訳 新潮文庫
うう、涙が出ます。マシューのこの一言がなければ「赤毛のアン」が女性たちの聖書と言われる事もなかったのでは・・・と思うぐらいです。女性に学問はいらない、という風潮が未だに大勢の意識のなかにあり、また100年前はいっそう、その意識は強かったでしょう。
空想癖のある、今で言うちょっと・・かなり?KYで、個性的な女の子「アン」。そしてアンを全肯定するマシュー。「1ダースの男の子より、アンが特別だと、いってくれるマシュー。ある意味、「赤毛のアン」において、ギルバートより大事な存在だと思うのは、私だけではないはずです(笑)
写真は、アンを演じるミーガン・フォローズはじめどの登場人物も、文学作品映画化史上最高といっていいキャスティングだと思う、サリバンフィルムズのAnne Of Green Gables。マシュークスパートもハマり役だった、俳優 Richard Farnsworth 氏のマシュー。
サリバン・フィルムズの赤毛のアンシリーズもご覧下さい(英語)
http://anne.sullivanmovies.com
「アンを探して」はこちらより
http://www.grandjete.jp/lookingforanne/
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