みっかぼうず。

ものぐさ&ぐ~たら三日坊主の、ドラマ・映画・本のオボエガキ&おりおりの記録。

払拭したい~。

2008-12-30 02:25:48 | 本・コミック
あ~、やめときゃ良かった。という思いを久々にしてる。
書いたら少しは発散できるかな。

本屋で立ち読みした「恐ろしい絵の解説」
タイトルもよく覚えていないが、
要するに、恐ろしい題材の絵画の裏話&鑑賞法。
よせばいいのに、怖いもの見たさ。
いきなり子供を食らうなんたら、なんて絵がでてきてドン引き。
それでもしつこく、タイトルだけ目次で見てしまったら。

「レディ・ジェーン・グレイの処刑」

以前新聞の日曜欄で、絵画の特集があって
後味悪いショックを受けた絵があった。
それがこの絵。
中学生の時訳わからずで見て、妙に印象的だった
「1000日のアン」という映画の後日談。

思わず読んでしまった・・・

レディ・ジェーン・グレイは、ヘンリー8世の姪にあたる。
彼の息子&娘メアリ、エリザベスに継ぐ王位継承権の持ち主。
そして、認められてはいないが、イングランド最初の女王になった。
でも9日間の在位の後、ヘンリーの子どもたちを推す一派によって
陰謀の罪に問われ、16歳4ヶ月でロンドン塔で処刑される。

その処刑直前を描いたのが、くだんの絵。
真っ白なドレスにほどかれた長い髪。
(うなじをあらわにするように、片側に寄せられている)
目隠しをされた両手が探しているのは、頭をおく台。
土壇場に導く司祭、嘆き叫ぶ侍女、
手持ち無沙汰そうに、斧を下げてたたずむ処刑人。

新聞でも本でも、まざまざと想像される「次の瞬間」に言及している。
解説本では斧の切れなさそうなことやら、処刑人の手際うんぬんやら、
それこそ、何で読んじゃったんだと思うようなことばかり。

それよりも何よりも、一番うわ~~と思うのが
描かれたレディ・ジェーンの姿が、場違いなほど可憐さ。
彼女だけ見ている分には、周りの状況さえ目に入らなければ
おぞましい情景はまるで想像できない。
目隠しをして、これから恋人の元に天使に誘われていくのだと
いわれればそう思えてしまうような、
頼りなげな、はかなげな、清らかな姿。

だからこそ、解説のおぞましさ(それが史実だという!)が
余計に、あ~~~なんで読んじゃったんだろう、という後悔と
後味の悪さがつのるのだ。
幕末のドラマや小説で、残酷かつ理不尽な場面を
見たり読んだりしてるくせに、なんでこんなに残るんだろう?
っていうか、ホント、こうなりそうとわかってる癖して
どうして読んじゃうんだろう、自分。

やっぱり、人が人の命を奪うのって、ダメだよ。
それが自分のものでも、他人のものでも。

とりあえずこう書いて、レディ・ジェーンの魂が
今は安らかであらんことを祈る。

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