グルーヴな感じ

日記だよ

エコビレッジ国際会議

2006年10月29日 21時52分43秒 | [地球]エコビレッジ
10月28日、29日の2日間、エコビレッジ国際会議があった。

●1日目●

オーストラリアのクリスタルウォーターズや、
先日訪れたイサカの創始者達の講演があった。
エコビレッジをいくつか回ってきたので、
話を聞いていても、なんとなく理解しやすくなっている気がする。
でも、きっと、自分が行った事のないオーストラリアやインドのビレッジについては、
イメージしているのと違ったりするのだろうなとも思う。

各エコビレッジがどのような経緯でつくられてきたのか、
そして、自然や人とのつながりにおいて、どんなことに配慮しているかなどが具体的に語られた。
海外事例を聞くと素晴らしい取り組みを見ていると、そうはいっても、日本ではね・・・
と、絵に書いたモチのような、自分には力が及ばないもののような
遠い世界のものに感じることもある。
イサカやカナダのエコビレッジを訪れて、実感してみると、
少し身近には感じつつあるが、どこから手をつけていいやらと思うと、
まだ、自分にとっては距離があるように感じる。

ただ、「ビジョンをしっかりと描くこと」
そして「住民同士のいさかいがあった時にそこに立ち止まること」
というようなことを、複数の創始者達が言っていた。

エコビレッジは1人では出来ないもの。
かならず、複数の人々、村単位でのプロジェクトになってくる。
一人ひとりの意見を尊重して、ひとつの方向に持っていくことが、一番難しいことと思う。
不安感が蔓延している世の中で、人との共生は回復できるのかというのがもっとも、戸惑うところだ。
しかし、上記のような「基本的だけれど、忘れがちなこと」を強調されると、
ビジョンをしっかり作ることさえ出来れば、一歩進めそうな気がしてきた。

じゃあ、どうやってビジョン作りをやりますかね。
問題点が余りはっきりしていない日本では、
なかなか、切羽詰ったものが無く、なんとなく平和にのほほんとしてるからなぁ。
まずは、一緒に考えてくれる仲間を探さねば

●2日目●

2日目は、日本での事例紹介が中心にあり、
最後に2時間のディスカッションがあった。

日本は、海外事例と違って普通の生活者の「こんなところに住みたい」
という思いが形になっていったのに対して、
建築家など、専門家レベルの話が多かった。
それなりに、パーマカルチャーデザインをするうえで役立つお話があった。
その中でも「かんかん森」というコレクティブハウスの方のお話は、
他人同士がともに助け合って暮らすということについて、
運営側として実践的な話と生活者としての話が聞けて面白かった。

最後にはディスカッションがあったが、海外の創始者達からは、
住民同士の問題解決方法、物事の決定を行っていくうえでの知恵を
いろいろと聞くことが出来た。
しっかりとした、共通のビジョンがあれば、そこに立ち戻ることが出来る。
それでも、すべての問題が解決できるわけではない。
でも、対立が起こった時に分離していくのではなく、解決する方向をめざすこと。
時間がかかっても根気良く続ける。
そして、そのために心理の専門家などトレーナーを読んで、
住民や運営に関わる人どうしてワークショップを受けたり、
スーパービジョンを受けたりしているところもあるようだ。

エコに対する意識を高めることも大事だけれど、
今の日本の社会では、コミュニケーションスキルや
ディシジョンメイキングのスキルがとても必要な気がする。

1960年代には、物質主義に走りすぎている近代文明に対する批判として、
エコロジー運動はオルタナティブ(代替、もうひとつの選択肢)なものであった。
しかし、今ではそれが代替ではなく、メインストリームになって当たり前な時代に来ている。
それに気付いている人もいるし、
情報が行き届いていないがために気付いていない人もいる。
気付いているけれど気付かないふりをしている人もいるかもしれない。

気付いてみると、「なんでこんなことに気付かなかったのだろう」と思うぐらい、
自然と人を大事にする、地球を大事にするなんてことは、当たり前のことだったりして




最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBさせていただきました (エコアパPT)
2006-11-03 09:14:22
はじめまして。
海外の事例がビジョンを持つことと、コミュニケーションを大切にしていることは、興味深いですね。
地域の合意形成を大切にすることで、ゆっくりと着実にコミュニティはできていくのでしょう。
返信する
Unknown (anju)
2006-11-03 15:36:36
エコアパPTさん、コメントありがとうございます。
エコビレッジ国際会議お疲れ様でした。
藤野のPC塾でanjuは山田さんの生徒です。
11月5日のワークショップで、たぶんお会いできますね。
今後ともよろしくお願いいたします。
返信する