グルーヴな感じ

日記だよ

第8回パーマカルチャー塾

2006年10月30日 22時07分10秒 | [地球]パーマカルチャー塾
遅ればせながら塾の報告。
10月21日、22日は第8回目のパーマカルチャー塾。

今回は日大の生物資源科学部というところにお邪魔した。
パーマカルチャーセンタージャパン代表でもあり、
生物資源科学部の教授でもある糸長先生の講義と
同学部でのパーマカルチャー的取り組みを見学するためだ。

最初に、大学で取り組んでいる様々な試みについての説明があった。
建物は太陽熱をはじめ、自然のエネルギーや性質を利用し、
化石燃料を使わない工夫がされており、
パッシブソーラープロムナード、アースチューブなどがある。

また、生物資源をどう利用するという例として、
リビングマシーンの実験がされている。
リビングマシーンとは植物を使って汚水を浄化するシステムだ。


外はパーマカルチャーガーデンになっていて、
スパイラルガーデンはもちろんのこと、チキンドームなども設置されている。
ちょうど食べごろのイチジクをおやつとしていただいた
また、稲刈りの終わった水田内の池には合鴨さんたちが元気に泳いでいた。
それから、馬もいた。

ストローベイルハウスは、学生さんたちが少しづつ作り上げているようで、
壁面には貝の化石が埋め込まれていたり、
中は、床面のすみっこに、綺麗な石が並べられていたり、
天井は、藍染をしたオリジナルの布を天幕にする予定とのことで、
素敵な建物が出来そうで楽しみだ。



楽しい見学の後は、「バイオリージョン」についての講義。

人が住む場所というのは、例えば、川に沿って集落が出来たりと、
自然の条件が集落の形などに影響しているもの。
でも、そういったことを無視して、県境などを決められてしまったら、
行政区が違ってくるから、暮らしに関することも、自然を保護管理することも、
やりにくくなる。
比較的、日本は古い集落があって、そこから市町村の境目を作っているらしく、
直線の境ってのは少ないらしい。
しかし、米国やオーストラリアというのは、州境が直線だったりする。
言われてみればそうだ…。
自然やそれに沿って生きてきた人間の営みを無視している証拠だという。
そこで、バイオリージョン運動というのは米国で起こったそうな。

まあ、いろいろ難しい話しを聞いたけれど、
「生活者が自分達の生活が成り立っている自然環境を理解することが大切」
ということをあらためて感じる。
自分が使っている水はどこから来ているか?
「水道」そう答えてはいけない。
うちのあたりだったら奥多摩かなぁ。
蛇口から先は行政が仕切っている。だから知らない。

サスティナブル、サバイバルな暮らしにはバイオリージョンを知ることが大切
なるほど、メモメモ。

夕方には藤野に向かう。
藤野では、近所の自然農の会の人々が集い、収穫祭があった。
会にはシュタイナー学校に子供を通わせるために引っ越してきた人たちや、
芸術家の人々(藤野には芸術家がおおいのです)が集い、
パーマカルチャーセンターの美味しい食事をみんなでいただいた。

北米ツアーでホリホックの食事はとても美味しかったが、
日本に帰ってきておしゃれな場所にあるオーガニックレストランに行っても、
ホリホックに勝るものはひとつもなかった。
しかし、センターのご飯は、ホリホックに匹敵する。さすが~
(ホリホックの視察報告もしたいと思ってます!)

飲めや歌えやで、盛り上がった

明けて次の日は、いよいよプロジェクトデザインへ向けた準備。
今回の課題は藤野町にある篠原の里の庭のデザイン。
ここは、廃校になった小学校を現地の芸術家の人たちの協力の元、
宿泊施設をかねた交流スペースに生まれ変わった場所だ。
しかし、校庭までは手が回っていない。

ということで、前回は校庭の現状を観察したが、今回は、現地の方へのインタビュー。
藤野の歴史、文化、暮らし、そして、これからどんな藤野にしたいかというビジョンを聞いた。
そして、前回の観察から得た情報をあわせて、グループでコンセプトデザインを行った。

1人で考えるのが好きなほうなので、自分の意見を言うのを人の意見を聞くというバランスが苦手な自分。
聞くときは聞き役に回りすぎてしまう傾向があるからかも。

でも、わいわい、4人でいろいろ意見を出し合って、
まとまるのかな・・・と思いきや、まとめるのが上手な人がいてくれたので、
すっきり無駄のないコンセプトにまとまり、気持ちよかった。
それぞれ4人の役割があって、こういう形になって行った感じがしてた。
自分も、仲間の考えをうまく引き出して、みんなが納得行く方向に
まとめられるようなファシリテーションのスキルをもてたら、
話し合いが面白くなるな~と思った。

奇しくも、昨日のエコビレッジ国際会議では、
ミーティングに心理学の専門家などに来てもらって、
みんながリーダーシップを取れるようなトレーニングをするといっていた。
うまくリーダーシップをとれたり、問題解決できたりすれば、
会議は時間がかからないし、楽しくなるとも言っていた。

これからは、本当にそれが大事なスキルだなーと思った。

塾もあと2回、プロジェクトデザインが楽しんで出来ますように。




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4 コメント

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くり抜く (すっとん卿)
2006-10-31 08:49:22
初めまして。

時々覗かせていただいています。

建物が好きなので、ストローベイルハウス

が気になりました。

とても面白そうな建物ですね。

ムーミンとか住んでそうな。

レンガなどを積み上げる建物も

人間の叡智という感じで立派だと思いますが、

くり抜いてる感じの建物には

なぜか無性に惹かれます。

かまくらとかも雰囲気いい気がします。
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ファシリテーション (Kotaro)
2006-10-31 10:10:42
 エコビレッジという、新しいコミュニティを考える時、ミーティンブやファシリテーションという考え方は、かなり重要視されてますね。僕自身、去年、オーストラリアのマレニーまで設立者のジル・ジョーダンに会いに行ったのは、彼女がもともと心理学者で、コミュニティを維持する上での、構成員のコミュニケーションという点を非常に重要視されていたからです。僕自身、将来的にはこの分野でみなさんのお役に立てたらいいなあ、という希望(野望?)がありますね(^_^)

 ちなみに、12月に京都でファシリテーションの講座を開きます。講師は本場ポートランドでPOPの解決葛藤コースに在籍されている方です。それぞれの参加メンバーがリーダーシップをちゃんととれ、ファシリテーターが流れを見極めながらグループの“タオ”に従って行くという、いわば「長老型」の新しいファシリテーションですので、興味があれば、ご連絡ください~。
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Unknown (anju)
2006-11-02 00:15:44
すっとん卿さん、コメントありがとうございます!
今日、アップしたカナダのエコビレッジの建物も素敵でした。
写真をもうちょっとアップしたいぐらいです。
世界の建物の本を見ると、いろいろな家の作り方があるんだな~と関心します。
もうちょっと、自由に家がつくれるようになるといいなぁと思います。
また、遊びに来てくださいね。

Kotaroさん、そういうことが出来る人材は、本当に必要だと思います。野望を実現させてください。よろしくです。

12月の講座も興味あります。いつだろう。
ボディワークなどをやっていても、操作するのではなく、その人に寄り添って変化を見ていくと、結果的に行きたいところに行き着くみたいなところがありますが、グループを扱う時も、グループという1つの生き物というか、そう考えるようなところもあるのかなぁ。
ファシリテーションもいろいろ種類があるんですね。

藤野のエコビレッジのワークショップの時に、お話できるの楽しみにしています。



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知らなかった... (saruko)
2006-11-02 18:39:35
ご無沙汰しています♪
anjuさんはご自分が感じたことをそのまま具体的に展開させていくための一歩一歩を探されたり、地に足をつけて実践されたり・・・といつも心の底から感動しています

日大の生物資源科学部・・・はsarukoの母校です。笑。
もう10年以上前に卒業したのでずいぶん変わっただろうとは思っていたけど、こんな取り組みが具体的に展開していたとは・・・
机の上で微生物と戯れていた時から、すでにあったのかな...?

今度いろいろお話を聞かせていただきたいなぁと思いました
写真のクワズイモくん、なんだか元気でおおらかですね♪
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