Question insensible

結婚に関しては若輩者の自分も、
子供は？
と、きかれるようになりました。
意識せざるを得なくなり、この問いの圧力を感じるようになりました。

結婚前は、
結婚は？
ときかれる時期もあり、これもこれで圧力ありました。
いやな気がしたものです。
(と、いいながら涼子さんのLoveを全力で応援してしまうのでしたが)

たぶん、子供ができても次の圧力が待っていることでありましょう。


したいことなら我慢しないでしますよ。その問いは何を知りたいの？

という憤りを心のうちにムラムラと感じたことのある人は、きっと多いことでしょう。
とくに、女性はよくさらされていることでしょう。
問われても気にならない人は願望がない人で、ムラムラするのは願望がある人。わたしも願望ならけっこうあるだけに、かなりキます。
しかし、たいていは聞く側に悪気がない、というか愛情・心配ゆえの問いかけであったりもし、「憤る」という反応が適当でないことも多い。
だから、あいまいな笑顔であいまいなお返事をし、ひとりでシクシク泣いたりする女性が多いのではないでしょうか。

その肩を、じっと黙って抱いてあげたい。


どんな立場の人にも、大小ならず抱えていることがあります。
なにもかもがうまくいって幸せ全開、な人間にはそれまでの苦労と努力、心がけがあったと思うし、何もしないまま安穏としている人には深みがなく、良質の人間関係に恵まれにくい。
逆につらい出来事が多すぎる人は、本人に「感謝・しかるべき行動」が足りないのでしょう。
いずれにしても、無人島で生きているんじゃないんだから、まったく何の問題もないなんて、現実にあり得ない。
常に、より「満足」をめざす、のが生きることの意味なのなら、現状自体に感謝する心が、明日を良くするのだと思います。

そんな中で、人生を自分なりに積み上げている人に、軽い気持ちで「普通はこうでしょ？」な問いかけをするべきではないと思います。

人の人生は、小さい頃から「普通」というやつにどれだけ近いのかを尋ねる問いでいっぱい。
でも、年齢を重ねるほどに、答えるには重すぎる問いになってくる。結婚や出産、さらに育児は、他人の人生をも抱えることになる重大事です。


子供は？作りなよ、いいもんだよ。
とは、幼馴染の同級生の男の子、2児の父。最近久々の電話で朗らかにいわれました。

彼の幸せホームぶりは嬉しく思いながらも、気軽なその言葉には、違和感ありました。
自分と同じ　を相手に求めると、人の関係は心に無理が出てくる。
子供ができなくてずっと悩んでいる先輩を数人身近に見てきて、出産という女性の根幹にかかわる問題は、並々ならない。と独身の頃から感じていました。
反対に、理由があって子供を作りたくない。とはっきり意志表示する友人もいます。
どちらも個人問題の極地で、招き入れられるまで入り込んではいけない場所。平気な顔の裏に、気丈な抑制があるのかもしれないのです。
結婚まだ？もいやだったけど、これも相当いやだなあ。
申し訳ないけど、無神経な言葉だ、とそのときはっきり思いました。

仮に少子化を憂えているなら、その人自身が自分でまず大量の子供をつくったらいいと思います。男なら、よし、何人でも来い！と甲斐性を上げるとか、女なら、自分が生めるだけ生んだらいいと思います。
生命体の存続問題は、社会的問題である前に、個人的な心の問題。
相手、ひいては周りがより快適で暮らせるような・・・、それは良くも悪くも言葉一つから始まる。
だから、基本的な配慮には気をつけたいと思いました。