東京は、まさに今、満開の桜どき。
昨日の夜は、金曜だというのに、会社にへんな残り方をしてしまって、ちょっと遅くにヘトヘト帰宅。
でも、帰りついて、羽根布団をばふっ、と抱きしめて安らぎながらも、
せっかく、今日は満開なのにな・・・
と後ろ髪引かれる気持ちは抑えられず、カジュアルな格好に着替えて、スニーカーをはいて、夜の桜見物散歩へ、出かけました。
毎年、この時期は、近所の川沿いの桜並木がにぎわいます。
いつもなら、帰り際にちょっと遠回りして、そこの桜を見上げつつ帰宅するのが、私も日課。
それを逃したので、この日は出直した訳です。
人通りは、23時過ぎともなれば、そこまで多くもなく、歩きやすい。
ロマンチックなデートをしている人たちも、ちらほら。
熟年夫婦もいて、とってもいい感じな様子も、よく見かけます。。
二人で桜を見る、
そのことだけを心から楽しんでいる人たちは、とってもムードがいいので、こちらもつられてほんわりした気持ちになります。
しかし、満開の桜が持つ、どこか狂気のような現実味のない妖しさに、誰もが、どことなく気持ちを静かに高揚させられているようでもあり・・・。
何かに夢中になっている時は、瞬間的になら、好きなように時間を止めることが出来ます。
さらに、咲き誇る桜の花の下には、日常の時間がない。
歩きながら、気がつくと、上を見上げて、深く透明な夜の空と、桜の色の対比に、立ち止まって魅入られている自分がいる。
または、遠くの川沿いでさざめく人の笑い声と対照的に、ひっそりと揺れる水面にちらちらと映る明かりを、さわさわと風に揺れる桜の花の枝のフレームの中に見つめ、その場を動きがたくなっていたり。
何もかもが、息をひそめるような瞬間の連続。
音もなく散る花びらしか、動く時をしめすものはなく。
果てしない夜の空の中にそれを見上げ、
綺麗だ・・・・・
そう思って、そっと息をつこうとしたとき。
さらり、
と衣擦れの音がして、我に返ると、こちらに背を向けて川沿いの柵にもたれたカップルが、肩を寄せ合い、彼が、少し冷えた空気から、気遣うように、彼女の背中から肩を優しく撫でつつ、そっと抱き寄せたところでした。
はらり、はらりと散る花びらの中、静かに微笑みを交し合う二人の姿は、とってもロマンチックだった。
うんうん、無理もない、私だって、恋人と今ここにいたら、あんな風に抱き寄せてもらいたいもの。
なぜか、その、さらり、という静かな音が耳に残りました。
騒がしい都会の中、他人の密やかな衣擦れの音なんて、なかなか聴くことはない。
大変、セクシーな光景に立ち会ってしまったような気持ちになりました・・・。
桜のもどかしさは、あんなに移り変わり、変化が速くても、ぜんぜん物音がしない、気配がない、という秘めやかさにもあると思うのだけど、
あの衣擦れの音が、なんとその秘めやかさに似合ったことか。
(photo...http://www.yunphoto.net)
昨日の夜は、金曜だというのに、会社にへんな残り方をしてしまって、ちょっと遅くにヘトヘト帰宅。
でも、帰りついて、羽根布団をばふっ、と抱きしめて安らぎながらも、
せっかく、今日は満開なのにな・・・
と後ろ髪引かれる気持ちは抑えられず、カジュアルな格好に着替えて、スニーカーをはいて、夜の桜見物散歩へ、出かけました。
毎年、この時期は、近所の川沿いの桜並木がにぎわいます。
いつもなら、帰り際にちょっと遠回りして、そこの桜を見上げつつ帰宅するのが、私も日課。
それを逃したので、この日は出直した訳です。
人通りは、23時過ぎともなれば、そこまで多くもなく、歩きやすい。
ロマンチックなデートをしている人たちも、ちらほら。
熟年夫婦もいて、とってもいい感じな様子も、よく見かけます。。
二人で桜を見る、
そのことだけを心から楽しんでいる人たちは、とってもムードがいいので、こちらもつられてほんわりした気持ちになります。
しかし、満開の桜が持つ、どこか狂気のような現実味のない妖しさに、誰もが、どことなく気持ちを静かに高揚させられているようでもあり・・・。
何かに夢中になっている時は、瞬間的になら、好きなように時間を止めることが出来ます。
さらに、咲き誇る桜の花の下には、日常の時間がない。
歩きながら、気がつくと、上を見上げて、深く透明な夜の空と、桜の色の対比に、立ち止まって魅入られている自分がいる。
または、遠くの川沿いでさざめく人の笑い声と対照的に、ひっそりと揺れる水面にちらちらと映る明かりを、さわさわと風に揺れる桜の花の枝のフレームの中に見つめ、その場を動きがたくなっていたり。
何もかもが、息をひそめるような瞬間の連続。
音もなく散る花びらしか、動く時をしめすものはなく。
果てしない夜の空の中にそれを見上げ、
綺麗だ・・・・・
そう思って、そっと息をつこうとしたとき。
さらり、
と衣擦れの音がして、我に返ると、こちらに背を向けて川沿いの柵にもたれたカップルが、肩を寄せ合い、彼が、少し冷えた空気から、気遣うように、彼女の背中から肩を優しく撫でつつ、そっと抱き寄せたところでした。
はらり、はらりと散る花びらの中、静かに微笑みを交し合う二人の姿は、とってもロマンチックだった。
うんうん、無理もない、私だって、恋人と今ここにいたら、あんな風に抱き寄せてもらいたいもの。
なぜか、その、さらり、という静かな音が耳に残りました。
騒がしい都会の中、他人の密やかな衣擦れの音なんて、なかなか聴くことはない。
大変、セクシーな光景に立ち会ってしまったような気持ちになりました・・・。
桜のもどかしさは、あんなに移り変わり、変化が速くても、ぜんぜん物音がしない、気配がない、という秘めやかさにもあると思うのだけど、
あの衣擦れの音が、なんとその秘めやかさに似合ったことか。
(photo...http://www.yunphoto.net)
そして、とんでもない、恐れ入ります。。
はは、ふたつめのコメントがまたかわいらしくて、ついニッコリしてしまいました
ひとのページに書いたコメントは、修正が利かないから、ときに「しまったー!」ってこと、ありますよね!
私もよくやっちゃいます~★
御免なさい
でも、綺麗だな~。位しか感じられずに、勿体無かかったなあ。と感じてしまいました
記事を読んでいると、そのシーンが浮かんできて「なんて素敵なんだろう。」と・・・。
私にもこんな感性があったら良いのになあ。
羨ましいです。