アルバムは、ベストとその他一枚しか持っていないのですが、ミレーヌ・ファルメールが好きです。
フランスにいた当時買った、最初のアルバムは『innamorament』でした。
その頃はいろんなことが重なり、ぜんぜん明るい気分じゃなかったので、聴いてさらにトドメを刺されたような気持ちになり(←紹介の文でいきなりこんなこと書くのも、なんなのですが(^-^;、)、投げ出されたようにベッドに仰向けになって、天井をじっと見つめながら、身動きも出来ずその1枚数十分を聴き終わった・・・そんな最初のミレーヌ体験を思い出します。
聴きながら、
とても自分は独りだ、
と、その時急に、はっきり意識しました。
もちろん友達も家族もその他大切な人々もいる、でも人は孤独だ、と。
それはしかし、絶望をもたらすものではなく、自分の中から湧いてくる力のようなものでもありました。
まぎれもなく自分は自分でしかない、
そうはっきり手ごたえのような実感を掴んだ瞬間でした。
孤独は、誰の隣にもありますが、フランスの地においてのそれは、なんだか親しい友のようでした。
日本にいると、なんだかそうは感じないのが不思議なところです。
人がみんな、孤独を懸命に無視して暮らしているからかもしれません。
フランスにいた頃は、暮らしの中、人々の中に、孤独もちゃんと市民権を得ているかのように存在しているように感じました。
日本で孤独というと、一人暮らしの老人の自宅でのひっそりとした死、のような顧みられない寂しさが連想されてしまいますが、
フランスにおいて私が感じた孤独とは、「譲れない ”個 ”」というきっぱりした信念のようなものでした。
誰もがそれを漂わせて暮らしていました。すっくと背筋を伸ばした姿勢には、その人の孤独、「個」が、オーラのようにおごそかに寄り添っていました。
(だからフランスの方がいい、とか、全員がこうである、とかいうことでは勿論なくて、文化の違いゆえに、人の在り方の姿勢の基準が違う、良しとされるものが違う、ということです)
ミレーヌの音楽には、その個をさらにつきつめたような深さを感じます。
その深さとは、いってみれば、深い海のような風景です。真っ暗ではなく、辛うじて上方に光の気配が見えるような、音のない、あたりがどこまでも透明なようで見えないようで、深い青がただ静かな輪郭で揺らめいているような。
海に潜る人なら、おなじみの風景でしょう。
私には、それが「絶対的な独り」の世界の象徴のような光景なのです。
ミレーヌの歌を聴いて感じるのも、その深い海に潜った時のような、外界から隔絶されたような気分です。
その世界を聖域のように感じることもありますが、それも道理、それこそがその人だけの侵すべからざる領域だからです。
孤独と向き合うことは、しかしそれほど健全なことでもありません。
ミレーヌの歌にも、狂気のようなものを、私は感じてしまいます。
危険だ、そう感じつつも、彼女の世界に引き込まれていく、そんな背徳的な魅惑が、彼女の声にはあります。
■amazonはこちらから
■こちらでは試聴もできます
フランスにいた当時買った、最初のアルバムは『innamorament』でした。
その頃はいろんなことが重なり、ぜんぜん明るい気分じゃなかったので、聴いてさらにトドメを刺されたような気持ちになり(←紹介の文でいきなりこんなこと書くのも、なんなのですが(^-^;、)、投げ出されたようにベッドに仰向けになって、天井をじっと見つめながら、身動きも出来ずその1枚数十分を聴き終わった・・・そんな最初のミレーヌ体験を思い出します。
聴きながら、
とても自分は独りだ、
と、その時急に、はっきり意識しました。
もちろん友達も家族もその他大切な人々もいる、でも人は孤独だ、と。
それはしかし、絶望をもたらすものではなく、自分の中から湧いてくる力のようなものでもありました。
まぎれもなく自分は自分でしかない、
そうはっきり手ごたえのような実感を掴んだ瞬間でした。
孤独は、誰の隣にもありますが、フランスの地においてのそれは、なんだか親しい友のようでした。
日本にいると、なんだかそうは感じないのが不思議なところです。
人がみんな、孤独を懸命に無視して暮らしているからかもしれません。
フランスにいた頃は、暮らしの中、人々の中に、孤独もちゃんと市民権を得ているかのように存在しているように感じました。
日本で孤独というと、一人暮らしの老人の自宅でのひっそりとした死、のような顧みられない寂しさが連想されてしまいますが、
フランスにおいて私が感じた孤独とは、「譲れない ”個 ”」というきっぱりした信念のようなものでした。
誰もがそれを漂わせて暮らしていました。すっくと背筋を伸ばした姿勢には、その人の孤独、「個」が、オーラのようにおごそかに寄り添っていました。
(だからフランスの方がいい、とか、全員がこうである、とかいうことでは勿論なくて、文化の違いゆえに、人の在り方の姿勢の基準が違う、良しとされるものが違う、ということです)
ミレーヌの音楽には、その個をさらにつきつめたような深さを感じます。
その深さとは、いってみれば、深い海のような風景です。真っ暗ではなく、辛うじて上方に光の気配が見えるような、音のない、あたりがどこまでも透明なようで見えないようで、深い青がただ静かな輪郭で揺らめいているような。
海に潜る人なら、おなじみの風景でしょう。
私には、それが「絶対的な独り」の世界の象徴のような光景なのです。
ミレーヌの歌を聴いて感じるのも、その深い海に潜った時のような、外界から隔絶されたような気分です。
その世界を聖域のように感じることもありますが、それも道理、それこそがその人だけの侵すべからざる領域だからです。
孤独と向き合うことは、しかしそれほど健全なことでもありません。
ミレーヌの歌にも、狂気のようなものを、私は感じてしまいます。
危険だ、そう感じつつも、彼女の世界に引き込まれていく、そんな背徳的な魅惑が、彼女の声にはあります。
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■こちらでは試聴もできます
わたしの持っているタイプは、こちら↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005RD56/ref=pd_sr_ec_ir_m/249-4450191-0857113
曲目もこちらにあるとおりです。
デビュー曲からなのか・・・は、よくわかりません
Nさんのサイトは、私も気になっていました
ありがとうございます!
LiveのCDなどを聴いていると、彼女のお気に入りorフランスのファンのお気に入りって、これなのかな?と思いますね。
例えば、Ainsi Soit-Je...とか、Sans Contrefacon、California、Je Te Rends Ton Amourなどは、必ず歌われていますね。
Myleneを語る上で、絶対外せないサイトが、
"N"さんのサイトです。↓
http://homepage1.nifty.com/lf_nishino/
一度是非♪
ちなみに、ベストは、『Les mots』を持っています
この2枚組の2枚目は、『innamoramento』と曲がかなり重なってますね。
こちらでは、わたしは1枚目の収録曲たちのほうが好きなのですどのアルバムからの出典が多いのでしょう??
うーんっ、むしろ、この一つ前の「カリフォルニア」あたりでしたら、また、違う、彼女の世界観を感じたかも知れませんね。
私は、ある方と別れた直後に、このCDと出会いました。ナナモラメントは、じぃーーんと、来たのを今でも覚えています。全体的に、このアルバムは、孤独ですよね、確か、アイルランドからインスパイアされたようなので、余計かも?
ミレーヌの世界って、一種独特で、背徳的なのですが、同時に、孤独を見据えているようなそんな風に私は感じています。背徳的なのだけれど、一種汚れを知らない無垢さもあるような気がするのですよ、私。