Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

路傍のご神託

2017-10-11 | vie... kurashi
ちょいちょい家族で旅行します。
昨日は三重に一泊旅行しました。「しまかぜ」の乗り心地は最高でした。
飛行機もこうならいいのに、フットレスト。

その車内で、50-60代女性2人旅が会話していました。

「……あんたと一緒にいると落ち着くねん、なんや知らんけど。」

というフレーズが聴こえて妙に心に残り、
歳をとると、結局、人間コレに尽きるんではないか、
と思いました。

昔の辻占ではないですが、見知らぬ人の、こちらが通りすがりに耳にする言葉は、何か偶然でないメッセージ性が有ると感じています。
適当に開いた本のページにも、ご神託のように、目の覚める言葉が見つかったりする。


さて最近、家族なしで出かけるときは、旧交を温める目的が多くなっています。
フランスでは、パリで大学の先輩に20年ぶりで会いましたし、
先日は小学校の同級生が2人会いに来てくれ、
さらに先週は、20年前のフランス留学中の仲間と会いました。

旧い仲間だから会う、っていう訳ではないのです。
後日の感想として確信するのですが、やはり、話してて楽しい相手を選んで会っているのが、
この歳になっての分別です。
夫婦だって、話してて楽しいから結婚した訳だし、人間同士はやっぱりそれが大事だ。

そして、このご縁あって語りあう相手の話からも、ご神託が受け取れると感じる時があります。
例えば、先日はヒアルロン酸やボトックス注入、やらの話になったとき、
その話題とは具体的に何の関係もなく、しかしきっかけに、失われていく美について自分なりに定義を考える時間がその後しばらくありました。
また、個人的にはそれらの美容形成に興味が無いですが、
ひとそれぞれの選択について、賛成でなくても批判的な目を持たず、
その行動を支える心境、人生について想いをはせるのは大事なことだと思ったりしていました。
外側は老いに向かって滑り出している今現在に、自分の目指す美はどこにあるかというと、
やっぱり「調和」であり、そのためにどんな人生を創ったらいいのかな、と久しぶりにしみじみ考えていました。

大きな流れの中にいる小さな自分、
誰しも望むものに向かって流れて行くのが生命だと思うこの頃です。
歳を重ねると、望むものにどんどん寄り道なしに最短距離で近づいて行くような気がします。
路傍のご神託に、もっと気が付けるようになれますように。


Photo...ミキモト真珠博物館にて。


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