東国に下る、ってここからだとどっちに向かったらいいのか分からないぞ。
スピノザの『知性改善論』(畠中尚志訳 岩波文庫 1968) を読み始めた。
全部で 100 ページほどの小著なので、すぐに読み終えられそうだけれども、
哲学書を読むのは久しぶりで頭を相当使う。疲れた。
本編と言っていい『エチカ』はもっと疲れそうだ。
夕食を取ってからまた読もうかと思ったけれど、今度は眠気が。
仮眠を取って、燃えるごみを出しにいったら、ドイツ語を勉強しよう。
今日の読書会、イカとわたしと占い師さんと三人で『イスラーム文化』を読んで、
ようやく全体の半分くらいに差し掛かった。
で、人間には理解出来ない正義というものが(アッラーの)神意にはあるのだ、
という記述にイカが噛み付いて、絶対の正義なんかあるもんかといいつつ、
旧約聖書の『ヨブ記』を引っ張り出して読み始めた。
わたしは聖書をちゃんと読んだことがないので、以下は伝聞だけれども、
彼の言では、どうも神とサタンが言い合いになって、
本当に信仰心篤いやつがいるのを証明してみせろよとか言う話しの流れで、
神が敬虔なヨブを散々な目にあわせるそうで、その神の行いは正義に悖るだろうとイカが憤っていた。
まあ、ヨブとしてはたまった物ではないな。
人間の水準から見た正義や善からはみ出しているかもしれないけれども、
それこそが人間に理解できない絶対の正義とか言うものなんじゃないのか、
と占い師さんとわたしはイカと反対の見解になった。
『イスラーム文化』で、著者は
「主人の位置を占める神は絶対的に有力、奴隷の位置を占める人間は絶対的に無力」
ですから相手にたいして義務を負うのは人間の側だけ。神は人間にたいしてなんらの
義務も負いません。ただ権利だけを主張します。
これにたいして人間はまったく権利を主張することが出来ません。」
といっている。
神は絶対の主人、人間は絶対の奴隷という構造では、神が存在したとしても人間に対して、
善や正義について、説明責任とか義務とか無いだろう。
全く共感できない教義だけれども、『ヨブ記』を読んでみようかという気になった。
寝る前に読んでみよう。
起きてから、めまいがひどかった。イカに連絡して蛙の会は延期してもらった。
どちらにせよ明日の読書会で顔を合わす。
食欲もなく、サラダ位しか口にしてない。これはこれでダイエットにはなるか。
読書と言えば『イスラム 2.0 SNS が変えた 1400 年の宗教観』(飯山陽 河出新書 2019) を読んだ。
「イスラム教は穏健な宗教だ」というような安易な理解は間違っているのみならず、
危険だというのが趣旨の本だった。
巻末に附されている表で、イスラム教徒の起こした事件の数、
また性暴力の少なくなさとその凄惨さを目にして胸が悪くなった。
多分『コーラン』には、男女同権など、近代西洋を源とする思想はないだろう。
実際読んで見なければフェアでないのでこれ以上踏み込んだ発言は控えておくけれど、
この本の主張を端的に表している一節を引用しておく。
「イスラム的価値観と私たちの価値観は、それ自体が異なります。
さらに重要なのは、両者の目指す目標が全く異なる、という点です。
目標を共有してさえいれば、価値観の差異はあっても、
その同じ目標を目指して共に歩んでいくことはできるでしょう。」
「しかしイスラム教が目標としているのは、
イスラム教という唯一の価値だけが絶対優位に立つ世界の実現です。
イスラム教徒以外の人間がそれに同意できるはずがありません。」
もともと彼らの信仰が穏健だなどとは思っていなかったけれども、
どうしたらムスリムの人たちと共存できるのか、心に重くのしかかった。
多文化多様性の社会というのは、とても現実から遠い理想なのか。
朝十時頃、姉は帰っていった。次は二泊三日の日程で来るそうだ。
試験勉強のピークと重ならなければ、それもいい。
応用情報の不合格が判明して、次の目標をどうするかでとても悩んでいる。
これまで投下した労力を考えると、応用情報を諦めてしまうのはもったいないが、
自分の素養からすると、これ以上勉強を続けて合格できるか心もとない。
ドイツ語かフランス語に専念する方がいいのか。
イカからメールが来た。
イカ宅近くの田んぼで蛙が鳴くようになったので、明日蛙の声を聞く会を催したいと言う。
参加者はどうもわたしとイカだけになりそうだが、昨日から気がふさいでいるので、
ありがたいお誘いだ。
イカ宅はかなり辺鄙な場所にありそうなので、道に迷うかもしれないが、
それはそれとしてこの話しに乗ってみる。
朝まで読書して、5 時ごろに寝た。
応用情報の合格発表が正午にあるので、緊張のためか、9 時に目が覚めてしまった。
時間になり、 IPA のサイトで緊張しながら合格者番号を確認した。
やはり、今回もダメだった。
本番の手ごたえはよくなかったけれど、
午後のマネジメント系の問題はいつになく簡単だったという評判だったので、
ひょっとしたらと思っていたが、ダメなものはダメ。
多分、わたしには国語力が足りない。
かといってアルゴリズムやデータベース問題を解ける頭は無いし。
一体どう勉強したらいいのか、正直分からない。
10 月に再受験しようか、それとももう諦めて 12 月の独検に集中するか ?
スペイン語は寝坊して受験できなかったし、ロシア語も勉強の甲斐なくひどい出来だったし。
今年の上半期の試験は全滅だ。本当、頭悪いなぁ。
ドイツ語は午前中に『入門』を一課だけ進めた。
ドイツ語教材 学習時間 累積時間
入門 30分 5時間20分
今日は姉と飲むことになっている。反省会だ。
精神科で診てもらった後、近くのラーメン店で食事をした。
やはり以前と味が違う。
チャーシューは塩辛く、スープは脂っぽいだけで豚骨の味がしない。
そして値段が上がっている。多分もうこの店には来ない。
昼食後、イカに連絡した。
電話口のイカはあまりはっきり要件を言わない。
極めて私的なことだとメールにあったから、わたしにも話し辛いのだろう。
試験か面接か、何かそういったものを受けるようなことを言っていて、
わたしにはそれを応援して欲しいんだとか。
やはり訳が分からない。
分からない人だ。
帰宅して、シャワーを浴びてからドイツ語にかかった。
本を開いたまでは良いものの、集中力が持たない。
ようやく『入門』を一課分終えた。今日はロシア語まで手が回りそうにないな。
ドイツ語教材 学習時間 累積時間
入門 80分 4時間50分
明日、姉が来ることになったので、勉強は早めに起きて済ませたい。
今日も早く寝よう。
05:30 旅するためのドイツ語で目覚める。
番組を流したままメールをチェックしていると、01:00 ごろイカから一通来ていた。
手伝って欲しいことがあるので昼ごろ電話で話したいという。
今日は精神科の通院日なので、わたしの方から電話する旨返信した。
一体なんだ?
うとうとしては勉強し、うとうとしては勉強しで一日が過ぎた。
明日は精神科の通院日だ。何の本を持っていこうかな。
『ドイツ語常用6000語』は今から始めないと間に合わないので、今日から 3 ページずつ読むことに決めた。
取り組んでみたものの、やはり無味乾燥で単語が中々頭に入らない。でも、続けないと。
中級の参考書に早くから手をつけるため、『ドイツ文法の入門』もさっさと終わらせることにして、
一日の割当量を決めずに、できるだけ早く進める。
『音読ドイツ語』はシャドウィング、もしくはリピーティングの教材として活用する。
ドイツ語の音声に慣れていないので、簡単な子音も結構聞き落とす。要鍛錬だ。
ドイツ語教材 学習時間 累積時間
入門 75分
音読 45分
6000 45分 3時間30分
ロシア語もこれまでの積み重ねを無駄に出来ないので、文法を復習するため、
今日は『初級ロシア語文法』(黒田龍之介 三修社 2012) に当たった。
この本は一度通読したけれど、語り口が軽妙で心地よい一方、内容がわたしの頭には残らなかった。
再読しても、やはりページ当たりの情報量が少なく感じる。
多分、『標準ロシア語入門』を読む方がわたしには向いている。明日からは『標準』に戻る。
ロシア語 教材 学習時間 累計時間
初級 45分 625時間20分
イカから連絡があって、個展の日程が分かった。搬入・搬出の作業のうち、
搬出の方が大変になるので、どうもそちらを手伝って欲しいそうだ。
9/29が搬入、搬出日はまだ確定して無いけれど10/25か26。
10月の試験は、応用情報が 10 月 17 日、ロシア語は不明、スペイン語が10 月 24 日。
多分どの試験も日程的には受験できる。が、今回の失敗を鑑みて、受験するのは一つに絞る。
応用情報が一番の難物だ。これに決着をつけたい。
目下受験を決めているのは12月の独検だけなので、ひさしぶりに好きな本を読んでいる。
昨日から吉村昭の『彰義隊』(新潮文庫 2009) を読み始めた。
いま読んでいるのは、江戸の無血開城の辺り。
将軍慶喜公が必死に朝廷への恭順を示しているのに、朝廷軍は容赦なく江戸に迫る。
和宮や輪王寺宮が動いて調停を試みるも、東征大総督の有栖川宮は、
薩摩の影響もあるのか、江戸幕府を形無きにまで叩き潰す姿勢を崩さない。
最後の望みに山岡鉄太郎が、勝海舟の手紙を携えて駿府まで赴く。
西郷隆盛に謁見した山岡は、将軍を朝敵と見なすのは止して欲しいと頼み込む。
最初は互いの主張が真っ向からぶつかっていたが、山岡の熱意に打たれた西郷は、
五箇条の条件を呑めば慶喜を許してもいいと言う話を、有栖川宮から取り付けてきた。
しかし、その中で慶喜の身柄を別家が預かるという個条があり、
山岡にはどうしてもそれが呑めなかった。
山岡の涙ながらの訴えに心動かされた西郷は、そもそも将軍に切腹させるつもりの、
最も強硬な立場を取っていたにもかかわらず、
「あなたの言われることは、よくわかった。慶喜公の事柄については、私がお引き受けしよう」
と、将軍の処遇を責任を持って決めるといった。
江戸を戦場にするかどうかを賭けた、信念を持った男同士の真剣な話し合いは、
読んでいて胸に迫るものがある。
このまま徹夜で読んでしまいそうだ。