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名も無きねこに

500 時間

2009-07-22 23:17:52 | 仏検準一級
先日二次試験を受けた仏検の結果が判るのは来月中旬。
それまで何もしないでいるのはもったいない。
具体的な目標が無い今、考えられるのは次の級の受験だ。
準一級は年に一度しか受けられないが、
次回がちょうど秋季に実施される。
二級の合否に関わらず、これを受けることに決めた。

試験まであと四ヶ月の間に何をどう勉強するべきか、
方策を考えるにしても、出題形式を知らなければならない。
まずは実力測定と試験の概要把握のため過去問を解いた。


2002年度仏検準1級:56点(120点満点)

筆記:39点(80点満点)。内訳は以下のとおり。

第1問(動詞の名詞化):6点(配点10)
噂に聞く名詞化問題を初めて解いた。
dure -> durée, soutenir -> soutien を間違えた。

第2問(多義語):5点(配点5)
二つの文を一組として、両方のカッコに当てはまる単語を
与えられた語群から選択する。
二級程度の知識があれば難しくは無いようだ。

第3問(前置詞):2点(配点5)
さすがに二級より難しい。
以下の三つの内、de son vivant は全く知らなかった。
être riche en ~, être pauvre en ~
de son vivant 「生前に」、「生前から」
Sur quelle chaîne ? 「どのチャンネルで?」

第4問(動詞活用):6点(配点10)
二級までのような単文ではなく、
長文の文脈にあわせて動詞を選択し活用させる。
文脈の理解が至らなかったことと、
接続法の要求を見抜けずに二つミスをした。

第5問(長文 穴埋め):4点(配点5)
出題形式、難易度ともに二級と大差の無い問題に思えた。

第6問(長文 内容一致):16点(配点16)
マルバツ式の解答なので全問正解になったが、
内容を完全に把握して解答したわけではない。
語彙力の不足を痛感した。

第7問(長文 要旨記述):0点(配点15)
フランス語の長文を読み、
日本語による質問に対して日本語で要約を記述する。
採点基準が不明なので 0 点とみなした。

第8問(和文仏訳):0点(配点14)
三行ほどの和文を仏文に訳す。
模範解答と自分の解答を照らし合わせてみたが、
語彙・語法の知識と、冠詞の使い方に問題があるようだ。
これも採点基準が不明なので 0 点とみなした。


書き取り:0点(配点14)
二級と同じく、採点基準不明なので 0 点とみなした。
二十二もミスがあれば、点はもらえないだろう。
読み上げられる文章は全て把握したつもりだったが、
書き取りのための休止時間が短く、
ついて行くのがやっとだった。
難易度は二級の書取り問題とそれほど差を感じない。


聞き取り:17点(20点満点)。内訳は以下のとおり。

問題1:7点(配点10)
これも二級とそれほど難しさは変わらない。
事前に問題文にじっくり目を通したので聞き取りは楽だった。
綴りの間違い一つを除く残り二つのミスは、
本文中の言葉を別の言葉に言い換えるものだ。
一つは一度書いたものをわざわざ直したのが災いした。

問題2:10点(配点10)
途中分からない部分があり、解答の段階で二つ三つ保留して
最後の本文読み上げで答えるというパターンで解いた。
二級レベルの問題に思えた。


筆記については、
採点基準が不明で 0 点とした部分を除くと、
難易度の上で二級との隔たりは
思っていたほど大きくは無いようにも思える。
長文で出てくる語彙に見慣れないものが
多かったことくらいだろうか。
むしろ、0 とみなした部分だけで配点が 43 点と
全体の三分の一以上であることが問題だ。
日本語による要旨記述は仏文の十分な理解が前提になるし、
和文仏訳も、運用語彙をそれなりに蓄積していないと、
日本語文を前に頭を抱えることになるだろう。
すると、筆記についてはこれまで通り、
語彙の増加が主要な課題になる。

書取りに関しても、これまでの学習法で十分通用するようだ。
聞き取りについていえば、
特に聞き取り問題2に注力する必要がある。
過去問や模擬試験で出来が良かったのに反して、
二級一次試験で一番苦労したのがこの問題だったからだ。

2007 年度秋季仏検受験要項を参照したところ、
2006 年度の準一級一次試験の合格基準点は 70 点だった。
そこから考えると、全体の七割 ―― 85 点前後得点できれば、
一次試験合格は可能なように思える。

これからの四ヶ月間でそこまでの力をつけられるか分からないが、
さしあたって、APEF が想定する標準学習時間である
500 時間を目標として勉強を進めることにする。

残: 497.5h

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2 コメント

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500時間! (HW)
2009-07-23 13:03:09
ammoniteさん、こんにちは

先日初投稿したものです。

私は準2級の2次を受けてきました。日本人の面接者で拍子抜けしました。なんとかクリアできたかなあというところです。

ところで、準1級500時間という仏検の目安は、学習を始めてからの累計ではないでしょうか。
5級が50時間(週2回の授業なら半年間)、4級が100時間(週2回の授業なら1年間)と表現されていますし。
準2級の300時間までは順当だと思うのですが(というか、準2級は3級とほぼ同水準なので、300時間ではおつりがくるかな)、2級以降は、目安時間で受かるとは思えません。多分、授業時限ということなのではないでしょうか。授業のほかの予復習時間が必要になるのでしょうね。

ですから、2級から準1級にはプラス100時間(さらに予復習)という理解でいいのではないですか。実際、2級だけで400時間をかけたammoniteさんは準1級レベルに達していらっしゃるようですし。

私は20年前に大学の第2外語でフランス語を学びましたが、3年進級時に辞書以外全部捨てて、完全に忘れていました。今回は3月上旬から4月下旬までほぼ毎日1日4時間の勉強をしましたが、GW以降は仕事が忙しくなってほとんど学習時間が取れませんでした。実質200時間強というところで、準2級レベルですので、下地(ほとんどないようなものですが、rの発音が最初からできるくらいのことはありました)を加算すると、目安通りかなと思います。
ただ、活用もまだあやふやなところが多く、秋に2級を受けるには猛勉強が必要になります。ammoniteさんの後を追いかけて参りますので、どうぞよろしくお願いします。
返信する
こんにちは (ammonite)
2009-07-23 23:04:48
HW さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

まずは準二級二次試験、お疲れ様でした。
三月、四月とずいぶん勉強なさったんですね。
これからすぐ秋季二級に向け準備を始められるのでしょうか?

学習時間の話ですが、APEF編纂の公式問題集でも、
二級の場合「総学習時間が 400 時間以上」と書いてありますので、
確かにHW さんのご指摘通り、累計の時間数だと思います。
そしてまた、HWさんが仰るように、
二級以上の標準学習時間はちょっと怪しい数字に思われます。

わたしの場合、2007年の一月からフランス語を学び始め、
三級、準二級と受験してきて、準二級終了時には多分、
総学習時間は 400 時間前後だったろうと思いますが、
当時二級の過去問を解いてみたところ、とても難しく感じました。

先日過去問を解いた手応えでは、プラス 100 時間では、
準一級の合格基準には到達できないだろうなというのが正直なところです。
そこで、二級の準備と同様、とりあえず標準学習時間(=総学習時間)と
同じだけの時間をかけて勉強する、力ずくの(あまり知的でない)
方法を再び採用しようというわけです。

まだ二級二次の結果も判っていないので、
もしかすると秋季に再受験になるかもしれませんが、
いずれにせよ、秋季試験に向けて一緒に頑張っていきましょう。
これからも、よろしくお願いいたします。
返信する

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