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名も無きねこに

イカと会い、車輪が転る

2009-03-28 02:23:18 | わたし
イカを訪ねた先は、彼らの展示を除くとほとんどが美大の学生の出展らしく、
全体的に大学の学園祭を髣髴とさせた。

その中にあって、年配のイカ達は異彩を放っていたどころか、
会場時間を30分過ぎたあたりに足を運んでも、まだ設営準備中だった。

いつもどおり、イカから酒をもらい、ほろ酔いになりつつ、
彼らの作品をながめるわたしだった、。

イカやその仲間に「観る」とはどういうことなのか質問したり、
体験は自己を閉ざすが経験は自分を超え出て行くものではないかとか、
自分でもよく分からない話をするうちに時間が経ち、
しかも他の展示室で、なぜかワインをご馳走になったりするうちに、
ついに閉館になった。

真面目な話をするのも久しぶりなので、
イカの仲間とその弟子達といっしょに近くの居酒屋で軽く呑んだ。

イカの弟子は早々に切り上げていたし、イカ自身も長居をしなかったが、
真剣に質問をしているうちに、夜は更けていった。

素人目からして、スーパーリアリスムを超えたところに、
美術が存在する意味ってどうなのと聞いてみると、
イカの仲間の一人に、「お前さんが生まれる前に解決した問題だよ」と片付けられた。
写真にしたってリアルじゃないんだという話のようだけど、
厳密に話を詰めていったわけではないので、
多分お互いの理解に誤差はあるだろうにしても、
創作家の立場、何かを強く欲求する人たち
――ある人は「その作品が実現された世界を見たい」という欲求が創作の原動力なのだと解説してくれた――
から見た世界がどんなのものなのか、
断片でもいいから、理解したいと感じた。
ゲルハルト・リヒターという人がキーパーソンらしい。
おまけに、とりあえず宮沢賢治を読んどけとも言われた。
うーん、そうなのか?
コメント
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