ローマにぽっかりとある、世界で一番小さな国、バチカン市国にやってきました。
いわずと知れた、ローマ・カトリック教会と東方典礼のカトリック教会の中心地、いわば「総本山」。
このバチカンには、ローマ法王、枢機卿、スイス兵をはじめ、そこに働いてる人たちが住んでいて、人口は約800人ほどだそう。面積は0.44平方km、日本の皇居の半分もないのです。
法王の代替わりの際には、枢機卿の中から次の法王が選ばれますが、その会議はコンクラーベと呼ばれます。といっても、今年2005年の4月に代替わりがあったから、今は大抵の人が知ってる話。私の周りでも、「根競べ?そのままじゃない。」と話題になりました。
バチカンの中心、法王や枢機卿の住むサンピエトロ大聖堂は、4大聖人の聖ペテロの墓の上に作られたと伝えられています。
ペテロは、キリストの最初の弟子で、岩のように頑固だったから、岩の意味である「ペテロ」という名を授かったとか。
そして、キリストの「ペテロよ、汝、岩の上に教会を建てよ、汝に天国への鍵を授けよう」という言葉、「岩の上=ペテロの上」として、ネロの迫害に遭い殉教した、ペテロの墓の上にサンピエトロ寺院を建立したのだそうです。
これはただの言い伝えだと長年信じられてたけど、近年の発掘調査(だったかな?)で、どうやら事実らしいとにわかに話題になった覚えがあるけど、どうでしたっけ?
そして、キリストの言葉に従い、ペテロ像は天国の鍵を手にしているのが普通なのだそう。だからこれはペテロ像だと思います。
そして、バチカンを守るスイス兵。
色鮮やかな衣装が、観光客の注目となって、しょっちゅう写真を撮られてます。かくいう私もその一人。この衣装、ミケランジェロのデザインといわれてます。
これも有名な話だけど、バチカンを守れるのは今はスイス兵だけ。
かつてはいろんな国の兵がバチカンを守っていたけれど、16世紀のドイツ軍によるローマ略奪のとき、スイス兵だけが最後まで持ち場を離れず、時の法王(メディチ家出身のクレメンス7世)を守って、147名全員が殉死したそうです。その勇敢さを讃え、今も本当のスイス兵のみがバチカンを警護できるのです。
この衣装の赤、青、黄色は、メディチ家の色なのだとか。てことは、ミケランジェロもこの頃の人だし、このクレメンス7世が決めた衣装ってことですよね、きっと。
スイス兵になるには厳しい審査に通らないとなれないそう。この条件は
1.19~30歳の独身男子
2.道徳的なカトリック信者
3.身長174cm以上
4.契約期間は2~25年。2年以上務めたものは結婚を許される。
というもの。
低賃金で厳しい仕事なので、現在じゃ希望者減少中(そうだろうな~)なれど、4月の代替わり以来、希望者が増えてるらしい。
それにしても、この条件って、警備というより、観光向けに見栄えのいい人を選んでるように見えないことも・・・。
今日の天気は。