日々徒然

日々旅にして旅を住処と・・・
できるほどの金も時間もないけれど、お散歩も旅。
ほてほてのんびり歩きましょう。

鳴子温泉

2004-08-19 22:32:32 | 芭蕉紀行
さて、新庄の駅からJR陸羽東線に乗り、この日のお宿、鳴子温泉に向かいます。

JR陸羽東線は山形県の新庄と宮城県の小牛田を結ぶ線。「奥の細道湯けむりライン」という愛称で呼ばれています。なお、最上川舟くだりのときに乗った、古口-新庄を結ぶ線はJR陸羽西線、通称「奥の細道最上川ライン」と呼ばれる線。

そう、今回の旅は、奥の細道にちょっとこだわっているんです。一度奥の細道を、ちょっとでいいからたどってみたいよね、とこだわりを抱いてみたんです。というわけで、今回は旅行記のはじめで標榜したとおり、「芭蕉湯けむり紀行」、紅葉&奥の細道紀行なんですよ~。誰がなんと言おうと!いくら電車でぐっすり眠ろうと!(・・・)

ま、それはともかく。

鳴子温泉にお泊まりです。チェックインした後、お散歩に出ました。歩いていると、近所の人だけが入れる共同温泉を発見。入り口には「外来者の入浴を禁ず」と立て看板が。そっか~、地元の人はこうやって温泉に入るのね、と立ち止まっていると、タイムリーにも地元の人が洗面器もって入っていきました。

観光客の我々は、観光客向けの立ち寄り湯に行きました。もちろんその後で宿の温泉にも入りましたよ~。
芭蕉と曾良は、鳴子温泉では温泉につからず素通りしたみたい。1泊しないまでも、汗くらい流して行けばよかったのに。彼らはその先の尿前(しとまえ)の関に向かっちゃったらしい。

  蚤虱(のみしらみ) 馬の尿(しと)する枕もと    芭蕉

最上川舟歌

2004-08-18 22:34:53 | 芭蕉紀行
時々紅葉の中に滝が流れ落ちています。白糸の滝も美しい。白糸の滝のふもとには鳥居が設けられています。ここに神聖なものを昔の人が感じたのですね。なんか嬉しい。

船頭さんも楽しく船を操っています。舟下りも後半、船頭さんの唄う最上川舟歌が楽しさを増してくれます。「よ~いさのまかしょ え~んやこらま~かせ~ (略)… 酒田さえぐ(行く)さげ~・・・」なんてかんじ。外国人観光客も多いようで、英語版、韓国語版もあるとか。船頭さんは、英語版も唄ってくれました。「あいむごーいんぐとぅーさかた~(=酒田さえぐさげ~)」
日本語版より盛り上がりましたよー。楽しいんだ、これが♪

舟下りは1時間。今回はふるさと村に立ち寄って芋煮を楽しんだので、正味2時間の舟下りでしたが、とっても楽しかったです。

この後は下船場からバスで古口駅に戻り、電車で新庄に戻りました。この後私たちは鳴子温泉に向かうのですが、最上川のところにも温泉があります。そこもなかなか良いらしいですよ。

お地蔵様のお見送り

2004-08-17 22:39:51 | 芭蕉紀行

最上川舟下りの後半です。ふと見上げると、石仏、お地蔵様が、私たちの旅の安全を見守ってくれていました。
はじめに乗った舟は屋根つき、窓付きだったのですが、今度は窓ガラスのないオープンタイプの舟。朝は寒かったのですが、すでにお昼、すっかり晴れて気温は20℃(くらいだったらしい)ほどだったので、窓なしでゆっくり舟下りはとてもさわやかです。

紅葉は本当に見事見事。いい季節に来ました。

秋、とてもいいです。でも秋もいいけど、最上川は本当は5月の新緑が一番気持ちいいのかなあ?芭蕉もいうくらいだし。

  五月雨をあつめて早し 最上川     芭蕉

最上川ハイキングコース

2004-08-16 22:42:09 | 芭蕉紀行

ふるさと村のハイキングコース入り口。

芋煮を食べた後、次の定期船が立ち寄るまでの間に、ハイキングコースを少し歩いてみました。お勧めは新緑の季節だそうですが、この紅葉も美しいでしょ?

本当にちょっとだけ、往復で10分もかからないくらいしか歩いてないけど、動物の足跡なんかもありました。

このふるさと村の立ち寄り場所には売店もあります。船が来るまでの残り時間はここで甘酒を飲みながらのんびり。
ハイキングコースを案内してくれたガイドさんのおごりだったんです。ありがとう。

ふるさと村で芋煮会

2004-08-15 22:44:19 | 芭蕉紀行

10時に舟に乗ると、見る見る霧が晴れていき、一面の紅葉の山々に囲まれて最上川が流れています。こんなに見事な紅葉が見られるなんて、思いませんでした。本当にすごくきれい。

時々川面に水しぶきが上がっています。魚がさかのぼっているみたいな感じ。どうやら船頭さんによると、はっきりしたことはわからないけど鮭、らしい。
鮭といったら昔小学校でこんな歌習ったこと思い出したり。「海~で育った鮭たちは~つーめたい流れをさかのぼり~、約束守って北国の~うーまれた川ーへ帰ってきたんだね♪」

舟下りの前半で、川の右側にある「ふるさと村」というところに立ち寄ります。ここでいったん下車。このふるさと村は、廃村を観光資源として活用していて、バーベキューや芋煮会などをすることもできます。舟を予約するときに前もって予約していたら、準備しておいてくれます。

今回、芋煮会を予約していました。でも、予約するとき、ちょっと様子がおかしかったんです。芋煮会?やるの~?みたいな。

行ってみたら、あらまあ、私たち2人だけです。しかも、芋煮会はもっと暖かい時期にやるものだそう。えー、でもだって芋煮でしょ?芋っていったら、秋でしょ?煮てるんでしょ、あったかいんでしょ?と勘違いしていたわたしたち。道理で予約のとき様子がおかしかったわけです。でもおいしかったですよ~。良ければお試しください。ただし。時期だけ気をつけましょう。

用意してくださった方に案内していただいて、すこし村を散策。ちょっと歩くと、分校跡のコンクリート土台など、昔の村の跡が伺えます。ここから下流に向けてハイキングもできるのです。

無人の村の、秋の木々と日差しの中、最上川を見ながらゆったりとすごす時間は、至福のひととき。最上川舟下りではふるさと村を散策するのはおすすめです。

芭蕉湯けむり紀行

2004-08-12 22:46:43 | 芭蕉紀行

2003年秋、11月初めに最上峡&鳴子峡&山寺の紅葉&温泉旅行に行ってまいりました。
このあたりは、かの有名な芭蕉が記した「奥の細道」ゆかりの地なので、「芭蕉湯けむり紀行」と気取ってみました。

東京を金曜日の夜行バスで出発、早朝に電車に乗り換えて最上川くだりの最寄り駅である古口にたどり着いたのは朝9時前。すべては霧に包まれています。10 時の舟下りの予定なのに、こんな天気で舟下りをしても何も見えないと心配になったのですが、駅にいた地元タクシーの人が、「今日はいい天気になる。10時の舟下りなら、霧も晴れて対岸の紅葉がきれいに見えるから大丈夫!」と請け合ってくれたので、ちょっと安心して船着場に向かって歩きだしました。

途中、最上川の土手を歩くも、やはりすべては霧の中。それでも徐々に霧が晴れてきて、うっすらと対岸も見えてきました。

船着場の入り口には、江戸時代を思わせるような立派な門構えが。船番所のイメージですね。入っちゃえばいかにも観光地チックではあるのですが、こんにゃくおでんなども売っていて、いい感じです。
出発までに少し間があったので、ゆべしなど購入。おいしいですよ。お勧め♪
お酒も売っていますから、冬だったら舟下りで雪見酒としゃれ込むのも悪くありません。

船番所のなかには、正岡子規の歌碑もありました。

9時50分。いよいよ舟下りに出発です。

  朝霧や 船頭うたふ 最上川     子規