白い壁に緑の窓枠、大正末期に建てられた山手カトリック教会の司祭館。
1991年まで実際に使われていたそうです。
昨秋一度、訪れていたのですがその時は中に入りませんでした。
ドキドキワクワクしながら足を踏み入れると…
穏やかで豊かな時間が流れており、心地の良い空間が広がっておりました。
窓から差し込む光はふんわりと柔らかい。
窓の外の木々は緑。
光が長方形の模様を描き、ゆらゆらと揺れているよう。
体が浮遊するような不思議な感覚…。
花がいたるところに飾らていました。
本当にたくさんの花が出しゃばらずに訪れる人々を迎えてくれます。
紫陽花、ヤマボウシ、ホタルブクロ…。
知っている花を指折り数えながら移動していましたが、
あまりにも花の数が多いので止めてしまいました。
館の中に溶け込むように生けられていた桔梗にうっとり。
さりげなく、さりげなく、花たちが息づいている。
どの部屋も落ち着いた雰囲気で素敵。
言葉もなく、ただ眺めていたい、優雅でかつ重厚な空間。
去りがたい思いで館を後にしました。
幸福な時間をありがとう。
2009年5月31日 山手イタリア山公園 ブラフ18番館
カメラ:RICHO Caplio GX100