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モディとジャンヌ

2006-02-07 17:52:01 | 男と女話
先週末、久々に休みが取れたので近所のレンタルビデオ屋へふらっと立ち寄った。
その中で以前より気になっていたアンディ・ガルシア主演の「モディリアーニ・真実の愛」DVDを見つけた。
週末ともあって、店内は家族連れや若いカップルなどで賑わっていたが、この作品に手を伸ばす人はいなかった。
これ幸いとレンタルして自宅で鑑賞。

画家モディリアーニの生涯がモチーフだが、史実に忠実に作った作品ではない。
映画はおもしろくなければいけないのだが、この映画は名作になる要素を
多分にもちながら、あの時代というものを理解させるにはいろいろな場面で説明不足のところがある。逆に説明過多の場面もあり、バランスの悪さが目に付いてしまった。


<あらすじ>
第一次大戦後のパリ。
世界中から芸術家を志す物達が集まるモンパルナス。
ユダヤ人のアメディオ・モディリアーニ(アンディ・ガルシア)もそんな一人。
しかし、彼の個性的すぎる絵は全く売れない。
酒を浴びるほどのみ、自由奔放に生きるモディリアーニ。
そんな彼だが、画学生のジャンヌ・エビュテルヌ(エルザ・ジルベルスタイン)と知り
合ってからは互いに愛し合うようになる。
しかし、ジャンヌの父はモディリアーニがユダヤ人であること、貧乏画家であること
を理由に二人の仲を認めない。
産まれた子も、取り上げられ修道院へ入れられてしまう。
それでもモディリアーニのそばにいることを望むジャンヌ

何かと対立する、モディリアーニとピカソ(オミッド・ジャリリ)。
年に一度の美術コンテスト、サロン・デ・アルティストに二人が参加することで
パリ中が大いにわく。
優勝者には多額の賞金と名誉を与えられる。
ジャンヌをモデルに絵を描くモディリアーニ。

二人の恋の行方と、コンテストの結果は・・・。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

前半、モディリアーニとピカソが対立しているがその理由がわからない。
ピカソも映画の中で言う。「なんで嫌うんだ」と。
モディリアーニのほうが一方的にピカソに対して敵意を抱いてるようだが、
なんで嫌ってるのか説明がどこにもないから見てるこちらももどかしい。
ピカソの絵が嫌い、金持ちで不遜な態度が気にくわないとか、いろいろあると
思うのだがその辺のヒントもない。

その一方で、冒頭にモディリアーニの恋人を登場させていきなり
観客に向かってしゃべらせてしまう唐突さ。(フェリーニ映画かと思った)
正確になんと言ってたか忘れたが、本当の愛を知ってますか、みたいなことを
言ってたと思うのだが、なんか聞いてるこちらがこそばゆくなる言葉だった。
モディリアーニの最後(死に至る理由)の場面も、こんな風に見せるなんてと
気になった。

説明不足の場面があるかと思うと、妙に説明過多だったり。
なんだかこの映画、バランスが悪い。

前半、私には退屈だったのだが、後半、モディリアーニ達が展覧会に向けて
絵を描き出してからようやくおもしろくなってきた。

時々登場する男の子がいい。
モディリアーニの分身、子供時代のモディリアーニ自身だが
この子と、大人のモディリアーニとのやりとりはおもしろかった。

この映画、いろんな画家が登場する割には、あまり彼らの絵が出てこない。
モディリアーニが主役なんだからそれはいいとして、後半になってようやく
ピカソやキスリングの絵が出てくる。
この映画のために描いた絵なのだろう。それぞれの画家がいかにも
描きそうな絵になっていて、この程度なら許せるなと思って観てたが
ユトリロの絵にはおいおいと思った。
いくら何でもユトリロは、絶対あんな絵は描かないだろうが!
そんな絵だった。

コクトーファンの私にとっては、この頃実際にそうだったようにピカソとジャン・コクトーが一緒にいるところを見せてもらえてちょっとうれしかった。

しかしこの映画、美術愛好家からは大いにつっこまれそうな映画だネ
http://www.modi-movie.com/


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