パッと見はＢ３Ｓですが・・・（一部改稿）

アルピナブルーのこのクルマ。
現在市場に出ている某社の中古車物件なのですが、ちょっと面白いんです。
二枚の画像を見比べて見てください。
「あれ？」って思いませんか？





そうなんです。
このクルマ、Ｂ３Ｓではありません。
エンブレムはちゃんと３．３になってます。
もちろんアルピナが間違えたわけでも、ニコルが間違って付けちゃったわけでも、ましてやオーナーさんが付け替えちゃったワケでもありません（笑）
珍しいモデルですが、Ｅ４６後期フェイスのＢ３・３．３は存在します。
このタイプのＢ３があることは以前から知っていましたが、合成ではない（笑）実際の画像を見るのは初めてです。
絶対数が少ないんです。

ベースになっているＢＭＷの３シリーズ自体の変遷はとても入り組んでいます。
先々代モデルのＥ３６からＥ４６へと移行するわけですが、そのＥ４６も前期・中期・後期とあるのです。
ややこしいので、順を追って説明しますね。
（注：基準はＢＭＷの正規モノのセダンです。４ＷＤモデルについては分かりません。カッコ内はアルピナでのエンジン型式と製造時期です）

①Ｅ３６（１９９９年の７月まで）
②Ｅ４６前期（Ｅ４４エンジン搭載・２００１年の９月まで）
③Ｅ４６中期（Ｅ４６エンジン搭載・２００２年の１０月まで）
④Ｅ４６後期（Ｅ５０・５１エンジン搭載・２００５年の７月まで）
⑤Ｅ９０（現行モデル）

となっているのですが、コレだけではないんです（汗）
さらに上の事情に加えて、アルピナの方もエンジンをＳエンジンに変更しているのですが、ベースの３シリーズの切り替わった時期とＳ系に切り替わった時期がズレているのです。手元の資料では、こちらの変更時期も２００２年となっています。

ということは・・・「外見は後期で中身は前期」というＢ３は、１～２ヶ月の間しか作られていないということになります。
アルピナの生産台数から考えると、日本に入ってくるＢ３は月に１０台前後。
色の分布状況から見てアルピナブルーは全体の約半数。
滅失した個体もあることを勘案すると、おそらく現時点で生存している個体は、多く見積もっても日本には１０台ないでしょうね。

このクルマ・・・「エンジンはスウィートな３．３がいいけど、スタイルはツリ目がいいな」という人には直撃の一台でしょう。
探しても当分出てこないと思われます。
欲しい方はお早めにどうぞ。カーセンサーで検索すれば見つかりますよ。

注：コンディション等は分かりませんし、もう既に売れているかもしれません。責任は持てませんので悪しからず・・・（伏）

追記：wataさんからのご指摘により、分かりにくい表記を改めました。