不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Per non far restare male gli altri

2015-12-10 22:20:58 | 日記

仕入先さんとの忘年会第1弾。
好き嫌いの多い私に特別メニューを手配していただいたり、
他にも色々気を遣っていただき、
結果的には実りある楽しい時間でした。

しかし、いくら酒の席とはいえ、
その場にいない取引先の担当者を批判する自分の上司に驚き、
つい口出してしまいました。
まぁ、私はいつでも素面なので、
仕事絡みのお酒の場では
いつも以上に口出ししないように心がけてはいるんですけど。

誰かを批判するのもこき下ろすのもとっても簡単なことです。
でも一緒にプロジェクトを進めていこうというチームの中で、
こともあろうにプロジェクトの主導権を握らねばならぬ人が、
ビジネスの相手を「仕事ができない」とか
「ビジョンがない」とか決め付けてしまっては、
うまくいくものもうまくいかないと思うから。
せめて、その個人的な嫌悪感や先入観を捨てて、
こちらが一枚上手でいきましょうよって言っただけですけどね。

私もかつては自分の好き嫌いで仕事をしたことがあったけれど、
そんなのなんのためにもならないことに気付けたし、
それなりに長かったイタリア生活の中で、
なんとなく人を嫌いになりにくくなったおかげで、
今はこんな見方もできるようになりました。

相手に理解してもらいたければ、
まず自分から相手に歩み寄って理解する努力が必要だし、
逆に、相手を苦手だと思ってしまえば、
結果的には向こうからも敬遠されてしまう。
人間関係なんてそんなもの。
なによりも、
やはりそれなりのキャリアを積んできているであろう相手に向かって
「仕事ができない」って言い放つのは失礼だし、
相手をちょっと見下すことで
自分の優位性を暗に誇示しているように感じられて
今まで上司としてそれなりに尊重もしてきた人だったのに、
ちょっと残念だなぁって。 

いろんな企業が参画している10年以上のプロジェクト。
そろそろ、世代替わりも始まっていて
仕事のやり方、コミュニケーションの仕方が
微妙に変化してきているのは、
この仕事に就いて1年8ヶ月の新参者の私にでも感じられるから
きっと仕入先のベテランのおじさまがたは
その変化をもっとはっきり感じているんだと思うし、
自分たちのそれぞれの会社の将来がかかっている
プロジェクトの行方に若干の不安を感じていて当然だと思う。
その漠然とした不安を払拭して、
今までのやり方から、
少しづつ時代の流れにあったやり方にシフトしながら
プロジェクトを大きくしていく役割を担うのがうちの会社なんだろうに。
私はまだまだ業界の常識さえ知らないので、
偉そうなことは言えないけれど。
せめてもう少し自分の苦手分野のことも勉強して
プロジェクトチームの中がスムーズに動くように
緩衝材の役割くらいは担えるようにしないとなぁ。
実際プロジェクトの中にいながら、
200マイルくらい遠くから俯瞰している私にしか
見えていないこともあるのかもしれないし。

忘年会という席で、いろんなことに気づけたのはありがたかったかな。
来年の目標がちょっと見えてきたし。

年の瀬に
どこかで誰かが不安になったり、
嫌な思いをしたり、
取り繕ったりしなくてもいいような
平和な時間が流れていきますように。 


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