不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Arte e Manga Giapponese

2008-06-10 11:39:00 | アート・文化

イタリアの30代が
日本のアニメで育ってきているのは有名な話。
中にはかなり情熱を持って入れ込んでいる人もいます。
ローマで知り合った同年代の男性は
フィギュアにはまっていてガンダムにはめちゃくちゃ詳しく
そして最近はNarutoに入れ込んでます。

イタリアだけでなくフランスやアメリカなどでも
日本の漫画・アニメは一つの文化として認められ
受け入れられています。
アメリカでは「SUPERMAN」や
「CAPITAN AMERICA」を抜いて
日本の漫画作品の売り上げが伸び続けているとか、
フランスでは学校で子供たちに
読み書きを教えるために漫画本が利用されたり、
イギリスでは漫画による初の聖書が作成されたりして
成功を収めています。
そうした世界的な成功例を受けて
イタリアでもまた日本の漫画熱が高まっています。

サッカー選手をはじめ、アニメキャラクターの
コレクション用カードを販売する
イタリアの老舗会社「PANINI」が
新たにコミック本の分野に進出し
一気に4シリーズを刊行しました。
「NARUTO(ナルト)」
「FULL METAL ALCHIMIST(鋼の錬金術師)」
「ANGEL SANCTUARY」
「DEATH NOTE」。
今後の売れ行きが気になるところです。
ちょっと買ってみようかと思っているところ。
漫画はイタリア語の勉強にもなるのでお奨めです。

こうした漫画ブームの一方、
イタリア国内の若者と芸術の関係はあまり芳しくないとか。
義務教育から「美術史」の講義がある国は特異で
昨今フランスでも義務教育からの
美術史の講義の導入が検討されているようですが
現時点ではイタリアは世界でも唯一と言われています。
しかしながら若者の美術および美術史離れは
顕著になってきているようです。
15歳から24歳までの若者のうち
38%が芸術に無関心であるという調査結果。
無関心であるという若者のうち
4分の一は美術史が大嫌いだとも答えています。
もちろん美術史に情熱を傾けている人も多く全体の41%。
かろうじて無関心派を上回っていますが、
この数字の拮抗が年々激しくなってきているようです。
イタリア国内の学生の芸術・美術史離れの問題は3点。
講義数の限界。
授業時間が少ないため
美術館訪問などの実地研修が減ってきており
学生の興味を引かなくなっている点。
講義の質の限界。
美術史だけが独立した科目となっており、
歴史や文学との関連性を持たせていないため
講義の質が高められていない点。
カリキュラムの限界。
講義数が少ないこととも関連しており、
すべてを網羅しきれずにカリキュラムが終了してしまう点。

漫画も導入した西洋美術史の講義とかあったら
私も受講したいです!


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