ツレヅレグサ

雑記と愚痴と、時々小説

他人を叩く事で自分が優位に立てるとは思わない。

2007-10-12 15:43:36 | 日記
 たとえちょっとしたミスであっても暴言で叩きのめし、自分はそんな失敗はしないなんて思いたくはない。誰にでもありえるミスを、誰かが嗤う事などできるのか。

 考えてみれば、人間って何でもランク付け(もちろん自分自身は上位)しては、自己満足に浸っているような気がする。勝手にランクをつけて喜ぶだけならいいが、最近はそれだけに収まらず、実際に自分が優位な存在だと見せつけたがる。ちょっとした失敗を見つければ、すぐに食らいついて人を平気で傷つける。そして、自分が同じような失敗をして苦境に立たされるのが怖いから、何度でも叩いては自分が優位だと思い込もうとする。あまりにも悲しい現実。

 勝ち組負け組だって、自分はエリート街道を進む優秀な人間だと思いたいから、自分より立場の低い人間を散々叩く。人の成果は公表前に横取りが当然。挙句の果てには自分のいいようにこき使って過労死させる。道徳はおろか、動物としての生存倫理さえもない野蛮な行為を繰り返す世の中が嫌いだ。
 俺は、そんな事をしてまで優位に立ちたくはない。そんな事をするのは、自分という概念のない人間だけだ。他人と比べる事でしか存在できない自分など、存在しなくていい。それよりは、自分が自分であるという確証を得たい。他人とは隔絶された自分という一個の存在を確実にした方が、よっぽどいい。

 失敗したなら笑えばいい。自らも、周りも、思いっきり大声で笑って悔しさを吹き飛ばせばいい。でも、決して嘲笑いはしない。他人が失敗を恐れ、失敗を憎むような事にはさせたくない。今の人間に欠けているのは、そういうものじゃないのか……。
 ほしいのは下品な笑いではなく、嘲笑でもなく、不幸を、辛さを吹き飛ばし、新たな活力を与える笑いだ。それができる場所でこそ、自己が生まれる。そう思っている。

 ではまた。

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