シリウスの環

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初めの主旨から大変革・・・。

ジグザグから最短コース飛行へ 航空機の新航法始まる

2007-09-26 23:36:40 | ニュース
ジグザグから最短コース飛行へ 航空機の新航法始まる(朝日新聞) - goo ニュース
これまで地上の無線施設の上空をジグザグに進まなければならなかった航空機が、最短・最適なコースを選んで飛ぶことができる新航法「RNAV(アールナブ)」が、27日から羽田、大阪(伊丹)、福岡など8空港周辺の上昇・下降区域で導入される。今年4月に新航法の国際基準ができ、国土交通省が本格導入を決定した。飛行経路や時間、燃料の節約に加えて空の混雑緩和にもつながるとして、さらに拡大する方針だ。

***以上一部引用***

この記事だけ見ても、わかりづらい気がします。
って事で簡単に説明をすると・・・

【従来方式】
A空港からB空港に向かうとすると、飛行経路は途中にある無線標識局(VOR/DME)の結んだ線が航空路として設定されます。
A空港からB空港に向かう途中で3つの無線標識があると仮定すると

A空港→C標識局→D標識局→E標識局→B空港

となります。
複数の航空機がいた場合、同じ経路を複数の航空機が通過することになり混雑の原因となります。
もちろん、高度差を設けるため事故に直結する訳ではありませんけどね。
また、無線標識局を結ぶ経路となるため、空港間の直線ではなく折れ線グラフのように遠回りとなります。
これは、燃料消費の面で不利となります。
なぜ無線標識局を経由するかと言うと自機の現在位置を明確にするためです。

【新方式】
従来の無線標識局を経由せず、A空港からB空港に直線的に飛行することが可能となります。
これは全地球測位システム(GPS)により、自機の位置が無線標識局によらずに明確にできることにより構成されたシステムです。
目的地へ迂回(無線標識局の経由)が不要なることにより飛行距離の低減=燃料の節約が可能となります。


JALやANAではRNAV機材を搭載した機体を順次投入するようです。
航空路の自由度が広げられることにより、管制が煩雑になるのでは・・・と心配したりもします。
しかし、TCAS(空中衝突防止装置)の設置義務もあるため事故に関する心配は少ないとも思います。
TCASと聞くと、TCASの義務化のために唯一の国産旅客機(YS-11)が退役となった事が思い出されます・・・。
採算が取れないと航空機開発を打ち切った日本政府の対応が恨めしくてたまりません。
今回の記事から話が逸れますが、目先のことだけでなく10年20年先を見据えた政策を実施していただきたいと願わずにはいられません。

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