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早くも米ロ関係はボロボロ、漁夫の利を得る中国

2017-04-14 12:34:05 | 政治


オバマは、シリア、ウクライナ問題に深入りし、中国を放置した。彼が、シリア、ウクライナで、ロシアと「代理戦争」を戦っている間、中国は着々と南シナ海を埋め立て、軍事拠点化していたのだ。

オバマは、15年3月のAIIB事件でようやく目覚め、中国へのバッシングを強めた。そして、彼はロシアと和解し、ウクライナ、イラン、シリア問題解決への道筋を作った。

「ロシア好き、中国嫌い」のトランプ大統領が誕生し、「ようやく米国が中国の暴走を止めてくれる」との期待が高まった。しかし、蓋を開けてみればトランプは、15年以前のオバマと同じ過ちを繰り返している。すなわち、シリア問題でロシアと激しく対立しているのだ。

米軍がシリア軍基地を攻撃したその日、トランプは習近平と会談している。「シリア攻撃」の命令を出し、夕食中にそのことを習近平に伝えた。習はトランプの説明に謝意を示し、攻撃に理解を示したという。

このタイミングでシリアを攻撃したのは偶然ではないだろう。米国は、「間もなく米本土に届く大陸間弾道ミサイルを完成させる」と宣言している金正恩を放置するだけでなく、支援し続けている中国に憤っている。

今回のシリア攻撃は、「もし中国が北を放置するなら、米国はシリア同様、北朝鮮攻撃を開始するぞ!さっさと金正恩をなんとかしろ!」というメッセージだったのではないだろうか。

それにしても、米国のシリア攻撃を「侵略だ!」と強く非難したプーチンと、「理解を示した」習の反応はずいぶん違う。(習の場合は、唐突に切り出され、アドリブで適切な反応ができなかっただけかもしれないが)

ロシアは米国の行動に「敵対的」であり、中国は米国に「融和的」である。シリア攻撃で米ロ関係は悪化するが、米中関係は、これまでと変わらない。

中国の「理想的な戦略」は、「2頭のトラの戦いを、山頂で眺めること」といわれる。つまり、「米国とロシアを戦わせ、中国が漁夫の利を得ること」。中国は、またもや理想的なポジションを確保しつつある。 

週刊ダイヤモンドからの引用記事



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