文在寅氏が真っ先に突破しなければいけない難題の一つだ。文氏が公約で主張した対北朝鮮基調は「大胆な韓半島非核化平和構想」。
北朝鮮の「先に行動論」の代わりに北朝鮮と米国を含む関連当事国の同時行動を引き出すというのが、文氏が明らかにした構想の核心だ。
具体的な方法論について文氏は「北が十分に検証された核凍結をすれば、これに相応して韓米軍事合同訓練を縮小調整する形で段階別措置を取ることができる」と説明した。
これは2005年の6カ国協議で合意した9・19共同声明の基本精神である「行動対行動」原則と相通じる。
しかし文氏は北朝鮮が6回目の核実験など高強度戦略挑発を敢行する場合、こうした「ニンジン」は水の泡になるという警告も明確にした。キム・ヒョンウク国立外交院教授は「北が保有国の意志を見せ続ければ、新政権も交渉は難しくなるしかない」と話した。
ひとまず文氏は北朝鮮の核問題で南北が好循環の突破口を見いだせば本格的な交流・協力をするという方針だ。また人道的レベルで離散家族再会行事の再開にも集中する方針だ。
しかし前例を見ると北朝鮮が離散家族再会の見返りにコメ・肥料支援、開城(ケソン)工業団地の再稼働、金剛山(クムガンサン)観光再開などを要求する可能性が高い。
文氏は「北が核を凍結し、その土台の上で交渉テーブルに出てくれば、その段階で開城工業団地の稼働と金剛山観光を再開することができる」と述べた。
カギは北朝鮮が非核化を前提に対話再開の最初の段階となる「検証可能な核凍結」に応じるかだ。
カギは北朝鮮が非核化を前提に対話再開の最初の段階となる「検証可能な核凍結」に応じるかだ。
これに関し文氏は「朝米関係が正常化し、制裁が解除されれば(核開発に使用した)費用よりはるかに多くの補償を受けることになる。北が反対する理由はない」と説明した。
文氏が強調する韓国主導の北核問題解決のためには周辺国との協力が必須だ。しかし懸案が山積している。高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓半島配備問題は、新政権の対米・対中外交が第一歩をどう踏み出すかとも直結している。
文氏は在韓米軍のTHAAD配備について「次期政権で国会の批准・同意を受けるべき」という原則だけを明らかにし、意図的に戦略的あいまい性を維持した。
2日の米ワシントンポストのインタビューで「韓国がTHAAD問題を民主的に処理する時間がもう少しあれば、米国は韓国国民からより大きな信頼を受けるはずであり、韓米同盟はさらに強まるだろう」と述べた。
旧日本軍慰安婦合意も調整が避けられない見込みだ。文氏は政策公約集で12・28合意の再協議などを通じて、被害者が認めて国民が同意できるレベルの合意を導き出すと主張した。
しかし慰安婦被害者団体側は日本が法的責任を認めて刑事賠償をするべきだという立場である一方、日本は合意上の義務を果たしたと主張しているため、再協議は難航が予想される。
中央日報 からの引用記事
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