goo blog サービス終了のお知らせ 

65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

野口哲哉展 刈谷市美術館11月7日迄

2021年10月31日 | 【映画・ドラマ・演劇】

刈谷市美術館で開催中の「野口哲哉展」に先日出かけて来ました。

野口哲哉作品との出会いは2014年の大山崎山荘美術館に出かけた時の偶然の出会いでした。鎧、兜に身を包んだ戦国の時代の人々のフィギュア。その精巧さに魅了されたと同時に彼らの表情は勇猛な姿ではなく、人間味あふれる日常のしぐさで、よく見ると現在のバッグやスニーカー、携帯電話をもっている摩訶不思議な世界で、僕は一瞬に野口ワールドに魅了されました。

そしていつか、彼の世界をまた鑑賞したいと熱望していたのですが、刈谷市美術館から送られてくる広報物に野口哲哉展開催の告知を発見しました。僕が感動した世界を知ってほしいと、アート仲間と共に鑑賞しました。

野口哲哉は1980年生まれの41歳の新鋭で広島市立大学芸術学部の油絵画科卒業、その後同大学院を修了し無所属の作家です。個展キャリアは僕が観た2014年と2018年、2019年、そして今回の個展と4回ですが、その間にCHANELやAudi Japanなどの企業コラボレーションした作品に羽田空港国際線ターミナルでアートディレクションを手掛けています。

今回の作品展は初期から新作までの180点を展示、フィギュア作品から平面の絵画作品と野口哲哉ワールドの全貌が紹介された魅力的な展覧会です。今回の刈谷市美術館の展覧会で終了となります。残り少ない期間を見逃さずぜひご鑑賞ください。


ミレーから印象派への流れ 岐阜県美術館

2021年10月15日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日改装後の岐阜県美術館に「ミレーから印象派への流れ」展を鑑賞してきました。今回の展覧会は英仏海峡沿いに位置するフランスのドゥエ美術館、トマ=アンリ美術館、カンベール美術館に加えイギリスのウェールズ国立美術館から集められたバルビゾン派から印象派、新印象派、ナビ派からなるフランス近代絵画の歴史をたどる展覧会となっています。
 
展覧会の特徴としては、フランス中心部のコレクションとは異なる作風の作品が並んでいることです。もちろんバルビゾン派のカミーユ・コローやバルビゾン派のジャン・フランソワ・ミレー、印象派に影響を与えたブーダンに印象派のモネ、ルノワール、セザンヌ、ナビ派のドニにフォービスム派のアンドレ・ドランなの代表画家はもちろんのこと今回の展示の特徴として周辺画家や師匠の作品と普段馴染みのない画家の秀作が鑑賞できます。
 
会期は10月21日まで、印象派の企画の中でも一味違う展覧会ですのでお近くの方や興味のある方は是非ご鑑賞ください。


 

映画 護られなかった者たちへ

2021年10月13日 | 【映画・ドラマ・演劇】

ポスター画像

先日、佐藤健と阿部寛、清原果耶共演の東日本暖震災後の東北を舞台にしたヒューマンミステリー「護られなかった者たちへ」を鑑賞してきました。

震災後から9年後、宮城県内の連続餓死殺人事件が2件発生、被害者は市役所で生活課に勤務していた職員の男で宮城県警捜査一課の笘篠は二件の事件の共通項から、出所間もない利根泰久を容疑者として浮かぶます。三件目の事件発生を予測した笘篠は利根を逮捕するが利根を犯人と確信できない笘篠は、利根と過去を調べ始めます。果たして犯人は利根か。

監督が64の瀬々隆久、原作は中山千里の同名原作で、主題歌を桑田佳祐が担当しています。今回の作品は震災がもたらした貧困と受給者僅か1%の生活保護受給における制度問題が主題となっています。

事件の発端となった過去が阿部寛演じる笘篠の真相究明の手がかりとして震災後の過去が描かれています。利根の過去と深く関わる人たちとして、家族を失い一人となり現在は生活課に勤める円山幹子を「おかえりモネ」で現在ヒロインを演じている清原果耶が夫を亡くしながら利根と幹子の面倒をみる遠島けいを倍賞美津子演じていますが、子供時代の幹子を演じた石井心咲と共に克明に演じていて心打たれるシーンの連続でした。

また、被害者も含めて人間の善悪の二面性がうまく描かれていて、生活保護問題についても考えさせられる点が多くありました。重いテーマを犯罪ミステリーとして昇華によって問題提議した原作者の中山七里と映像として再現した瀬々隆久監督のヒューマンドラマをぜひ観てもらいたいなと思います。


映画レビューランキング


映画 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

2021年10月07日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像22

シリーズ21作目、ダニエル・クレイグ最後のボンド最新作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」を初日に観てきましたので感想と感謝を込めてお送りします。

007シリーズは僕の子供の頃はショーン・コネリーボンドをお茶の間で刷り込まれるように公開されてきたので、その後の歴代ボンドにはシリーズは観ていてもあまり興味を持てなかったのですが、2006年にダニエル・クレイグをボンドを演じたことで僕の中の最高ボンドとして釘付けになりました。コロナの影響でかなりの時間を経過し、今回の作品が彼の最後のボンドとなるので、その雄姿を脳裏に刻むべく臨みました。

現役を退きジャマイカで暮らすボンドの元にCIAの旧友がたずねます。科学研究所から科学者たちと共に持ち出された細菌兵器を取り戻す任務を受けます。そこにはかつての恋人だったマドレーヌが関わっていて、マドレーヌと過去が徐々にあぶり出されていきます。さらに、そには今回の事件の主犯が関係しているという絡みあいが。

ボンドの過去と複雑に絡み合いながら、過去のアクションシーンを彷彿とさせるような様々なシーンの連続は最後にふさわしい演出でさらに彼が愛した二人の女性の存在との関係もおもしろいです。

とにかくラストにふさわしい演出とダニエル・クレイグ最後のボンドに目を離さず見届けてほしいです。

ありがとうボンド、さようなら最高のボンド、ダニエル・クレイグ。


映画レビューランキング


映画 クーリエ:最高機密の運び屋

2021年10月04日 | 【映画・ドラマ・演劇】

ポスター画像

サラリーマンがスパイ!ベネリクト・カンバーバッチ主演の事実に基づくスパイサスペンス作品「クーリエ:最高機密の運び屋」を鑑賞

現在ダニエル・クレイグ最後のボンド007の最新作が上映中ですが、今回はスパイと言ってもMI6の命を受けたイギリスの民間人が主人公となるスパイ、しかも彼がキューバ危機を救った実在の人物です。

米ソ冷戦時代の1962年。ソ連がキューバに核ミサイルをアメリカに向けているとの情報は入るあのキューバ危機の時代です。主人公の英国人セールスマンのグレヴィル・ウィンは、民間人にも関わらずCIAとMI6の依頼を受けてモスクワへと飛ぶます。グレヴィルは国に背きソ連軍参謀本部情報総局の高官ペンコフスキーとの接触し機密情報を西側へ運び続けます。

前半は、家族にも知らせることが出来ず、セールスマンの腕を買われて任務を遂行するグレヴィルと戦争を回避を願うペンコンスキーの緊張感の中で信頼を深め友情を育んでいく二人の交流が描かれています。口ひげにスーツ姿のサラリーマンを演じるカンバーバッチは、今までの配役とは異なる風貌です。クールなイメージを逆手にとり、ビジネスユーモアでソ連で表のビジネスマンを演じるカンバーバッチが、後半では容疑をかけられ投獄され地獄の生活を味わいます。獄中でのカンバーバッチは真実を再現するために丸刈りで10キロ以上の減量で挑んでいます。

一人の人間として戦争を命がけで回避しようとしたグレヴィルとペンコンスキー、二人の運命はラストで異なる運命をたどりますが、二人の絆に感動しました。戦争兵器の進化により一瞬にしてすべてを失う危機をはらむ戦争。自らの信念と使命に生きた二人の姿を通じて学びぶことは多くあります。


映画レビューランキング


映画 オアシス:ネブワース1996

2021年10月02日 | 【音楽・ライブ】


9月23日から期間限定で日本劇場公開となった2日間で25万人を動員した「オアシス:ネブワース1996」のドキュメンタリー作品を鑑賞してきました。

今回のドキュメンタリー映像は、結成当初の2枚のアルバムで一躍人気ロックバンドとなったオアシスがイギリス・ネブワースで二日間に開催された伝説のライブ映像と当時のファンの証言を基に構成された作品です。

オアシス結成当時の僕は40歳でオアシス結成以前の1980年代までのブリティッシュロックシーンしか馴染みがなく、その後のイギリス音楽シーンには興味がなかったのですが、オアシスだけは労働者か階級出身のノエルとリアムのギャラガー兄弟を中心にしたストレートなロックには好感を持ってました。

結成から2009年の活動停止までの様々な出来事はロックファンなら周知のことと思いますが、結成30年、ネブワースライブ25周年での公開はファンのみならずロックファンにとっても貴重作品と言えます。

イギリス音楽シーンにおいて僅か5年、2枚のアルバムしか出していない。オアシスが二日間で25万を動員し歴史的な偉業を成し遂げたことだけでも偉大なことですが、この映画を観てイギリスの若者たちにとってかけがえのないファンを越えた存在であったかが伝わってくる作品でした。

いまなお兄弟が同じステージに立つことを望む人々が多いのは確かですが、全盛期を過ぎたバンドが再び同じ熱量でパフォーマンスすることは無理だと思ってます。バンドは生き物であり歩みを止めた段階でバンドは終わる。むしろ、2枚のアルバムに刻まれた名曲の数々が、映画の中で伝説のロックバンドの真の姿を浮かび上がらせたと思うのです。

一部の地域を除いて10月7日をもって期間上映は終了、ライブDVD&CDが発売予定だとかファンはもとよりロックファンなら見逃せない作品です。ぜひチェックしてみてください。


映画レビューランキング