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素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーアギト 第28話「あの夏の日」

2016-09-26 08:22:15 | 仮面ライダーアギト
涼の脳裏に走馬灯のように流れるこれまでの記憶。親しかった人々にも次々裏切られ、異形の怪物に変わってしまう自分の身体を呪うしかなかった。


唐突に始まる「数週間前」 ちょっと待った、どのくらい前の話ですか?
・・・って、靖子にゃん脚本!?

全編通して井上御大だと思ってたので、意表を突かれまして。
(・・・って、井上脚本じゃないのって今回が初めてだよね? 見逃してる可能性もある)
「えー、靖子にゃんは好きだけど、でもやっぱり井上御大がいいよ〜(信者)」とか思ったんですが、
ラストまで見て「うわ、これ良い回だ、すごく良い回だ」と唸ってしまった。すごく良い回だった。

「どこか、ずっと遠くに行ったら、もしかしたら『今』が嘘になるかもしれない」と願う一輝くんに対し
「どこに行ったって同じだ。『今』は、嘘になんてならない」と答える涼くん。

ちょうどツイッターで、東北大震災の翌年に放映されたゴーバスターズ(靖子にゃん脚本)に関し
“失くしたものは元には戻らない”ことを経験したレッドが「ごめん。俺は約束を破る・・・元には戻せない」と発言する、
そんなエピソードと、それにこめた脚本家の思いみたいなのが流れてきたんですよね。
なんか神の作為を感じるレベルで、タイミングよくこういうの流れてくるんだよなツイッター。

突然靖子さんが出てきてびっくりしたんだけど、込められた想いはゴバスのこのエピソードと同じで、
靖子さんならではの内容だったなぁと。

というわけで。涼くんの主張は徹頭徹尾「今(現実)からは、逃げられない」であり、
こども相手でも手加減容赦なく、真っ向から切りつけていきます。

そして、合間に翔一くんからもメッセージ。
キュウリを見て「曲がってる」という一輝くんに「この曲がり具合がいいんじゃない」
「形は気に入らないかもしれないけど、キュウリはキュウリだからさ」

どんなに辛かったとしても、現実は現実だから。
まっすぐな道だけが人生じゃない、いろんな経験を乗り越えて、曲がりくねっていたって、
それだっていいんじゃない? 大事なのは形じゃなくって味だよ、中身だよ?って。

ギルスの戦う姿に、涼くんの姿を見る一輝くん。
「見てたら、辛いのがわかった。痛いのがわかったから」

「それでも生きていくしかない、終わりがくるまでは、な」

涼くんの強さを知る回でした。
前回のあの悲惨な展開があっても、「それでも生きていくしかない」とか
涼くんの人生は本当にハードモードである。
・・・なんか、クウガの感想文書いてた頃のしんみりモードを思い出した。久しぶりの真顔テンション。

しかしギルスの変身は毎回格好いいですよね。今回は砂浜を二人並んで全力疾走。
前回から始まった戦闘BGM、かっこいい。

仮面ライダーアギト 第27話「涼、死す」

2016-09-25 15:31:55 | 仮面ライダーアギト
あかつき号の生き残り、相良克彦と関谷真澄はアンノウンに襲われたところをギルスに助けられた。克彦は戦闘後倒れてしまった涼をマンションに連れ帰るが、真澄は不吉な存在と涼を嫌悪し、その存在を消そうとする。一方、記憶を取り戻した翔一は、ようやく沢木哲也と対面する。


ぎゃあああ!雪菜さんが「最初のアギト」だ!!!

謎解き回答がてんこもりなうえに、翔一くんの記憶回復がリセットされるという、
なんか、なんかすごい展開だったね。
とりあえず涼くんが不憫すぎたね。あまりにも不憫すぎて、神様に
「来世はなんでも彼の望むものに生まれ変わらせてあげてください」とお願いしたい気分である。※まだ死んでない。

では推測を時系列で。
・雪菜さんの能力を調査している風谷さんの研究室に、沢木さんが入る
  (風谷さん宅に裏返ったテニスボールが残されていた)
・雪菜さんの力が次第に暴走を始める
・雪菜さん、翔一くんを東京に呼んで、海までドライブ
・風谷教授と沢木さん、喫茶店で口論になる
  (雪菜さんの実験の継続について?)
・直後、雪菜さんが風谷教授を殺害
  (「ありえない殺され方」をされていた)
  (沢木さんとの口論がこじれたところに、雪菜さんが乱入して暴走?)
・翔一くん、その現場の近くを通過、地元(四国?)へ戻る
  (真魚ちゃんが幻視した光景)
・雪菜さん自殺を図る。沢木さんは助けようとするが、最後に手を離す。

沢木さんは雪菜さんの死を「自殺だ」と翔一くんに告げるんだけど、
謎の青年は「あなたが最初のアギトを『殺した』」という表現をしているし、
おそらく沢木さん自身もそういう認識なんだろうな。切ない。

・翔一くん、沢木さんに会うためフェリーボートに乗って上京

ここまでが2年前、だよね。このフェリーボートがあかつき号かな?と思ったんだけど、
「風谷さん殺害事件」から「あかつき号事件」まで1年半の空白期間があるんだよな。
前々からこの空白期間の長さがすっきりしません。そこでなにが起こったんでしょうか。

「人間は弱いものだ。偉大な力を持っても、その力を正しく使うことができない。
 自我を超越したものだけが、その力を制御できる」

奇しくも小沢さんが作った「真のG3−X」と同じ性質を持っている「偉大な力=アギトの力」。
推測ですが2年前、フェリーボートに乗った翔一くんは、上京して沢木さんの元を訪れていたのでは?
んで、雪菜さんの血縁である翔一くんにアギトの片鱗を見た沢木さんが、
力を制御できるよう「何か」を行い、その結果、記憶喪失になったのかなとか。

確かに翔一くんの様子は単なる記憶喪失というより「ふわふわと浮かぶ風船」みたいな印象で
死が迫っていても何の緊迫感もなかったり(14話)とか、
夢を訊かれて「毎日記憶喪失になりたい」と答えたり(9話)とか、
地に足がついていない、自分の命や経験、思い出にすら執着がない、そんな存在なんですよね。

一時的に記憶を取り戻し雪菜さんのことを語った翔一くんは、別人のように人間らしかったけれど、
あの状態でアギトに変身し続けていたら、いずれ暴走し、雪菜さんと同じ道をたどっていたのかも。

14話、アギトが危機に陥ったとき、沢木さんが謎の青年に助命嘆願したのは
雪菜さんの血縁を守りたいっていう必死の気持ちがあったのかと思うと、なんか感慨深い。

翔一くんの育てた野菜が早く大きく育つ、というのが、アギトの力の表れなんですね。
「津上さんの独特のペースに巻き込まれると、なぜか普段の自分を見失ってしまうんですよね」と
氷川さんが言ってたのも、アギトの力?なのか???

一方、あかつき号メンバー。電話の相手が木野さんだと判明。
なんで木野さんの部屋に裏返ったテニスボールが残されていたの?とあれこれ悩みたいところですが、
木野さん=アギトってことですよね。ごめん、アナザーアギトっていう単語を何度か見かけてしまって、ごめん。

沢木さんと木野さんの二人が、現況を把握しコントロールしているゲームマスターということで。
沢木さんは翔一くんの記憶を封じ、木野さんは翔一くんの記憶を戻そうとしてる。
今後はその両者の対決へとつながっていくのかな?

仮面ライダーアギト 第26話「甦った記憶」

2016-09-24 07:41:22 | 仮面ライダーアギト
復讐に燃えるギルスの攻撃のショックで、過去の記憶を取り戻した翔一。だがいつもと変わらない素振りに、美杉家の面々はそのことに気がつかない。ようやく真魚が気づいたときには、翔一は家を出た後。美杉家を出た翔一が手にするのは、かつて自分が発見された時に唯一持っていた封筒だった。


いよいよ・・・謎解き展開が始まってしまった。
そんなのやらなくていいのに・・・ずっとほのぼの日常をやってて欲しかったのに・・・。
(注:謎解きをテーマにしたお話です)

井上御大がインタビューで「しばらくあかつき号の謎を謎のまま置いてたんだけど、
誰も『謎の答えはどうなったのか』聞いてこないから、俺の方が焦っちゃって(略)」
と答えていたのも納得の展開ですよ。だって、どうでもいいもん(よくない)

とりあえず、翔一くんがいままでどおりの翔一くんで良かったです。
でもさ、食事の席で突然、こどもの頃の話を始めたときには、もう悲鳴あげたよ。
みんな気づかないとか、そっか・・・。それくらい、いつもどおりだったから、良かった・・・んだな。

テンション低い。
うん。まぁ材料も色々と出てくると思うので、また推測しましょうね。

北條さん。
ようやくゲットした装着員の座を、うっかりしてる間に氷川さんに取られてしまいまして。
これはどうなんだろう。視聴者のみなさんは「残念でした〜w」とか思うところなのかな?
もうすっかり北條さんに肩入れしてる私は「そうだこの決定は間違ってる!」と机に拳を叩きつけてます。
高村教授までG3サイドについてるし・・・辛い。テンションあげる要因なにひとつない。

でも。こんな表情を翔一くんを見ると、やっぱり記憶が戻って良かったんだよな?って思います。

仮面ライダーアギト 第25話「激突再び!」

2016-09-23 08:06:04 | 仮面ライダーアギト
誠に懇願されG3-Xを装着した翔一は、見事にアンノウンを倒す。G3-Xの優秀性は証明されたが、独断で民間人を出動させた誠はその責任を問われ、G3-Xは試験的に北條透が装着員となる。透はG3−Xで戦果を上げるべく、津上翔一に会うため美杉家を訪ねた。


なんかもう序盤から面白ポイント続出で耐えきれず吹き出しちゃってるし、
ラスト、翔一くんの記憶が戻るシーンに重ねた北條さんの「つながった!」のセリフも見事で
あぁもう井上脚本素晴らしすぎる、555は一番最後までとっておこう、とか思った25話です。全50話の折り返し地点。

いきなり核心から。高村教授のセリフ。
「G3−XのAI制御チップだ。それを使えばG3−XのAIレベルは落ちる。だが、人のものとなるだろう」

ならば。人のものではない完璧すぎるG3−Xを使いこなした翔一くんは、何と呼ばれるべき存在なのか。

と言いたい気分でしたが。教授いわく「G3−Xを装着できる人間など滅多にいない」
つまり「人間には不可能とまでは明言していない」んですよね。
まぁ翔一くんがたやすくクリアしちゃってるからな。不可能とは言わないよな。

なにしろ、完璧な存在のための完璧なスーツを作ってしまう小沢の姐さんがすごい。
天才の発想なんですよね、良くも悪くも。

高村教授のV−1に対して「あれは悪くないシステムです」とか言っちゃう小沢の姐さんも大概なんですが、
結果として姐さんの目論見どおり、G3−Xの完璧なシステムを見た教授が撤退した感じでしょうか。
それでも。「死んだようなもの」と切り捨てた恩師に意見を聞きに行く小沢さんと、
「君が嫌いだ」と宣言しながら、G3−Xのための制御チップを用意していた高村教授。
余計な会話をしない二人の関係、いいよな。

G3−Xを「なんか簡単でしたし」と一言で片付けてしまう翔一くん。
アギトと比べてどっちが戦いやすいのか、聞いてみたい。

北條さん。
V−1システムの計画が頓挫するや否や、あっさりG3ユニットに媚びを売りに来ましたよ。変わり身の早さ。
なんかさ、ネコ科ですよね。計算高くすり寄ってくるけど、全然気を許してないっていう。
装着員の座をゲットしたあとも、高村教授に相談しに行ったり、翔一くんにつきまとったりと
見えないところで努力を欠かしません。お土産のケーキも金箔付きで、高級っぽいところがいちいちアレです。

そして、あの北條さんですら翔一くんの前ではほっこりキャラと化してしまうとは。
翔一くん、恐ろしい子・・・。

さて忘れた頃の涼くんです。なんで涼くんは「アギト」の名前を知ってるんだろう?
仮面ライダー名物の水ポチャにご満悦の様子で帰りました。これで納得してもらえるといいなぁ。
そして落ちて当然ノーダメージな翔一くんの、記憶が、戻った?

「俺は・・・俺は・・・思い出したぞ、全てを!」

という翔一くんは、なんか全然違う人に見えて。
なんか、記憶なんか取り戻さない方がよかったんじゃないの?という
漠然とした不安を感じたまま、次回からいよいよ後半戦です。

仮面ライダーアギト 第24話「完璧マシン」

2016-09-22 08:41:54 | 仮面ライダーアギト
G3-Xを装着した氷川誠は北條透のV-1システムを破壊し、そのまま出動、アンノウンを撃破した。だが戦闘中の誠にその行動の自覚はない。はたしてG3- Xに欠陥があるのか、装着員の誠に問題があるのか。一方、毎日のように同じ夢を見る翔一。海辺で手をふり微笑む女性は、いったい何者なのか?


いや、なんかすごいエキサイティングな回でした。面白かった。

まず冒頭。暴走するG3−Xがアギトに襲いかかるんだけど、
状況を察したアギトが、G3−Xの武器を蹴り飛ばして動きを止めに行くんだよね、倒すんじゃなく。
この時点でかなり胸熱なんですが、止められないと見るや、大きくジャンプして距離を取り
一瞬立ち止まり、決心を固めるようにG3−Xを見てから、必殺技の構えをとる。

もうね、もうこの流れ、熱い!
アギトは基本しゃべらないけど、動きだけでも感情が伝わってくるので、見ててテンション上がりますね。

相手が氷川さんだと認識した上での行動だと思ってたんですが、
後半、翔一くんが「じゃあアレ、氷川さんだったんですか!なんてことするんです」とか言ってて
まぁいつもどおりのおっとりした物言いなので、殺されかけたっていう緊迫感のカケラもないんですけど
相手が誰だかわからないで止めようとしていた模様(まぁトドメ刺そうともしてたけど)

前回ギルス相手に共闘してたし、アギトとG3(G3−X)は仲間カウント、なのかな。
戦場でしか会わない、言葉も交わさない、相手が暴走したときは力づくで止める、止められないなら、倒す、
すごい緊張感ある関係だよな。中の人どうしは、ほっこりしてるけど。

G3−X。
装着者が先頭不能になったら暴走するなんて、システムがおかしいんだよ!と思ってたんですが、
どうやら氷川さんが自身がせん妄状態で暴走していた模様。G3−Xはあくまでアシスト機能なんですね。
それでも緊急停止装置くらいつけなきゃダメだろ!?とか思うんですが。

「なんだか微妙ですね、どっちが主人なんです?氷川さんとG3−Xと」
尾室くんのセリフがすごく的を射てる。

北條さん。
暴走G3−Xに襲われて怪我を負ったのに、平然とした顔をして、
いつものように悪意ある曲解と嫌味でG3ユニットの痛いところを責めたて、
小沢さんから謝罪の言葉を引き出して勝ち誇った笑顔を浮かべるっていう。
これって、嫌なヤツですよね? 嫌なヤツですよね?

嫌なヤツだと思うんだけど、うわ、私、北條さんのこと好きだ!

「私は心の広い人間ですからね」 ここで!ここで恋に落ちた!
いや心の広い人間では絶対ないんだけど!!!

だってG3−Xに殺されるところだったんですよ? もっとそのことを声高に主張して叩きのめせばいいんですよ。
でも北條さんはそうしない。怪我の具合を問われても「たいしたことはありませんよ」とか言っちゃうし、
「小沢澄子の謝罪」を戦果に、余裕の笑みであっさり引き下がるんです。
逆に言えば、「小沢澄子の謝罪」にはそれだけの価値があると認めてるってことなんですけど。

勝利を確信した北條さんは殺されかけたという事実すら笑顔で許しちゃう、確かに寛容な人なんですよ。
必要以上には騒ぎたてたりしない、本当に「いいとこのお坊ちゃん」なんだなって。
ただその余裕は、詰めの甘さでもあるんですけどね。結局G3ユニットを解散まで追い込めていないし。
そんな、計算高くて執念深くて嫌味な北條さんが、最後に詰めの甘さを見せちゃうってところがですね・・・。

あぁぁっ!この、北條さんのときめきポイント、
うまく伝える言葉が見つからなくて何度も何度も書き直してるのに、なんか全然表現できてねぇ!
恋に理屈なんてあるかぁ!!!(投げた)

北條さんを気にかける河野さんの気持ちも、今ならよくわかる気がする。
でも「あれで根はいい奴」という表現はやっぱり違うような。
「悪い奴じゃない」ぐらいが正解じゃないか?(好きと言いながらその言いよう)

さて。翔一くんですよ。G3−Xの装着者になってくれと氷川さんが頭を下げに来まして。
でも実際にG3−Xの暴走を見ちゃった翔一くんは、「なんか怖い感じがします」と生々しい感想を言いながら拒否。
「いろいろと忙しいんで」と立ち去ろうとする翔一くんを「僕がやります!」と追いかける氷川さん。

じゃあ代わりにアギトやってくださいよ!(全視聴者からのツッコミ)

まぁなんやかやでG3−Xの装着を引き受けることになった翔一くんです。
試運転もなくいきなり実戦かよ!?という感じですが、このおそらく「一度限りの変身」っていう展開と
実はこう見えて戦い慣れてるんですよふっふっふ、っていう安心感、ワクワクしますね!次回が楽しみ!