大人のバレエ~不思議な魔法 & Something Good

大人になってバレエを始める方、始められた方に。
なにか、参考になれば幸いです。

ルグリと輝ける仲間たち 2007

2007-08-10 16:06:29 | バレエ大人
昨日、「ルグリと輝ける仲間たち 2007」を観てきました。
会場は、ちょうど一週間前、私がバレエの発表会で舞台に立ったゆうぽうと。
やっぱり、なにか他人事な感じだったせいか、なんの感慨もなく。。
ただ、公演を観て「これが、バレエっていうものなんだよな。」と、つくづく思いました。

昨日は「白の組曲」が気に入りました。
今、気分は「白」です。
「あんなふうに踊れたらいいのに。」
と、ため息が出ました。


昨日は、創作ダンスの時の友達といっしょでした。
終わった後、ご飯を食べながら、バレエの発表会の一部始終を聞いてくれました。
特にパートナーだったおばあさんの話。
「小走りして位置について、右足前5番になります。」
というと、最後に右足前5番になる、ということで頭がいっぱいになってしまうのか、
「なるほど。こうなのね。」
とやってみせてくれるのが、小走りではなく、右足前5番のままの足踏み。
「位置に移動しなきゃいけないので、動いてください。」
「あ、そうか。こうね。」
とやってみせてくれるのが、右足前5番状態のかに歩き。
とにかく、単に振付が覚えられないだけでなく、振付やカウントをやってみせて言って見せているそばから変わってしまう、自分のことでいっぱいいっぱいで周りが見えていない話に、彼女もびっくり、
「それは、私にも耐えられない。」と同情してくれました。

でも、今思うと、パートナーのおばあさんは、いろんな人にほめられていました。
おばあさんが踊りきった、舞台で踊った、というだけで、特別な訳で、
通し稽古では、通し稽古直前まで振りが入ってなくても、偉い方がわざわざ彼女のところにきて、
「すばらしかったですよ。」
と声をかけていましたし、
発表会が終わった後も、発表会の運営をサポートしている先生に、
「がんばりましたね。よかったですよ。」
と言ってもらえたり。
なので、彼女も大喜び。
私の苦労など、関係のない世界なのです。

きれいごとを言うつもりはありませんが、シニアの方がバレエをやるのも発表会に出るのも、やりたければやればいいと思います。。
直接、関係がなかった去年、そう思いましたし(実は、パートナーのおばあさんは発表会は2回目なんです)、こんなことがあった今でも、そう思います。

でも、今回、直接、シニアの方に関わってみて、やっぱり一般の大人に混じるのではなく、シニアだけを募って、シニア生徒の踊りを披露するようにした方がいいように思いました。
それに、その方が「とても舞台なんか。」とか「物覚えが悪くて、ご迷惑をかけるので。」と、シニアだからこそ謙虚に引っ込んでしまうような方々も「やってみようかしら。」というように、敷居が低くなって、チャレンジしやすくなるのではないか、と。
若かりし頃にそれなりにやっていたというシニアの方は、私なんかより上手だったりもして話は別ですが。

創作ダンスの時の友達は、夜の12時半過ぎまで、つきあってくれました。
仕事や踊りのことで大変なのに、ほんとにありがとう。
でも、今度は、時間に気をつけるから。ごめんね。



【ルグリと輝ける仲間たち 2007 8月9日/プログラム A】
■白の組曲
○シエスト:乾友子、高木綾、奈良春夏(東京バレエ団)
○テーム・ヴァリエ(パ・ド・トロワ):ローラ・エッケ、オドリック・ベザール、グレゴリー・ドミニャック
○セレナード:マチルド・フルステー
○プレスト(パ・ド・サンク):シャルリーヌ・ジザンダネ、松下裕次(東京バレエ団)、氷室友(東京バレエ団)、辰巳一政(東京バレエ団)、長瀬直義(東京バレエ団)
○シガレット:アニエス・ルテステュ
○マズルカ:マチアス・エイマン
○アダージュ(パ・ド・ドゥ):ミリアム・ウルト=ブラーム、マチュー・ガニオ
○フルート:メラニー・ユレル
■扉は必ず・・・
○エレオノーラ・アバニャート、マニュエル・ルグリ
■スパルタクス
○マチルド・フルステー、ステファン・ビュヨン
■ドリーブ組曲
○アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス
■チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ
○ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオ
■椿姫 2幕より
○エレオノーラ・アバニャート、バンジャマン・ペッシュ
■三角帽子:ジョゼ・マルティネス
■オネーギン
○モニク・ルディエール、マニュエル・ルグリ

※マニュエル・ルグリ 1964年生まれ。1980年、16歳で入団。1986年エトワール。
※モニク・ルディエール 1967年パリ・オペラ座バレエ学校入学。16歳で入団。1982年エトワール。1996年引退。
※アニエス・ルテステュ 1987年入団。1997年エトワール。
※マチュー・ガニオ 1984年生まれ。(母は元パリ・オペラ座バレエ団エトワール。父は元マルセイユ・ローラン・プティ・バレエのプリンシパル。)2001年入団。2004年飛び級でエトワール。
※ジョゼ・マルティネス 1988年入団。1997年エトワール。
※バンジャマン・ペッシュ 1992年、18歳で入団。2005年エトワール。
※エレオノーラ・アバニャート 1978年生まれ。1996年入団。2001年プルミエール・ダンスーズ。
※ドロテ・ジルベール 2000年入団。2005年プルミエール・ダンスーズ。
※メラニー・ユレル 1992年、17歳で入団。2002年プルミエール・ダンスーズ。
※ミリアム・ウルト=ブラーム 1999年入団。2005年プルミエール・ダンスーズ。
※マチルド・フルステー 2002年、17歳で入団。2005年スジェ。
※ローラ・エッケ 2002年入団。2005年スジェ。
※オドリック・ベザール 1982年生まれ。2001年入団。2006年スジェ。
※マチアス・エイマン 2004年入団。2006年スジェ。
※シャルリーヌ・ジザンダネ 1984年生まれ。2001年入団。2004年コリフェ。
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20 コメント

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通りすがりさんへ (acbe)
2007-08-10 19:12:12
通りすがりさんのおっしゃる通りです。
ただ、攻撃というよりは事実なんです。
今後、こんなブログを書かないで済むように、とがんばろうとしていたところです。
ブログの一部だけをご覧になれば、なんて暴慢なの、と思われるでしょう。
どういう訳か、私が始めて3年くらいと間違われていますし。。
ちなみに、バレエのお稽古を始める前、20年ほど、創作ダンスをやっていました。
ですから、踊りの難しさはよくわかります。
ご指摘の通り、それでもへたくそでへこんでばかりです。
通りすがりさんは、きっと、とてもお上手なんでしょうね。
ですから、私のような経験もしないで済んでこられたんでしょうね。
経験のないことは、わからないですもの。。
価値観も違うようですので、どうか、そっとしておいてください。
心から、お願いします。

返信する
気になさらずに。 (yoko)
2007-08-11 05:19:46
はじめまして。acbeさんのブログは、ちょくちょく拝見しています。
偶然、上の書き込みを見て、ちょっとひどいなと思ったので、書かせていただきます。
ブログを拝見してても、バレエが大好きで、とてもがんばっていらっしゃるし、お人柄のよさを感じます。
そんなacbeさんが、こんなことを書かれるのですから、相当なストレスを抱えていらっしゃったんだな、と思いました。
私も、振付を発表会の直前になっても覚えていないというのは、論外だと思います。
それに、小走りができないというのは、振付ができないのと同じですよね。
心労お察しします。
それでも、acbeさんはちゃんとパートナーにつきあって、パートナーの方は自分のことだけ。
上の方は「おばあさまと変わらない。」なんて書かれていますが、この接し方の違いだけで、差は歴然としていると思います。
あまり、気になさらないように。
日ごろからacbeさんのブログをご覧になっている方は、わかっていると思いますよ。
返信する
Unknown (kkk)
2007-08-11 06:45:19
私もルグリ、行きました。
パリ・オペラ座のダンサーくらいになると、確かに納得させられるものがあります。
でも、プロでも、納得しない感じのもたくさんあるような。。
私も、acbeさんが、別にパートナーを攻撃しているようには感じませんでしたよ。
逆に、そんなことに振り回されて、大変だなあ、と思いました。
ただでさえ、発表会前って、みんな自分のことで精一杯なのに、親切すぎるくらいですよ。
大人のバレエはいろいろな考えの方がいますから、自分の考えにあわなくても、そのまま通り過ぎるべきじゃないでしょうか。むしろ、書き込みの内容が、誹謗中傷的に感じます。
通りすがった方は、なんか、誤解してるんじゃないでしょうか。通りすがっただけなので、よくご存知ないんですよ。acbeさんのバレエ暦間違えたり。(ダンス暦ならすごく長いですよね。)持病抱えても踊りが好きでがんばっていることとか。
気にすることないですよ。
返信する
Unknown (えんじぇる)
2007-08-11 10:32:37
モニクルディエールも来日されてたんですね♪
私は彼女の踊りが大好きなんです~。

オペラ座は数ある団の中で群舞の素晴らしさは
群を抜いて素晴らしいと思ってますね。

私もacbeさんの日記を読んでてパートナーへの攻撃が
酷いとかそういう事は全然思いませんでしたよ。
気持ちはよく分かりましたしね。

活字だけでは書き手と読み手によって受取り方なんかも違う時があるので中々難しいところもありますが
スルーされても良かったのでは?(コメントを下さった方)とも思いますね。

上手とか下手とかそういう部分ではなく
温度差というものも同じ教室に通っててもありますし
私は上手でも傲慢な人はちょっと・・・と思います。
経験が少なくても一生懸命努力して皆に迷惑掛けないよう、頑張ろうってしてる人は好感持てますし
私も見習わなくては!って思います。
通常の稽古ではなく舞台の稽古ともなれば
そこは重要じゃないかなって。

まぁ、コレも私の価値観に過ぎないかもしれませんが(^^;)
返信する
Unknown (nanako)
2007-08-11 12:11:59
はじめまして。いつも拝見させていただいています。
バレエを始めて半年の私には、参考になることが
たくさんあります。
発表会の悩みなどまだ遠い世界ですが、本番に至る過程は
とても興味深く読ませていただきました。
ひとつだけひっかかったことは、パートナーの方を
「おばあさん」と呼ばれていることです。
その方がおいくつぐらいかわかりませんが、そう呼ばれて
いる時点でちょっと卑下されている印象を受けます。
(それならどう呼べばいいのかと言われると困ってしまいますが)
年配の方にとって、体を動かすのはすごく大変なことだと
思います。若い方には想像もつかないぐらいに。
だからその方が発表会に出るということは、傍目には
成果が出ていないかもしれないけれど、ご本人なりに
すごく努力をされているのでしょう。だから先生や
偉い方も誉めてくださるのでは。
実際にペアを組まされたacbeさんのご苦労もわかりますが、
少し思ったことを書かせていただきました。
失礼いたしました。



返信する
おばあさん (ダチョウ)
2007-08-11 21:01:03
nanakoさんと同じですが、「おばあさん」っていくつぐらいの方かしら?

実は私も今一寸リハビリに通っていまして。
やはり、歳で膝の軟骨がすり減っているから、膝を強く押し出す(ジュッテのような)動作やプリエはとても膝に負担が掛かるとのこと。もともと膝イタがあって5年前からバレエを再開したんですが、トレーナーにいわせると「ちょっとハードルが高いんじゃないの」と言われてしまいます。来週からピラティスを始めますが。そう言うわけで言うと私も充分「おばあさん」の部類です。
年取ると言うことは、自分が実際なってみないと分からないことで、確かに観たとおりに体を動かしたり、覚えたり、キープすることが難しくなる物です。
大人のバレエなんて、ここ数年始まった社会現象でバレエ界も先生方もどう処していいか分からないのが現状だと思います。私ですら、この年でまたレッスンが出来るなんてまったく予想だにしていませんでした。自分では図々しく「やらせていただいてる」と感謝しています。
幼児期から身体的なある種の矯正をして行くのがバレエというものだと思います。大人になってからでは正確には「無理」、でもあくまで趣味の範囲、お楽しみでバレエ的な物を味わうにとどまると思います。一線を画すのは当たり前と、私は思っています。
その上で、acbeさんのご努力には敬服しているのです。
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初めまして (ミテキ)
2007-08-12 23:40:37
以前よりおじゃましておりました。ミテキと申します。
お気持ちよく分かるなあと思いながら読んでいました。
私にも似たような経験があり、それはそれは大変でした。
踊りの心配以外にも、大変なストレスを感じますよね。
経験したことがない人には想像しにくいかもしれません。
上の方がおっしゃっているように、お気になさらないようにして下さい。

次は、踊りのことだけに集中できる、楽しい発表会になるとよいですね。
返信する
yokoさんへ (acbe)
2007-08-13 10:28:02
はじめまして。
ブログを見てくださっていて、ありがとうございます。
また、気持ちを察して、ねぎらい・励ましをいただいて、ほんとにありがとうございます。
そして「発表会に出るなら、振付・場当たりは、まずおぼえましょう。」というメッセージを汲み取っていただけたこと、うれしく思います。
ほんとにありがとうございます。
よかったら、これからも、時々、遊びに来てくださいね。
返信する
kkkさんへ (acbe)
2007-08-13 10:38:10
はじめまして。
ねぎらい.励ましをいただいて、ほんとにありがとうございます。
なんというか、さばさばとした語り口調でコメントをいただいて、少し、元気も出ました。
実は、パートナーとのことでは、すべてを書いていないんです。
そうしたら、ほんとに攻撃しているみたいになってしまうので。
できるだけ「振付と場当たりは、ちゃんと覚えてほしい」という点に通じる内容だけにしたつもりではあったんです。
このことだけでも大変だ、とわかってくださる方がいて、救われる思いです。
ほんとにありがとうございます。
よかったら、これからも、時々、遊びに来てください。
返信する
えんじぇるさんへ (acbe)
2007-08-13 11:02:44
モニク・ルディエール、私もけっこう好きなダンサーです。
ただ、演目が「オネーギン」だったので、踊りを十分堪能できず、ちょっと残念でした。

気持ちを察していただいて、ほんとにありがとうござます。
えんじぇるさんに、そう言ってもらえると、救われます。
やり場のない気持ちを抱えて、精神的にやられていたので。

えんじぇるさんの言う通り、こういうことは活字にすると、いろいろな方が読み手でいらっしゃるので、むずかしいですね。
でも、これからも、参考になると思えば、こういうことも書こうとは思います。反省すべきところは反省して。

私も、これから、謙虚にお稽古に励みます。
えんじぇるさんと同じ「経験が少なくても一生懸命努力して皆に迷惑掛けないよう、頑張ろうってしてる人は好感持てますし、私も見習わなくては!」と思うので。

ほんとにありがとうございます。
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