抑えきれなかった感情。（３）

いつもは後ろに乗っている義母がいないので

「おふくろは？」と聞かれた。

出がけに、イイ感じに編み物に熱中してて

ついて来なかったことを告げると

夫のテンションUP（笑）

やっと二人きりになれたね・・・じゃないけど（笑）

二人きりで出掛けるのも久しぶりだったから、

ちょっとうれしかったのもあって。

この一週間の出来事と、義母の状況を報告。

おかあさん～ありがとう、大変だったね。

夕飯、なあに？

ワインとおかずを買って帰らない？

・・・これは、いつものこと。

夫の気遣いなのか、ワインがほしいのか。

私のおかずが気に入らないのかわからないけれど

週末の夜はだいたいこんな感じで

二人で買い物をしてつまみとお酒を選び、

帰ったらすぐに飲み始める、のが彼は好きらしい。

でも今日は、義母が留守番を・・・

今頃は、ついて来なかったことを後悔して

寂しがってるに違いない。

今日はジンギスカンを解凍して来たし、

野菜を切るだけだから、と一旦断ったけれど

えー、買って行こうよ～という夫に負けて

じゃあ、ワインとサラダだけササッと買って帰ろう、

と賛同したものの、内心はザワザワしていた。

とにかく、早く帰らなければ・・・。

結婚したころ、帰省時に一緒にどこかに出かけると

義母がいつも「早く帰ろう」と言うのだった。

家では曾祖母夫婦が待っているから、なのだけれど

そんなに気を遣うものかなあと、あの頃の私は感じていた。

・・・自分もいつの間にか、そうなってしまったんだなあ。

とにかく、早く。

おばあちゃん待ってるよ、と玄関のドアに近づくと

義母が誰かと電話をしているらしかった。

・・・いつも気遣って電話をくれるM叔母かな？

（・・・続く）