わくわく・わっくん (ひとりぼっちの塩飽農園)

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十五夜、月見で一杯

2011年09月01日 23時32分22秒 | 地元に関するあれこれ
 


 蒸し暑い日でした。残暑厳しいようです。

 旧暦の8月15日に月を鑑賞し、季節と風情を楽しむ行事があります。
 そうです。「十五夜」とも呼ばれいて、年によって日にちが異なります。今年は9月12日(月曜日)にあたります。
これに続く「十三夜」は旧暦の9月13日で、今年は10月9日(日曜日)です。
また、十五夜は、旬を迎える里芋などをお供えすることから別名「芋名月」といわれるようです。 十三夜は栗などを供えるので、「栗名月」とも呼ばれています。

そもそもお月見は、中国から伝わってきたものです。一説では、中国で行われていた里芋の収穫祭がやがて宮廷行事となり、それが日本にも平安時代ごろに伝来し、お月見が行われるようになったといわれています。
 ただし、中国から伝わってきたのは、十五夜だけ。十三夜にお月見をする習慣は、日本に入ってきてから加わったようで、地域によっては「十五夜をしたら必ず十三夜もしなければならない」という風習もあったようです。
 どちらかの日だけ月見をするのを「片月見」といって、忌み嫌う地域もあったようです。 一言で月見といっても、地方によって風習や行事はさまざまなようです。 ただ「お供え物をして、美しい月を鑑賞して楽しむ」ことは共通しているようで、お供え物は、縁台や窓辺、ベランダなど月の見える場所に置きます。

さて、そのお供え物ですが、ルーツである中国ではそもそも里芋の収穫祭だったという説を裏付けるように、日本でも里芋のお供え物が全国的に多く見られるようです。
 時期的にも、ちょうど里芋がおいしいころですね。里芋を皮ごとゆでた「きぬかつぎ」を供え、あとでつるりと皮をむき、塩を振って食べるのが一般的のようです。ちなみに「きぬかつぎ」という名前は、平安時代に名家の女性が外出する際に顔を隠した小袖「衣被(きぬかつぎ)」に由来しているようです。
 皮をむくと、中から女性の白く美しい顔のような真っ白い里芋が見えることから、こう呼ばれるようですね。

里芋と同様に一般的なお供え物が団子ですね。「月見団子」という言葉もあるほど、多くの人が親しんでいます。今ではシーズンになると和菓子店に並びますが、そもそも各家庭で、米の粉をこねて作っていました。
 もちろん我が家は、いまだに自家製です。

 飾り方はピラミッド状に重ねますが、数は地域によって異なるようです。あるところでは、1年の月の数を表す12個で、うるう年の年には13個飾ります。ほかに、十五夜にちなんで15個並べるところもあるとか。

植物は、「萩」「尾花(オバナ=ススキ)」「葛(クズ)」「撫子(ナデシコ)」「女郎花(オミナエシ)」「フジバカマ」「桔梗(キキョウ)」といった秋の七草を飾ります。
 また、お月見の際にススキを飾ると、家族が1年間健康に過ごせて病気をしないという言い伝えもあることから、ススキだけ飾る地域もあるそうですよ。
 飾る花も土地土地でさまざまあるようですね。

ところで、「お月見どろぼう」という風習があるのをご存じですか。子どもたちが、玄関先、軒先、縁側などに置かれた月見団子をもらいに歩くというものです。全国で今も行われていて、最近では、ただ置くだけでなく、子どもたちにお菓子を配る地域もあるようです。
 仮装した子どもたちが、近所の家を訪ね歩いてお菓子をもらう、カトリックの伝統行事「ハロウィーン」にも通じますね。

平安時代の貴族は、「観月会(かんげつえ)」として月見をしながら、盛大なうたげを楽しみました。
平安の王朝絵巻のように古式ゆかしいお月見を楽しみますか?

今年の「中秋の名月」は、せっかくですから、窓辺やベランダに小さなお月見席を設けて、旬のお供え物やススキを飾り、日本の秋を心ゆくまで楽しんでみたいと思います。
 と言いたいのですが、飲んで騒いで寝ることに丸でしょうね。



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