チョッパーのこと。

甲斐犬とテリアのmix チョッパーの日々。

人生においてしんどかったこと。

2007-02-03 | チョッパー中継

受験やら卒業やら就活やらで忙しい学生諸君。

自分の大学生生活を思い出す。

初めて親元を離れて、私は有頂天だった。
ただひたすらに遊んだ。

毎日遊んでたくせに、「教職課程」をとってしまった。
普通に卒業する単位にかなりのプラスαとなってしまうというのに。
国語の先生になるのが、子供の頃からの夢だったのですな。

この「教職課程」というのが曲者で、
教員免許が取れるので、単位取得もかなり難しく、
代返(誰かに代わりに返事をしてもらうこと)も出来なかった。
ほぼ全ての課目がそうだった。

毎日遊んでる人に簡単に取らせてはくれない。
当たり前ですね。

そう、何が1番しんどかったって、

卒論。

卒業論文ですよ。

ひどかった。
過酷だった。

パソコン使用禁止で、
手書きで20000字。

あほか、と。

でもそう決まってたんです。
私の科は。
ひょっとして、私のゼミだけだったのか?

私は谷崎潤一郎の「春琴抄」について論じたのですが、
私が必死で考えて、
「おお!これは!!!」
と思いついた推論は、

ゼミの先生「ああ、これは今もう定説になってるよ」
という悲惨な結果だった。

そんなもんだ。
こんな不真面目学生のひねり出したことなんて、
もうとっくの昔に論じられまくっているのだ。
当たり前だけど、気付くのが遅かった。

そこからは遊びも忘れ、大学の図書館にこもり、
部屋にこもり、
飲食も忘れ(おかげで随分やせた)、
同じ境遇の友人と共に毎晩お互いの研究を論じ合い、
雪降る冬を論文に費やした。
受験の時の何倍も頭を使った。

だってこれ完成させないと、
しかも合格点取らないと、
今まで苦労して取った単位が全てパー!
教員免許どころか、
卒業できない!

でも私は初めて、「正しい日本文学科の学生」になった気がした。

書き終わる頃には、ペンだこはもちろん、
右手は腱鞘炎になっていた。
だって20000字の清書書く前に、
一体何回下書きを書いたことかーーー!!!

「1分でも遅れたら落第」という締め切りの10分前に到着し、

「題名書いてないよ」

という係の人の指摘に2人して青ざめ、
あんなに時間をかけた論文に適当な題名を付けた。

そしてやっと論文から解放されて、遊びに行こうと友達の車に乗った時に、
体中の関節がみしみしと音をたてた。
立ち上がることも出来なくなっていた。

39度の熱。

そこから1週間、高熱にうなされて寝込むこととなった。

今でもその論文は手元にあるけど、
その昔読み返した時に、

「あんなに時間かけて、これ?!
内容薄っっっ!!!」


と我ながら思った。

人生において、しんどかったことのひとつ。

卒業できて本当に本当に良かったー




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