チョッパーのこと。

甲斐犬とテリアのmix チョッパーの日々。

熱血だったなあ。

2008-03-20 | チョッパー中継


こないだまた電話がかかってきた。
教育委員会から。
断ったばっかなのに、また中学の臨時講師のお話。
まあ、ありがたいことだ。
しかしこないだお断りした時に、
「もう今後もお受けすることはないと思います」
と言ったら、
「そういうことなら、書類も除外させていただきますね」
とのことだったのにな。
まだあるんかいな私の書類。

というのと、テレビで「斉藤さん」とか浜ちゃんの単発ドラマ見たせいで、
塾時代のことを思い出してしまうのであった…。


当時、
次々入ってくる大学生バイトの無責任さと軽さについていけなくなり、
年々子供が子供らしくなくなっていくことに憂いを感じ、
それでも雇われの身なので思うままには行動できず…
なんだかやる気が失せてしまってやめることを決意。

個別学習塾だったのでどの教科も見てたんだけど、
英語は一斉授業で私の担当だったので、
引継ぎのバイトくんの授業にヘルプで入っていた時の話。

その塾には何人も「いじめっこ」と「いじめられっこ」がいて、
まあ大概「いじめっこ」はうまいこと大人にはバレないようにしてんだけど、
あーあの子いじめっこしてるなーってのはわかってて。

授業が中盤にさしかかった時、
最前列に座っていたいじめられっこの様子がおかしいことに気付く。

「どしたの?気分悪い?」
と声をかけると、力なく頷き、
「先生、トイレに行ってもいいですか…」
「いいよ、行ってきな」

その子が席を立とうとした瞬間、
いじめられっこというのは、こういう運命なんでしょうか、
その場で吐いてしまったのでした。

塾の授業中にみんなの前で吐く、
これがこの後どんな状況を生み出すのかはその子も良く分かっている。
泣き出してしまいました。

なんてこった、かわいそうに。
気付くのが遅かった私が悪い、私のせいだ。
雑巾とタオルを持ってきて、
「いいから、先生片付けるからね、大丈夫。手と顔洗っといで。」

頷いて、ゆっくりその子が立ち上がった時、
後ろの席で、

「おええーーキモっ!信じられん~超迷惑~!」

と女子の声。

もう脳内でプッチーンと。

あったまきてもう何言ったのかなんて覚えてないけど、
そんな思いやりのかけらもないやつは勉強なんてしとらんでいいで、
とっとと家帰って寝ろ的なことを。

いいから授業続けて、とおたおたしてるバイトくんに言い、
生徒といえどつかみかかっていきそうな自分を押し殺しながら片付け、
トイレで生徒の汚れた服を拭き、
泣き続ける子をなだめ、
大丈夫だから、先生早く気付けんくてごめんね、と言いながら、
しかしこの状況で「でももっと強くなりなさい」っつーのも無理だよなあと、
その子の荷物を持ってきてその日は帰らせた。

暴言を吐いた子は、うちの会社の従業員さんの娘だったんだなー。

しかもその親は、
「うちの子気が弱いからいじめられてそうで心配…」
と本気で私に言ってきたことがあった。

大丈夫、ちゃんといじめっこしてますよ、
気の弱い先生にはあからさまに嫌がらせしてるし、
人に紛れて文句言ったりして、私に
「文句あるんだったら面と向かって声張って言え」
って何度も怒鳴られてますよ、

ああ、親って何も知らない。
そう呆然とした若き日の私。

こんなこと言ったら世のお母さん方に怒られるかな?
謝っとこうかな

熱血教師もんとかを見ると、
毎日生徒と向き合って熱血していた自分を思い出すのです。
ものすごく大変だったけど、
ものすごく楽しかった。

今またやれって言われてもできません。
体力も精神力も情熱もついていきません。
ああ青春の日々。

なんせこの手の話はいっぱいあるので、
またの機会にでも。