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気ままに生活してるシニアの残日録

映画「パリの調香師」を観る

2023年06月28日 | 映画

自宅で映画「パリの調香師、しあわせの香を探して」(LES PARFUMS/PERFUMES、2019、仏、グレゴリー・マーニュ監督)を観た。

調香師のアンヌ(エマニュエル・ドゥヴォス)は世界中で活躍し、クリスチャン・ディオールの香水「ジャドール」をヒットさせた。だが、4年前に多忙と仕事のプレッシャーから突然嗅覚障害を発症し、それまでの地位を失う。今は嗅覚も戻り、地味な仕事だけをこなしながら静かに暮らすがギヨーム(グレゴリ・モンテル)を運転手として雇う。気難しいアンヌに戸惑いながらも、率直にものを言うギヨームは気に入られ、少しずつアンヌの閉じていた心も開かれていくが・・・

エマニュエル・ドゥヴォス(59、仏)は好きな女優だ。もう中年のおばさんなんだけど、気品があり、きれいだ(シニアの私から見ればの話だけど)。彼女が出た映画は何本か観てきたが、最近はあまりみる機会が無かった。今回久しぶりに観たけど、良い演技をしていた。人付き合いが下手で、自分の殻に閉じこもりがち、華々しい成功を収めたが挫折を経験し、再起を計るが焦りを感じている中年女性、そんな役柄をうまく演じていた。

アンヌの運転手役のギョームを演じたぐれゴリ・モンテル(46、仏)という俳優は知らなかったが、うだつの上がらないダメ男をうまく演じていた。

この調香師という職業については、ドイツのパトリック・ジェースキントが書いた「香水」という小説がある。この小説を映画化した「パヒューム」という映画もあった。これは18世紀のパリを舞台にした小説だ。やはりパリと香水という組み合わせは映画や小説にもなるいろんなドラマが生じる領域なのだろう。

さて、この映画が最後であるが、ベンツから下車したアンヌとギョームが降りて訪ねた先はシャネル。そして、子供たちを相手にギョームが香水の説明をする先生をしている場面で終わる。この場面の解釈は視聴者に任されているのだろう、シャネルと取引できるまでに名声が回復したのか、それともギョームだけがシャネルの主催する匂いの教室の先生に出世したのか、その両方か・・・・

まあ、勝手に解釈してくれ、ということだろう。ヨーロッパ映画らしい終わり方だ。



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