美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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デッサン力

2016年10月24日 19時28分17秒 | 日記
デッサン力があるということは、絵の上手い下手の違いではなく情報を収集する力や伝達する能力、ものごとの構造を見極められることや構想している計画や企画を具体的に展開していく能力。
頭の中のイメージ(ビジョン)を絵に描き出す感覚を磨くことが、日常生活や一般的な仕事で見直されてきている。

デッサンで必要な観察眼とは表面的な描写力だけではなく、観ているものの構造や光など周りからどのような影響が及ぼされているのかを読み解き、理解する力である。
このリサーチ力、伝達力は絵を描くことにとどまらず様々な仕事にも必要とされる。

絵は、脳を活性化させるための手先の運動と考えた方がいい。 体を動かした方が喋りやすかったり、考えがまとまったりする。 デッサンは本番に失敗しないための練習ではない。 手先を動かした方が、脳が活発に働いて新鮮なアイデアも浮かぶ。 アイデアを絵に描くことで、具体的になり行動できる。

絵は五感を使って描く。
対象をただ写し描くことが写実ではない。 光の入り方、その時間帯、季節感など対象物を取り巻く(多角的)世界をどれだけ広く感じさせることができているかが重要。その視野の広さで伝わるリアリティが違ってくる。

本質を見抜くための必要最低限の基本技能(絵画技法だけではなく)は、エッジ・スペース・相互関係・光と影・形態(ゲシュタルト)の5つ。だから絵を描くことは世の中の物事を読み解く能力を磨くことに繋がっていく。

画力とは決して「写実力・描写力」の範囲に止まるものではなく、
むしろ「リサーチ力・構築力・伝達力」といえる。
この能力は、デザイン・アート系の特殊な職業だけではなく、
日常生活や一般的なすべての仕事にも必要で大切なスキルといえる。

デッサンを描くことで必要な観察眼とは表面的な描写力だけではなく、
対象となるものごとの構造やその周りからの影響を読み解き、理解する力である。
このリサーチ力、思考力、伝達力は絵を描くことにとどまらず、
様々な仕事にも必要とされる。

絵は、楽しみながら思考力、感覚が磨かれていく。
絵を描くことで、それまで見えなかったことが見えるようになってくるから
楽しくて、ものごとへの理解や実感が速い。
受動的にすり込まれるのではなく、能動的に気づくことで自信、実力になる。

絵を描くことは過酷な修行ではない。楽しみ(感覚的知性)を磨くこと。
基礎から順番に長い時間をかけて学んでいくのではなく、自分の目的に合わせて必要なアプリを集めていく感覚でアートのファンダメンタル(基本要素)を組み合わせていくとよい。

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