美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

twitterフォロワー50,000人。つぶやき140字では伝えきれないことをこのブログに残していきます。

アートヒストリー閑話 古代エジプト

2017年01月14日 11時54分52秒 | 日記
古代エジプト

生け贄の変わりに造られた副葬品がアートの始まり。 エジプト アートでは「人の目」を通したもの、また「人の意見」を通した独創的な表現を受け入れることは、神への冒涜を表すことになった。 人の観察や感性ではなく、すべては神と蘇った王に伝えるために描かれていた。 伝える絵である。

アートは人間の代用といった考え方。 生け贄えの慣習の代用としてアートは始まった。 古代エジプトでは、王の死には廻りの者達が生け煮え(生きたまま埋葬)になるという残酷な慣習があった。 その慣習に代わり(副葬品)として美術品が生まれた。

古代エジプトは、迷信による原始的な残酷さと美しいものをつくる能力が共存していた時代といえる。 古代エジプト人は「人の目」を通したもの、また「人の意見」を通した(独創的な)表現を全く受け入れることがなかった。 独創的な表現は、神への冒涜を表すこととなり死罪に値することだったから。

古代エジプトのルール 迷信による原始的な残酷さと美しいものをつくる能力が共存していた時代。 エジプト人は「人の目」を通したもの、また「人の意見」を通した表現を全く受け入れることがなかった。 それらは神への冒涜を表すことになるから。

美の追求ではなかった古代エジプトの壁画。 一見 稚拙な表現にみえるが、生物学者が納得するほど正確な特徴が描かれていて、生息を証明する重要な資料になっている。 古代から絵を描くことは、日常的な伝達手段、記録手段として活用されていた。

紀元前3千~30年 三千年の歴史、古代エジプト。 太陽暦、幾何学。 エジプト絵画のルールは、身分の高い人ほど大きく描く。 小さいのは子供ではなく低い身分や奴隷たち。 奥行き(遠近法)はひたすら重ねて描いて表現する。

三千年続いた古代エジプト、絵のルール。 地位の高い人物はより大きく描く/顔は横顔とするが目は正面を向いて描く/肩、胸、腕は正面を向けて描くが胴体と足は横向き/遠近法を使わないが集団を描くときには上下左右にずらして少しずつ重ねて描く。

エジプト絵画のルール 地位の高い人物ほど大きい。 顔は横顔とする、目は正面を向く。 肩、胸、腕は正面を向け胴体と足は横向き。 足は左右を描き分けない。 土踏まずを描く場合には、両足に描く。 奥行は上下左右にずらし重ねて描く。最も小さく描かれているのは子供ではなく、奴隷。 古代エジプト壁画では、身分が高いほど大きく描かなくてはいけないといった三千年のルールがあった。

死後の世界との接点が多く見られる古代エジプト美術。古代エジプト人は、死後の世界に対して独特の関心を持っていた。古代エジプト人ほど「永遠」という言葉を好んだ民族はないといわれる。かれらの死後の世界を描いたのが「死者の書」。のちのユダヤ教、キリスト教の「最後の審判」に影響をあたえた。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。